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<title>宋文洲のメルマガの読者広場</title>
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<description>宋文洲の評論とエッセイ。傍目八目。単刀直入。</description>
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<title>偽リーダー論</title>
<description>私にはリーダー論を語る資格がありません。今の自分はリーダーではありませんし、リーダーとしての過去の経験もとても浅く組織も小粒だからです。しかし、私はたくさんのリーダーと友人であり、お付き合いを通じて彼らを身近に観察し本音を聞きだす機会がたくさんありました。この友人達には世界でも著名な企業のトップも居れば政治家も居ればスポーツや芸能の監督も居ます。小泉元総理の話ではありませんが、まさに「人生はいろいろ、リーダーもいろいろ」です。この「いろいろ」にはリーダーのあり方が「いろいろ」...</description>
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<dc:date>2010-07-23T08:00:00+09:00</dc:date>
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私にはリーダー論を語る資格がありません。今の自分はリーダーではありませんし、リーダーとしての過去の経験もとても浅く組織も小粒だからです。<br /><br />しかし、私はたくさんのリーダーと友人であり、お付き合いを通じて彼らを身近に観察し本音を聞きだす機会がたくさんありました。この友人達には世界でも著名な企業のトップも居れば政治家も居ればスポーツや芸能の監督も居ます。<br /><br />小泉元総理の話ではありませんが、まさに「人生はいろいろ、リーダーもいろいろ」です。この「いろいろ」にはリーダーのあり方が「いろいろ」あるという意味だけではありません。「リーダーでもないのにリーダーになってしまう」意味も含まれています。<br /><br />だから「リーダー」を語るよりも「偽リーダー」を語るほうが早いと思います。<br /><br />・私用なのに会社の経費を使う<br />個人会社、家族経営ならば問題ありません。組織をリードし、大きな目標に向かうリーダーにとってこれはモラルの問題ではなく、気持ちの持ち方の問題です。要はそんな小さなメリットに目が向くほどの人物は大きな意志が持てないということです。<br /><br />・自分の給料だけが他のメンバーより格別に高い<br />よほど明確な業績と特殊能力がない限り、リーダーは周りの仲間より抜群に高い給料をもらうべきではありません。それは嫉妬と言えばそこまでですが、人間の潜在心理として東洋西洋を問わず、周りの人間はその格別に高い給料の正当な根拠を探そうとします。「リーダーは個人能力ではなく組織メンバーの能力を活かす」という原則論から見れば、根拠を探しにくい設定は組織の戦闘力を阻害します。<br />「うちの部長を偉くさせたいから俺は頑張る」というオヤジがたまにいますが、それは媚び売りに過ぎません。組織メンバーはリーダーの成功のために働かないのです。<br /><br />・責任を転嫁する<br />「俺の管轄ではない」、「俺の判断ではない」、「○○が・・・」。不味い結果が出た時の振る舞いは最も偽リーダーを見分けるよい瞬間です。他人が逃げる時に前進するのがリーダーです。普段大したことができないならせめて肝心な時にリーダーであることをアピールしてほしいところですが、細かいことにうるさいわりに肝心な時に雲隠れする。こんな人がどうして部下からリーダーとして認められるでしょうか。<br /><br />・高邁なことをよく言う<br />仕事も生活も毎日続く単純なものです。高邁な理念やスローガンを繰り返しても社員の本音は“飽き飽き”です。それよりも組織の目標を確認し、毎日の進捗とそのための具体論にエネルギーを注ぐほうが効率的です。本来、リーダーも社員も高邁な理念で仕事していませんし、スローガンよりも活動を通じて伝える経営姿勢のほうが心に響くのです。<br /><br />社員は冷静な分、本質を本能的に見抜いています。「綺麗ごとだな」、「言っていることをやっていないじゃん」と冷めているのです。特にリーダーが私心のために公費を使ったり、格別に高い給料を設定したりすると、ますます社員の冷静判断を証明する結果となり、リーダーシップがとても成り立ちません。<br /><br />本日は取りあえずこんなところにしようと思いますが、感想と言えばまだまだたくさんあります。皆様のご反応をみて続けるかどうかを考えます。<br /><br />最近よく思い出すリーダーの言葉があります。上場したばかりの私は、2001年、伊藤忠の丹羽さんのところにご挨拶に行きました。「宋さん、お金ができたら奥さんに渡しなさい。そんなものがないと思ったほうが良い仕事をする」と言われました。<br /><br />その当時、意味がよく分かりませんでしたが、10年後の今、やっと分かってきました。リーダー論が難しいのはここなのです。経験が足りないと分からない境地が多いのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>一年は凄い。本気になれば</title>
<description>昨年の今頃、私の東京の自宅は荷物の山でした。25年ぶりに中国で生活をするための引越しでした。旅行でしか中国に行ったことのない妻、「ニイハオ」としか言えない子供達。私は中国人だといっても文化大革命の少年時代と勉強一筋の学生時代しか経験がありませんでした。ハワイ、スイス、オーストラリア・・・洒落たところに移住するならばともかく、「汚染、人混み、不正、格差、拝金主義」と言ったイメージの中国に移住することはお世辞にも楽しみとは言えませんでした。しかし、それでも北京移住を決心したのは「...</description>
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昨年の今頃、私の東京の自宅は荷物の山でした。25年ぶりに中国で生活をするための引越しでした。旅行でしか中国に行ったことのない妻、「ニイハオ」としか言えない子供達。私は中国人だといっても文化大革命の少年時代と勉強一筋の学生時代しか経験がありませんでした。<br /><br />ハワイ、スイス、オーストラリア・・・洒落たところに移住するならばともかく、「汚染、人混み、不正、格差、拝金主義」と言ったイメージの中国に移住することはお世辞にも楽しみとは言えませんでした。しかし、それでも北京移住を決心したのは「中国に帰りたい」と言うよりも「現状を変えたい」と思ったからです。<br /><br />「日本が嫌になったのか」と聞かれる方がいますが、はっきり言ってそれは違います。「日本でやっていけなくなったのか」と聞かれる方はいませんが、念のために言っておきます。カバン一つで来た私にとって今の日本はまるで天国でした。<br /><br />私が日本を出たい理由はまさにこの「天国のような状態」にいるからです。経済人から政治家、マスコミまで皆さんは私に本当によくしてくださいます。本音とはいえ、訛った日本語での講演であちらこちらに呼ばれます。地下鉄や街角で突然見知らぬ人から「先生」と呼ばれることがよくあります。<br /><br />先週、テレビ番組で2年ぶりに勝間さんに会いました。「この2年間でなぜ急にこんなに有名になったんですか」と聞きましたら、「それは番組の後に教えます」と言いました。次の用事に急いでいた私に勝間さんが答えのメールを送ってくれました。「ひと言でまとめると、あまりにもみんなサボっているので、少しまじめにやると成果が出るのが、正直、日本だと思います。」<br /><br />私はまさに自分のことを言われたと思いました。幸いにして、一年前からやる気のなかった自分に気付き、直す方法として日本を出ることにしたのです。一年後の今、見事にその薬が効き始め、元気でやる気のある人間に戻りつつあります。<br /><br />ちょうど一年経った今週、家内と子供達と一緒に日本に来ていて、子供達は以前通っていた小学校に2週間の体験留学を始めました。中国の早い夏休みを利用して日本の学校を忘れないための体験ですが、一年前の小学校のお供達との再会に子供達が興奮して前日から寝れなかったようです。<br /><br />毎日楽しそうな子供達をみて私はついつい聞きました。「北京の小学校と東京の小学校のどっちが良い？」と。驚いたことに子供達は悩んだ末、「どっちも良い」と言いました。<br /><br />無理もありません。子供達は中国生まれの同級生に及ばないのですが、中国語で勉強し生活する分には全く問題がなくなりました。家内はいろいろと不便を感じながらも日本ではできない楽しみも見付けています。<br /><br />何よりも良かったのは日本を離れたことで日本の良さを分かるようになり、文句が減ったことです。もちろん日本の欠点が見えなくなったのではありませんが、欠点ばかり目に付くのは日本にどっぷり漬かっているからです。<br /><br />我々家族にとって北京が良いのか、東京が良いのかという比較はどうでもよく、必要と気分に応じてどちらでもやっていける確信を得たことが最大の財産です。我々の国が急に何十倍も広くなったような気分です。<br /><br />一年前の今日、不安な気持ちを押さえ、「ニイハオ」程度の中国語で北京に行ったのは嘘のようです。一年は凄いなと思います。しかし、それはあくまでも本気になってアクションを起こせば、の話です。<br /><a name="more"></a>

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<title>「北京市は不動産屋に近い」</title>
<description>中国で最も著名なEMBA(エグゼクティブMBA)は北京大学のEMBAです。最先端のビジネス事例を研究し、同時に広い人脈を築くことができるため、多くの企業の幹部や経営者がここに集まります。日系企業にも珍しくここに食い込んだ企業があります。了解をとっていないのでここで社名を伏せておきますが、総経理が私の逆バージョンで20年以上中国に居た方です。年が同じで共通の背景もあってその総経理さんとすぐ友人になれました。彼の紹介で北京大学のEMBAの副学長の徐教授とランチをしました。北京大学...</description>
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<dc:date>2010-06-25T08:00:00+09:00</dc:date>
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中国で最も著名なEMBA(エグゼクティブMBA)は北京大学のEMBAです。最先端のビジネス事例を研究し、同時に広い人脈を築くことができるため、多くの企業の幹部や経営者がここに集まります。<br /><br />日系企業にも珍しくここに食い込んだ企業があります。了解をとっていないのでここで社名を伏せておきますが、総経理が私の逆バージョンで20年以上中国に居た方です。年が同じで共通の背景もあってその総経理さんとすぐ友人になれました。彼の紹介で北京大学のEMBAの副学長の徐教授とランチをしました。<br /><br />北京大学は昔から「中国の良心」と言われてきただけの理由があります。言論も考えも自由かつ柔軟で時の政府や世論から自立しているのです。徐教授は人柄こそ柔らかい方ですが、その考えは実に尖がっておられます。以下に彼の発言をいくつか紹介します。<br /><br />・「GDPは少なくてもいい。せいぜい国家として国際地位が少し低下するくらい。国際地位なんかは国民にとって何の役も立たない」<br />・「経済モデルにおいてアメリカは特殊な国。中国が目指すモデルではない。欧州や日本はもっとよいモデルだ」<br />・「安い労働力に頼る経済モデルにはそれを可能にした歴史条件がある。しかし、その歴史条件は確実に消えつつある」<br />・「中国の少子化問題は深刻だ。87年は出生率のピーク。あれ以来ずっと下がってきた。一方、もう一つの出生ピークは建国後の50年代。これからの10数年間にこの世代の死亡ピークもやってくる。激しい人口減が起きるだろう」<br />・「人民元は決して高くない。10万ドルを持ってニューヨークと北京で生活してご覧。ニューヨークの方がずっと楽だ」<br />・「過去30年間の経済成長はあくまでも人口増のお陰だ」<br />・「市場経済は拝金主義と同義ではない。アジアの市場主義にはもっと和の精神を取り込むべきだ」<br />・「歴史は皮肉なものだ。社会主義革命の後にも残った資本主義の香港。30年後、その香港が中国の市場経済の尖兵になった」<br />・「北京市は不動産屋に近い。財政収入の2900億元のうち、900億元が土地売却代金、1000億元が不動産関連事業。収入の2/3を占める」<br />・「当局による不動産市場の冷却政策は的はずれだ。信用を絞っても意味がない。不動産を押し上げてきた富裕層は現金で買うからだ」<br />・「ハードウェアのクォリティへの要求が世界的に下がっている。たぶん変化が速いため、長期利用が不可能だからだろう。SONYなどの製品がハイ・クォリティに集中し過ぎた。これがサムソンに市場を取られた理由だ」<br />・「20年後の世界においてはGDPの半分はアジアにあるだろう。ただし、平和が続く条件が必須だ」<br /><br />経済政策において中国政府にも影響力のある徐教授ですが、彼はなんと2004年の時点からユーロにちなんで「亜円」を提案しているのです。しかもそのカバーの範囲は日中韓だけで良いというのです。<br /><br />徐教授はいま、日中韓各15名ずつのEMBAクラスを検討中です。授業の場所も北京、東京、ソウルの3箇所に移動して行なうそうです。別に頼まれた訳ではありませんが、興味のある方はメールをください。ご紹介だけはいたしましょう。<br /><br />P．S．<br />徐教授を紹介してくださった日本の会社は大変伸びています。年間3割の売り上げ増はもう当然という感じです。市場が激しく成長しているのもありますが、キーワードはやっぱり人材ですね。総経理は20年前から居た方で中国語がぺらぺら。それだけではなく、彼が感覚的に中国人と溶け込んでいます。トップの董事長は本社の専務でもあり中国在中して即決。海外経験が長くユーモアで判断が速い。会社も人間も惚れますね。<br /><a name="more"></a>

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<title>社員がトップを真似してはならない</title>
<description>アドバイスがほしいとのことで友人の会社の経営会議に呼ばれました。社内の横連絡が少なく、顧客に出すパンフレットも個人によって異なると知りました。営業資料、顧客情報から会議のチェックポイントなどの基本を共有するように進言しますと、経営幹部に反論されました。なんと「管理のない会社」を目指すからとの理由でした。そういえば、友人はいわゆる世間でいうカリスマ経営者です。独特な考えと言葉で話すので私も昔から惚れていました。彼が繰り返し強調する経営の考え方の一つに確かに「管理のない会社」があ...</description>
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アドバイスがほしいとのことで友人の会社の経営会議に呼ばれました。社内の横連絡が少なく、顧客に出すパンフレットも個人によって異なると知りました。営業資料、顧客情報から会議のチェックポイントなどの基本を共有するように進言しますと、経営幹部に反論されました。なんと「管理のない会社」を目指すからとの理由でした。<br /><br />そういえば、友人はいわゆる世間でいうカリスマ経営者です。独特な考えと言葉で話すので私も昔から惚れていました。彼が繰り返し強調する経営の考え方の一つに確かに「管理のない会社」がありました。しかし、それには訳があります。<br /><br />この会社は高度な顧客サービスが要求される会社なので、友人はきめの細かいサービスを現場主導で行なってほしいと常に願っています。経営者がいくら号令を発しても管理職がいくら命令しても社員の自主性がないとうまく行かないと考えています。<br /><br />友人は「社員の自主性を大切にしたい、だから社員にいちいちあれこれと行動管理しない」との意味で「管理のない会社」だと言っているのですが、言葉だけが繰り返されているうちに現場では多くの誤解が生じています。<br /><br />普通に考えても、「管理のない会社」は「マネージメントのない会社」を意味するので英語に訳すと本人も納得しないと思いますが、カリスマ経営者だから誰も疑問にせずその本当の意図を追求しません。「管理のない会社」という言葉だけが管理層に浸透していきました。<br /><br />その結果、確かに会議もなくなり、本社もなくなりましたが、冒頭のシーンが示したように会社は多くの現場の集まりになりました。それぞれの現場は一生懸命頑張っていると思いたいのですが、うまくいっていなくても結果が出るまでトップには分かりません。確かにビジネスモデルとしては長いスパンのビジネスなのですぐ危険水域に達するようなことではありませんが、このままでは確実に問題が積もっていきます。<br /><br />「その言葉は社長が言うならいいが、あなた方からは言うな。管理が本当に要らないなら管理職の君達がどうして要るの」。せっかく友人に頼まれたので私は自分の感情を隠さずその場で怒りました。<br /><br />分かってもらうために私はさらに続けました。「社長が止めたい管理とは社員への監視のはず。顧客情報、営業資料、連携体制などは顧客価値に直結する。管理しなくて自然にできるはずない」、「Dという会社は皆さんご存知だと思うが、今は殆ど忘れられている存在だ。最盛期において社員の誰もが宗教のようにトップの言葉を繰り返していた。具体論がなかった」。<br /><br />書類と会議が多く社員管理が多すぎると批判してきた私ですが、まさかその逆を言う場面があるとは自分もびっくりでした。しかし、考えてみれば本質は同じです。要はどんな立派なことを言っても現場の実態が全てなのです。いくら現場を強調しても現場がよくないならば、それはスローガンで終わってしまうことです。<br /><br />他人の会社の経営会議でいきなり腹心の方に怒りまくった自分。翌朝はホテルでコーヒーを飲みながら反省していました。友人に電話でもしてお詫びしようかと思ったその時でした。彼から電話がかかってきました。「宋さん、俺は反省した。プロセス管理の仕組みを作りたい・・・」と。やっぱり惚れていただけのカリスマ経営者でした。<br /><a name="more"></a>

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<title>お客様が救いです</title>
<description>「心筋梗塞でした。冠動脈3本中、2本が詰まっており、全く血液が流れていない状況でした・・・」これは私がソフトブレーンの秋山前社長から受け取ったメールの一部でした。この二日前、私が彼に心臓病の権威の先生を紹介したばかりでした。その日の朝、私は1ヶ月ぶりに東京に来て日本橋のソフトブレーン本社に寄りました。ユーザー会を近所で開催中だと聞いて、急に皆さんに会いたくなって5分間のご挨拶をすることにしました。経営していないとはいえ、時々無性にお客様が恋しくなります。感謝の言葉を述べた後、...</description>
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「心筋梗塞でした。冠動脈3本中、2本が詰まっており、全く血液が流れていない状況でした・・・」<br /><br />これは私がソフトブレーンの秋山前社長から受け取ったメールの一部でした。この二日前、私が彼に心臓病の権威の先生を紹介したばかりでした。<br /><br />その日の朝、私は1ヶ月ぶりに東京に来て日本橋のソフトブレーン本社に寄りました。ユーザー会を近所で開催中だと聞いて、急に皆さんに会いたくなって5分間のご挨拶をすることにしました。経営していないとはいえ、時々無性にお客様が恋しくなります。<br /><br />感謝の言葉を述べた後、会場に居た秋山さんとちょっと雑談しましたが、表情の疲れと動きの鈍さを感じました。短気ですので次の約束に向かうタクシーからすぐ秋山さんに電話しました。久しぶりに会うお客さんの前ですから、その疲れを見せないように前日から体調を整えるべきだとアドバイスしました。<br /><br />夕方にもう一度会社を寄る機会がありました。秋山さんを会議室に誘って「何か事情でもあるのですか」と率直に聞きました。「宋さんは鋭い。実はここ1、2年、時々胸が痛み、体がしんどい」と打ち明けてくれました。<br /><br />「検査しましたか」と聞くと、「定期健康診断のほかに近所の総合病院に胸の検査を2回も依頼しました。問題がないと言われました」とのことでした。<br /><br />私は納得しませんでした。秋山さんは大変我慢強い人だと知っていただけにその痛みはきっと相当なものだと思いました。それでも問題がないというのはおかしいと思いました。過去のコンサルタントとしての経験において、実際に急性心筋梗塞で役員を亡くしたお客様のことを思い出して急に不安になりました。<br /><br />「病気は人脈で治る」という言葉を思い出し、多くの名医を知っている友人（古いお客様）に電話しました。症状と心配をお伝えしてその場で心臓病の権威の先生を紹介していただき、翌日1時の診察スケジュールを押さえていただきました。<br /><br />その翌日3時、秋山さんからの電話があり私はびっくりしました。「今日は帰してもらえません。妻を呼ぶようにと医師に言われました」と。心配は心配でしたが、まさか緊急性があるとは思いませんでした。「生きているほうが奇跡」と先生に言われたそうです。<br /><br />もし、あの日にユーザー会がなかったら、私が会場に行くこともなく秋山さんの不自然さに気付くこともなかったでしょう。もし、お客様の実例を知らなければ私もそんな危機感を持たなかったでしょう。もし、私に古いお客様の友人がいなければあの数分間で名医に出会う機会もなかったでしょう。<br /><br />「お客様が救いです」。昔もよくこの言葉を言いましたが、それはお客様が居れば経済的困難があっても会社は必ず救われるという意味でした。この経験をしてその意味も急に変わりました。お客様は人生も救ってくださるのです。<br /><br />冒頭のメールは無事に手術を終えた秋山さんからのものです。その時、私はちょうど北京に向かう飛行機に乗り込む時でした。「お客様が救いです」。私はこの言葉をかみ締めながら安堵感と感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。<br /><br />P．S．<br />医師のアドバイスもあって秋山さんはしばらく重責の立場から離れます。以下は本人の公開文章です。<br /><br />――――――――――――――――――――<br /><br />お客様、株主の皆様へ<br />                                           秋山　真咲<br /><br />皆様には、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。<br />また、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。<br /><br />今回、皆様にご報告がございます。<br /><br />以前よりお客様先へ伺う際の歩行時や講演前など、ちょっとしたことで、胸が締め付けられるような痛みがありました。<br /><br />創業者である宋が、私の異常に気がつき、心臓病の権威に一度検査してもらえるよう、ある方を通じて紹介してくれました。<br /><br />始めは、検査だけで終わると思っていましたが、なんとそのまま入院、手術する運びとなりました。<br /><br />心臓には3本の動脈があるそうですが、私の場合は2本動脈が詰まっておりました。心筋梗塞だった訳ですから、今から思えば生きているのも不思議なぐらいです。<br /><br />後でドクターから教えていただいたのですが、残った動脈の毛細血管が発達していたことにより、心電図では異常値が現われない特殊な状況だったそうです。<br /><br />皆様へは一刻も早くお知らせすべきと思いましたが、今後の経営における方向性を示せてからと思い、本日に至ったことを深くお詫び申しあげます。<br /><br />本日より専務取締役である豊田が代表取締役を務めさせていただき、8月の臨時株主総会をもって、ソフトブレーン・フィールド社の木名瀬が新たに取締役に加わることになります。<br /><br />最後になりますが、皆様方のご健康・ご多幸を心から祈念いたします。<br /><a name="more"></a>

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<title>[PR]注目のキーワード「ビニールプール」</title>
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<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=335188&sid=bsou&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB&hid=35">プール</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=335188&sid=bsou&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%B0%B4%20%E3%83%93%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB&hid=35">水 ビニールプール</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=335188&sid=bsou&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%B0%B4%E9%81%8A%E3%81%B3%20%E3%83%93%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB&hid=35">水遊び ビニールプール</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=335188&sid=bsou&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%9A%91%E3%81%84%20%E3%83%93%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB&hid=35">暑い ビニールプール</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=335188&sid=bsou&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%81%AF%E5%AD%90%E3%81%8F%E3%82%93%20%E3%83%93%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB&hid=35">息子くん ビニールプール</a>
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<dc:date>2010-05-28T08:00:00+09:00</dc:date>
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<title>宋文洲の万博体験記</title>
<description>上海万博なんか絶対行かないと誓った私でしたが、万博に行ってしまいました。理由はこうです。開幕の数日前、東京に住んでいた時の隣人が一家で万博に来ると連絡してきました。小さい時から兄弟のように遊んでいた両家の子供達を上海で会わせたいと思いました。万博初日、ホテルのレストランで隣人一家の到来を待っていたらみのもんたさんがTBSのスタッフ達と一緒が入ってきました。日テレの丸岡いずみさんも来ると教えたら「じゃ一緒に飲もうよ」とみのもんたさん。雑談していると隣人一家が到着。子供達は抱き合...</description>
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<dc:date>2010-05-14T08:00:00+09:00</dc:date>
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上海万博なんか絶対行かないと誓った私でしたが、万博に行ってしまいました。理由はこうです。開幕の数日前、東京に住んでいた時の隣人が一家で万博に来ると連絡してきました。小さい時から兄弟のように遊んでいた両家の子供達を上海で会わせたいと思いました。<br /><br />万博初日、ホテルのレストランで隣人一家の到来を待っていたらみのもんたさんがTBSのスタッフ達と一緒が入ってきました。日テレの丸岡いずみさんも来ると教えたら「じゃ一緒に飲もうよ」とみのもんたさん。<br /><br />雑談していると隣人一家が到着。子供達は抱き合って喜んでいました。みのもんたさんに気付くと隣人の子供が「今朝、テレビで『これから上海万博に行く』と言っていたよね」と伝えると、「そうか、見てくれたの」とみのもんたさんがにっこり。上海と東京の近さを実感する瞬間でした。<br /><br />案の定、私にとって万博体験は最悪でした。まず入場が嫌でした。鉄柵のガードのお陰で割り込みはできませんが、ゲートが開くと後ろのおばさん達が急に前に走り出しました。彼女たちのカバンなどがどんどん我々に当たってくるので避けようとしても避けられません。<br /><br />中国館の前はまるで戦争状態。「入り口はどこだ！」、「入場パスはどこでもらうのか」などの単純問題で入場者がさ迷い、聞きまくっていました。対応する職員が入場者達にあちらこちらで囲まれて立ち往生していました。一つの質問に答えようとすると、すぐ別の質問に遮断されてしまい、まるで案内役として機能しませんでした。<br /><br />そもそも導線に沿って案内の看板を丁寧に設ければこんな単純な問題は起きないはずです。立派な建物ばかりが目立つ会場ですが、こんなお粗末な運営をしているとは驚きでした。<br /><br />騒乱の中国館を離れて場内見学をしながら日本館に向かいました。これが意外と気持ちいいものでした。広々とした道を電気バスが走っていました。十分実用的なスピードでしたので近い将来の汚染緩和に希望を持ちました。<br /><br />世界中の国々の国家館がどんな形をしてどの国と隣接するかは興味深かったです。日本館はピンクでした。ゲームのキャラクターのように可愛くて良いと思います。人によって重みがないと感じるかもしれません。北朝鮮、イランとレバノンの三国が会場の隅っこに並んでいました。この並び方はちゃんとあの三ヶ国の政府の了承を取ったのだろうかと思いました。<br /><br />水上バスに乗って対岸の産業館エリアにいくと、混み具合が急に良くなりました。特に田舎者が急に少なくなったのでほっとしました。日本館は大きくてやさしい雰囲気でした。何よりも電話が通じなくて飲みそこなった日テレの丸岡さんとばったり会えたのが嬉しかったです。<br /><br />彼女とは７年前のバンキシャ時代からのお付き合いでした。一週間前に東京で万博の取材について相談を受けた時、上海で会う約束をしましたが、本当に会えました。嬉しくて思わずハグしてしまいましたが、後になって「彼女が嫌な気分になったのでは」と心配しました。北京に戻る日の朝食では、CCCの増田さんともばったり。息子さんはお父さんとそっくりでした。<br /><br />万博そのものは良い印象がありませんでしたが、万博を通じて友人達に会えたのは嬉しかったです。これも万博の意義の一つかなと今となって思い直しました。<br /><a name="more"></a>

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<title>嘘、消費者が企業を育てる</title>
<description>中国の老人ホームを見学してみたが、とてもじゃないが日本では受け入れがたい設計です。お金の問題がないからではありません。億単位の預金を持っている富裕層の中国の老人が満足する老人ホームは、日本の年金生活者が入居するそれと違うのです。25年も日本に暮した私から見た場合、日本の年金生活者の老人ホームの方が快適です。中国で老人ホームを経営したい日本の不動産関係の友人も進出のチャンスだと思って検討を重ねています。しかし、何かが違うのです。質が良いと思っていたサービスを中国の老人達に提案し...</description>
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<dc:date>2010-04-23T08:00:00+09:00</dc:date>
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中国の老人ホームを見学してみたが、とてもじゃないが日本では受け入れがたい設計です。お金の問題がないからではありません。億単位の預金を持っている富裕層の中国の老人が満足する老人ホームは、日本の年金生活者が入居するそれと違うのです。<br /><br />25年も日本に暮した私から見た場合、日本の年金生活者の老人ホームの方が快適です。中国で老人ホームを経営したい日本の不動産関係の友人も進出のチャンスだと思って検討を重ねています。<br /><br />しかし、何かが違うのです。質が良いと思っていたサービスを中国の老人達に提案してみたところ、意外とどうでもいいと考えてしまうのです。たとえば二人部屋への感覚ですが、なぜか抵抗が少ないのです。と言うより二人部屋の方が良いと考えているふしさえあります。少なくともコストを倍（１人部屋）にしても倍の満足は絶対得られません。<br /><br />Googleのサービスは百度より断然にいいと私は思います。しかし、中国ではGoogleはシェアを取れません。それがGoogle が撤退した理由の一つにもなっていますが、完全に消費者の嗜好の問題です。これは発展途上国と先進国の違いとも言えますが、消費者が違うのです。<br /><br />多くの経営者と経済学者が収入レベルで経済と消費を計るのです。数十年単位ではそれが正しいかもしれませんが、ビジネスのサイクルにはとても実戦的ではありません。中国に日本人口以上の富裕層が居るのは事実ですが、消費力があっても具体的なマーケティングとなれば話がまったく異なるのです。<br /><br />最近よく思うのですが、「消費者が企業を育てる」という言い方は本質を間違えているような気がします。地元の企業が地元の消費者と同じ低いレベルから共に成長する場合、「消費者が企業を育てる」ように見えますが、これはあくまでも土着企業の論理です。複雑な消費層と消費パターンが混在する未知の市場（しかし、これこそ真の市場）においては、消費者が企業を育てるのではなく、企業が消費者に適応するのです。<br /><br />企業は合理化の固まりです。1円のコストに1円以上の収入が無いとやっていけないのです。ということは品質を消費者に決めてもらうしかありません。1円のコストをかけた品質が消費者から0.1円の価値しかないと思われるとその企業は大損を抱える訳です。<br /><br />「1円のコストに1円以上の品質」を感じてもらえるかどうかは結局、適応能力であり、成長力ではないのです。だから「育てられる」のではなく、適応するのです。企業と消費者が同じ場所と同じ発展段階を共有できるのはむしろ特殊なケースであり、普遍的ではないのです。<br /><br />戻って日本の高度成長を考察してみると、あれは地元の企業が消費者の成長に適応（順応）するプロセスであり、育てられるプロセスではないのです。感謝の気持ちの表現として構いませんが、それが本質だと考えたら発展途上国でのビジネスが展開できないのです。<br /><br />数学などの自然科学を観察してみれば分かるのですが、狭い範疇内で得られる結論の多くは真ではないのです。それをそのまま広い範疇に適応させると必ず間違いを犯すのです。<br /><br />より広い市場、より複雑な市場に適応できるようにこれまでのビジネスの常識から本質を抽出してこそ、これまでの経験が無駄になりません。そのままの適応は完敗を意味します。顧客が企業を育てるのではなく、顧客に適応する企業が育つのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>「成功」は気分である</title>
<description>「成功」という言葉は人生や企業に使われるとろくなことはありません。この私でさえ「成功者」だと言われたことがあります。しかし、それは現実的に殆ど「終わっている」、「そこまで」というような意味合いです。人間は誰もが成功したいのです。しかし、多くの場合はその中身について曖昧な憧れに過ぎません。「なぜ成功したいか」と聞かれると「変なことを聞くなよ。成功したいからだ」と内心でつぶやいてしまいます。「なぜ山に登りたいか」の問いに「山があるから」と登山家が堂々と答えたように。しかし、不思議...</description>
<dc:subject>メルマガ</dc:subject>
<dc:creator>sou</dc:creator>
<dc:date>2010-04-16T08:00:00+09:00</dc:date>
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「成功」という言葉は人生や企業に使われるとろくなことはありません。この私でさえ「成功者」だと言われたことがあります。しかし、それは現実的に殆ど「終わっている」、「そこまで」というような意味合いです。<br /><br />人間は誰もが成功したいのです。しかし、多くの場合はその中身について曖昧な憧れに過ぎません。「なぜ成功したいか」と聞かれると「変なことを聞くなよ。成功したいからだ」と内心でつぶやいてしまいます。「なぜ山に登りたいか」の問いに「山があるから」と登山家が堂々と答えたように。<br /><br />しかし、不思議に自らの人生が成功したと思う人は殆ど居ないのです。巨万の富を持っている友人もいれば、著名なアーティストやスポーツ選手の友人もいます。私よりはるかに「成功」しているのですが、私よりも悩み深く、人生として読者の皆様より不幸な場合も多いのです。<br /><br />「こんなことを言って貧乏な、そして無名な私を慰めているでしょう」と思う方もいるかもしれませんが、事実として「成功者と思われる人ほど人生に成功していない」という、不思議な現象があるのです。<br /><br />企業も似たところがあります。トヨタ自動車が１兆円も利益を出すようになったのはつい2、3年前のことです。衰退している家電や精密機器を横目にトヨタの快進撃が多くの人々に賞賛されました。次は「世界一だ」と、関係が無いのに力が入る人々も多かったと思います。<br /><br />日本という国はどうでしょうか。25年前に札幌に行った時によく聞きました。「戦後日本は教育を大切にしたから経済で成功した」、「日本人が勤勉だから経済発展を成し遂げた」など、多くの人々は今とちょうど逆の評価を同じ戦後についてしていました。<br /><br />そして今、日本が経済で成功したと考える人は何人居るでしょうか。トヨタを成功モデルとして語る人がどれほどいるでしょうか。<br /><br />「日本が米国の国債を売ったら米国は崩壊する。優秀な部品製造をやめたらスペースシャトルも飛べない。日本がノーをいえば世界が困る」と豪語した石原知事がネーミングした新党は何と「たちあがれ日本」というのです。「えっ、日本はいつ倒れたの」。これが党名を聞いた時の私の素直な疑問でした。<br /><br />トヨタの実態は3年前と大して変化していないと思います。日本も20年前からそれほど悪くなっているとは思いません。「成功」があるとすれば、それは単なるその時々の気分にすぎないと思います。<br /><br />70代の日本人先輩に敗戦後の気分を聞くと多くの人々は「晴れた気持ちでした。希望を持っていた」というのです。国家の統治権まで外国に委ねる国家は見事な「失敗」のはずです。しかし、日本人は明るくなりそこから「成功」を始めたのです。<br /><br />「失敗は成功の母」という言い方があるのですが、なぜ「成功は・・・」がないでしょうか。成功の先に人生も企業も国家も続くのに何の描写もないのがおかしいと感じ、「成功は気分である」と思い付きました。<br /><a name="more"></a>

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<title>品質に惚れるな</title>
<description>偉そうにメルマガを書いていますが、なかなか本当のことを書きにくいところがあります。自分のこと、自分の気持ちなら良いのですが、顧客、先輩、友人のことに触れるとその方々が迷惑する時があるので我慢するしかありません。一方、本当に人間の心を揺さぶり、その意識を変えるのは言葉ではなく現実です。金融危機がなければ世界的な構造改革も進まないように、苦しい現実が多くの人々の意識を変えてしまいます。トヨタの問題でも示唆しているように、日本企業はいま、品質に関する意識改革が迫られているのです。そ...</description>
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<dc:date>2010-04-02T08:00:00+09:00</dc:date>
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偉そうにメルマガを書いていますが、なかなか本当のことを書きにくいところがあります。自分のこと、自分の気持ちなら良いのですが、顧客、先輩、友人のことに触れるとその方々が迷惑する時があるので我慢するしかありません。<br /><br />一方、本当に人間の心を揺さぶり、その意識を変えるのは言葉ではなく現実です。金融危機がなければ世界的な構造改革も進まないように、苦しい現実が多くの人々の意識を変えてしまいます。<br /><br />トヨタの問題でも示唆しているように、日本企業はいま、品質に関する意識改革が迫られているのです。そこで皆さんご存知の、超優良企業の建機メーカートップのことを思い出しました。10年前、ITが世の中を風靡させた頃、彼は数え切れないグループ企業と製品の数を整理し、企業を立て直す難しい立場にありました。<br /><br />「品質じゃない。故障を早く知って早く直せる体制がもっと重要」と彼は断言しました。その発言は「カイゼン」と「品質」を神格化した時代には似合いませんでした。しかし、彼の思いが重機とITの一体化を具現化させ、顧客の安心感を獲得し、製品の改良を加速させ、結果的に低コストの品質改良に繋がったのです。<br /><br />「品質」は顧客の目的ではありません。よく考えてみれば分かるはずです。品質が良いからといって少し品質の落ちる品の倍の値段をつけてはなりません。しかし、もしメーカーがその少しの品質改良に倍のコストをかけた場合、確実に自滅の道を歩むことになります。<br /><br />競合が居ないほど凄い製品を出したとしても、まず顧客の生活スタイルと財布の中身にあわせる必要があります。提供側がいくら自社製品に惚れても、それは勝手な話であり売らずに自分が全部買い込んでおけばいいのです。自分の惚れた商品を造りたい、売りたいという人に申し訳ないですが。<br /><br />マーケティングは政治と似ています。そのマーケットの水準とあり方にあわせるしかありません。まず現状を受け入れ積極的に関わることです。変えようとかという発想は傲慢であり、自滅の道です。民衆や消費者は必ず自ら成長し、自ら変化を成し遂げるのです。<br /><br />トヨタの車でも最初に米国に進出した時に、高速道路でよく煙を上げて渋滞の原因を作り出していたと経営者の先輩から何回も伺いました。それでも売れるようになったのはトヨタのカイゼン努力も大きいのですが、米国消費者のもっと安くもっと軽い車への潜在ニーズが決定的です。<br /><br />ビッグスリーがそれを無視し、自分の品質を迷信するから「日本車の品質が良い」という世の中に繋がったのです。資生堂が初期段階に発売したシャンプーなどは殆ど当時の中国製と変わりませんでした。富裕層の増加に順じて高級品を出した結果、今のシェアを手にしたのです。<br /><br />品質という言葉の裏に品質では表現できない価値があります。本社企画や技術者が考えている品質は殆ど怪しいと思ったほうが無難です。物作りの本質は物を作るのではなく満足を作るのです。世界が多様化した今、その満足も多様化しているのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>立派な企業理念は怪しい</title>
<description>消費者や投資家を裏切った会社の多くには立派な企業理念があります。玄関、会議室、名刺の裏などに立派な理念を掲げながらコンプライアンスすら守らない、そんな企業の内部を多く見て来た私なので、立派な企業理念を無意識に警戒してしまいます。理念は要らないと言っておりません。数百年もやってきた老舗企業でも企業理念はいたってシンプルです。「誠実」とか「勤勉」とか、小学生も簡単に言える基本中の基本の倫理観ですが、世間にアピールすることもなく、経営者と社員が地味な行動をもって体現しているのです。...</description>
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<dc:date>2010-03-19T08:00:00+09:00</dc:date>
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消費者や投資家を裏切った会社の多くには立派な企業理念があります。玄関、会議室、名刺の裏などに立派な理念を掲げながらコンプライアンスすら守らない、そんな企業の内部を多く見て来た私なので、立派な企業理念を無意識に警戒してしまいます。<br /><br />理念は要らないと言っておりません。数百年もやってきた老舗企業でも企業理念はいたってシンプルです。「誠実」とか「勤勉」とか、小学生も簡単に言える基本中の基本の倫理観ですが、世間にアピールすることもなく、経営者と社員が地味な行動をもって体現しているのです。<br /><br />テレビのコマーシャルを見てください。あの英語で喋る立派な台詞は余計だと思いませんか。破産したり、コンプライアンスに違反したりするとそれらの綺麗ごとは全部嘘を裏付ける証拠に変わるのです。<br /><br />社員の責任ではありません。社員はそんな立派なことを考えて仕事している訳ではありません。無駄な残業をせず、幹部が患部にならず、世間並みの給与をもらえばそれで満足するのです。贅沢をいえば生き甲斐を感じ、自己実現できる仕事をさせてもらいたいところです。<br /><br />いわゆる「立派な企業理念」の多くは一部経営者の思い付きと好みに過ぎないからです。私の観察では特に老害の居る会社は立派な理念を作りたがるのです。その立派な理念に伴い、政治家のような立派なことも言い始めるのです。<br /><br />「雇用を確保するのは経営者の使命」とか、「ニッポンの○○産業を××する」とか、そんな立派なことをいう経営者に限って株主総会も取締役会も眼中なく、自分の立派な理念、立派な話に夢中なのです。<br /><br />昔、村上ファンドの村上さんに立派なことを言わないように進言し彼を不愉快にしたことがあります。ビジネスと世直しは混同してはいけません。立派なことを言うよりもまず国の法律や規制を守り、その範疇内で受け入れてもらえる製品やサービスを作り正当な利益を受け取るのです。<br /><br />グーグルはビジネスのために中国に行き、ビジネスのために撤退すればよいのです。ヤフーもマイクロソフトも百度も同じ条件下で中国の消費者に受け入れてもらうように頑張っています。グーグルがシェアをとれないのは中国の消費者に入り込めないからであって、特別な規制があった訳ではないのです。自分に有利になるようにルールを変え、相手を変える試みはどこでも通用する訳がないのです。<br /><br />私は起業したのは1992年でした。無駄な公共投資を減らせる構造計算ソフトを開発販売していると、工事費が減るという理由から地元の業者からよく「早く中国に帰れ、迷惑だ」と言われました。<br /><br />私が帰らずに頑張れたのは日本国の税金を節約するためではありませんでした。結果はそうであっても、私はそんな立派な思いで仕事をしたことがありません。私が頑張れたのは、喜んでくれた顧客が居て私も利益を出していたからです。FAXからどんどん流れてくる注文書をみて頭を過ぎる言葉は、立派なものは一つもありませんでした。<br /><br />私は正々堂々工事費を増やしたい人達に言い返しました。「いずれ帰るからご心配は要らない。でもあなたのために帰ることはない」と。<br /><a name="more"></a>

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<title>中国人の金儲け、日本人の金儲け</title>
<description>売上げにこだわると必ず利益率が悪くなる。規模にこだわると必ず顧客視線が薄れる。AIG、シティバンク、GM、JAL、そしてあのトヨタでさえ。第二位の経済大国にこだわる限り産業構造の転換が難しい。以前皆様にこんなようなメルマガを書いたと思います。「大への決別」のようなタイトルをとって本を書くつもりでしたが、先週、「中国人の金儲け、日本人の金儲け・・・」という嫌なタイトルで発売されました。そういえば、「やっぱり変だよ・・・」などの本のタイトルも殆ど例外なく出版社からの提案でした。了...</description>
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<dc:date>2010-03-05T08:00:00+09:00</dc:date>
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売上げにこだわると必ず利益率が悪くなる。規模にこだわると必ず顧客視線が薄れる。AIG、シティバンク、GM、JAL、そしてあのトヨタでさえ。第二位の経済大国にこだわる限り産業構造の転換が難しい。以前皆様にこんなようなメルマガを書いたと思います。<br /><br />「大への決別」のようなタイトルをとって本を書くつもりでしたが、先週、「中国人の金儲け、日本人の金儲け・・・」という嫌なタイトルで発売されました。そういえば、「やっぱり変だよ・・・」などの本のタイトルも殆ど例外なく出版社からの提案でした。了承した自分も責任がありますが、中身はちゃんとした真面目なものです。<br /><br />100年に一度の金融危機が多くの人々に反省の機会を与えてくれました。当然私も例外ではありません。3年前の自分が信じていたことの多くはすっかり変わってしまいました。その反省を込めて「より大きな会社、より大きなシェア、より大きな儲け」という「大」へのこだわりに警鐘を鳴らしたいと思っていました。<br /><br />田原総一朗さんと雑談していると、彼もこの観点に賛成し、二人の本を作ることになりました。しかし、原稿が完成してもタイトルがなかなか決まりません。「大への決別」、「大の敗北」など、いろいろなタイトル候補を議論しましたが、出版社の営業責任者がなかなか納得しない様子でした。<br /><br />日本にいる時間が少ないし、営業責任者の現場感覚を尊重したいため、「タイトルを任せるよ」と言いました。これが間違いの元。先日手元に届いたサンプルに私が最も嫌なタイトルが付いていました。それが今日のメルマガのタイトルでした。<br /><br />拒否できない訳でもありませんが、「任せる」と言ってしまったことと、田原さんを含む関係の方々の苦労を思うと我慢することにしました。所詮、処女作の「やっぱり変だよ日本の営業」も嫌でした。はっきりいって今でも嫌です。<br /><br />くどくどタイトルの言い訳しましたが、内容は極めてちゃんとしたものです。私も「儲け」という言葉にアレルギーを持ちますが、この際、タイトルだけ勘弁していただきたいと思います。<br /><br />P.S.１　「まえがき」をご参考に<br />田原総一朗さんより<br /><br />2010年の今年、1968年から世界第二位だった日本のGDP（国内総生産）が、中国に抜かれる。07年まで第四位だった中国は、08年第三位、10年第二位と、急成長の階段を駆け上っている。米ゴールドマン・サックスのレポートによると、2040年頃には中国がアメリカを追い越して世界トップに躍り出るという。<br />　<br />これまで私は、何度も中国に出かけて、多くの中国人たちと対話を重ねてきた。その体験から、日本人と中国人には、発想の仕方に根本的な違いがあると考えるようになった。<br />　<br />中国は人口13億以上の大国、しかも歴史的な常識からすれば頭が固いはずの共産党が独裁を続ける国である。にもかかわらず、国や企業の決定に至るプロセスが恐ろしく速く、変化への対応がきわめて機敏だ。何事も後手後手に回る日本とは大違いである。<br />　<br />なぜ、日本人と中国人は、かくも違うのだろうか。そんな疑問を抱き、答を探しているとき、私は宋文洲さんと出会った。中国で生まれた宋さんは、それこそ裸一貫で日本にきて、北海道大学大学院で学び、1992年にソフトブレーンという会社を興して大成功した。企業経営者としても、経営コンサルタントとしても、その名を轟かせた典型的な中国人である。<br />　<br />ソフトブレーンは、2000年に東京証券取引所マザーズ上場、04年に東証二部上場、05年に東証一部上場と、祖国の発展を先取りする急成長ぶりだ。しかも、宋さんは、一部上場を果たした翌年1月1日付で取締役会長になり、同年8月末にはそれも退いてマネージメント・アドバイザーになっている。こんな発想をする日本人経営者は、ちょっと思い当たらない。<br />　<br />そこで、中国人の金儲けと日本人の金儲けはどこがどう違うのか、日本の企業やビジネスマンが克服すべき問題とは何かを、宋さんから徹底的に引き出したいと、私は考えた。<br />　<br />宋さんの主張の一つは、日本あるいは日本人は「大」にこだわりすぎていないかということだ。企業経営者やビジネスマンなど読者のみなさんにとっても、今後の生き方を考えるうえで大いに示唆に富む対談ができたと、私は自負している。<br />　<br />なお、対談をまとめるにあたっては、アスコムの高橋克佳、小林英史、ジャーナリストの坂本衛の諸氏の協力を得た。感謝の意を表して筆をおく。<br />2010年2月<br />田原 総一朗<br /><br />「中国人の金儲け、日本人の金儲け　ここが大違い！」（アスコム）<br /><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4776205955/" target="_blank">http://www.amazon.co.jp/dp/4776205955/</a><br /><br /><br />P.S.2　　観客のためのプレーを！<br />田村耕太郎さんのブログより<br />（<a href="http://www.kotarotamura.net/b/blog/index.php?itemid=5453" target="_blank">http://www.kotarotamura.net/b/blog/index.php?itemid=5453</a>）<br /><br />私の畏友、宋文洲さんが移籍祝いの夕食会を開いてくれた。彼は今回の私の移籍を心から喜んでくれた。その喜びと私への応援の気持ちを込めてTwitterをわざわざ始めてくれたくらいだ。<br /><a href="http://twitter.com/sohbunshu" target="_blank">http://twitter.com/sohbunshu</a><br /><br />その宋さんが「経営センスがあるからこの決断ができたんだよ。必要としてくれて活躍の舞台を与えてくれるチームに移るなんて当たり前だよ。すごいサッカー選手と同じだよ。観客（国民）のためにプレーするんだから！」と激励してくれた。<br /><br />「より観客を魅了し幸せにしてくれるなら、活躍できる舞台にいってよ！さすが田村さんだよ！田村さんだからできた決断だよ。」と熱く激励してくれる。宋さんは心から日本を憂いている。日本の政治に足りないのは<br /><br />・グローバルな視点<br />・経営センス<br /><br />完全に意気投合。そして悪いのは政治だけでなく、大企業にも日本停滞の責任あるとの見解でも一致。「政治の方が選挙のおかげで新陳代謝進んでるよ」との見方。<br /><br />株主のプレッシャーも受けず、実質オーナー不在のまま迷走する日本の財界の方が問題だ。大企業が世界のとの競争に勝てなくなっていることが日本衰退の大きな一因であると思う。<br /><br />外国人参政権についても「なんであんなややこしいことに民主党は一生懸命なの？われわれ中国人は本国でも選挙したことないのに、日本で選挙したいなんて思っていないよ。関心ないよ」と一蹴。<br /><br />宋さんが日本で築き上げた来た体験談もおもしろかった。畏友に感謝！爽快な夕食会であった。<br /><a name="more"></a>

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<title>トヨタ自動車がはまった本当の罠</title>
<description>              宋 文洲トヨタの社長が米国に行かないニュースをみた時、私は思わず「営業が下手だな」とつぶやいてしまいました。トヨタ自動車への愛情を込めてその悔しい思いをツイッター（http://twitter.com/sohbunshu）でもつぶやきました。結局米国議会の要請で行かざるを得なくなりましたが、困難の旅を多難の旅にしたのは豊田社長ご本人でした。ご存知の方も多いと思いますが、５年前、トヨタ自動車の張富士夫社長（元）が「やっぱり変だよ日本の営業」を賞賛し、...</description>
<dc:subject>メルマガ</dc:subject>
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<dc:date>2010-02-22T16:54:04+09:00</dc:date>
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              宋　文洲<br /><br />トヨタの社長が米国に行かないニュースをみた時、私は思わず「営業が下手だな」とつぶやいてしまいました。トヨタ自動車への愛情を込めてその悔しい思いをツイッター（<a href="http://twitter.com/sohbunshu" target="_blank">http://twitter.com/sohbunshu</a>）でもつぶやきました。結局米国議会の要請で行かざるを得なくなりましたが、困難の旅を多難の旅にしたのは豊田社長ご本人でした。<br /><br />ご存知の方も多いと思いますが、５年前、トヨタ自動車の張富士夫社長（元）が「やっぱり変だよ日本の営業」を賞賛し、営業系役員に配りました。思えばあの頃のトヨタ自動車は最も輝いていました。トップの張社長は米国事業を育てた張本人であり、トヨタの問題点は製造よりも営業だと看破していました。<br /><br />「やっぱり変だよ日本の営業」の最も重要な論点の一つは「営業とは売ることではなく知ること」でした。これは「カンバン方式」の本質でもあります。同じことはなぜ営業の分野にできないかと当時の経営陣が素直に問いかけていました。<br /><br />「良いものを作る」という一方的な願望を捨てて市場の必要台数に合わせて物を作るのです。この台数を知る作業は「カンバン方式」の核心でした。この原則を守れば昨年のような損害もありませんでした。<br /><br />米国のリコール問題で問われたのはトヨタ車の品質ではなく、企業としてのマーケットへの対応力、つまり営業力なのです。一番大切な顧客から重大なクレームが来た時に社長が即時に部下を連れて訪問するのは当然でしょう。こんな日本でも当たり前の経営センスは議論する余地があるでしょうか。<br /><br />一部の方はなぜ周囲が進言しないかといいますが、こんなことでも進言に頼るならばトップが進言を理解できない可能性が高いと思います。<br /><br />トヨタ自動車の品質は今でもトップレベルであることに疑いの余地がありません。リコールはよくある話ですので今回の問題のきっかけに過ぎないのです。問題の本質は対応であり営業力なのです。米国の厳しい世論を「やきもち」や「保護主義」と考える人も居るようですが、トヨタを支えてきた米国のお客様に失礼だと思います。<br /><br />張富士夫元社長が賞賛してくださった「やっぱり変だよ日本の営業」のもう一つの重要なポイントはよいものを作れば自然に売れるという神話への批判です。企業がこの神話の罠にはまると無機質の物に囚われてしまい、人間としての顧客の心情に鈍感になっていくのです。<br /><br />少し前になりますが、トヨタ自動車が中国で打った広告が問題になりました。中国の重要な象徴物である獅子がトヨタ車に頭を下げ、「敬意を表さざるを得ない」と台詞をいう表現方法でした。結局、中国の世論の反発を受けて止めたのですが、営業力の弱さが露呈したのです。<br /><br />私は当時から「トヨタが傲慢だ」という中国世論に同意しませんでした。トヨタ自動車は傲慢ではなく、「傲慢に見えること」を知らない組織になってしまったのです。<br /><br />トヨタがはまった本当の罠は品質の低下ではなく、顧客を知る力－営業力の低下なのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>「韓国如きの国なんか」と聞いた時</title>
<description>二週間ほど前、ある私的な会合で日本の産業政策について経営者と言論人達の議論が白熱していました。話が原子力発電所の受注で日本が韓国に敗れたことに及ぶとある知人が「韓国如きの国なんか恐れるに値しない」と言い放ったのです。年上の方が多い中、なるべく発言を控えていた私はついつい我慢できず「そんなことを言うから負けるんだよ」と言いました。驚いたことに私の声とほぼ同時にまったく同じことをおっしゃる方が居ました。声の主は私が日頃から尊敬している実績のある経営者の先輩でした。日本人とか、韓国...</description>
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<dc:date>2010-02-19T08:00:00+09:00</dc:date>
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二週間ほど前、ある私的な会合で日本の産業政策について経営者と言論人達の議論が白熱していました。話が原子力発電所の受注で日本が韓国に敗れたことに及ぶとある知人が「韓国如きの国なんか恐れるに値しない」と言い放ったのです。<br /><br />年上の方が多い中、なるべく発言を控えていた私はついつい我慢できず「そんなことを言うから負けるんだよ」と言いました。驚いたことに私の声とほぼ同時にまったく同じことをおっしゃる方が居ました。声の主は私が日頃から尊敬している実績のある経営者の先輩でした。<br /><br />日本人とか、韓国人とか、アメリカ人とかは関係ありません。ライバルに敬意を払わないといずれ酷い目に遭う。これはもう歴史が繰り返して教えてくれた教訓です。<br /><br />15年前、サムソンが世界で急成長を始めた頃、似た話はよく聞こえてきました。技術、ブランド力、資金、イメージ・・・どれをとっても韓国企業は話にならないと考える日本人は多かったのです。「サムソン如きのメーカー・・・」との声も多く耳にしました。<br /><br />ビッグスリーの凋落をみてますます日本の自動車メーカーに自信を高める関係者も多いと思いますが、トヨタ自動車が売上げ世界一の虚栄心に走った時点ではもう自ら「カンバン方式」を捨てたのです。多くの関係者がライバルへの敬意を忘れたことが今の窮状の遠因にもなっていると思います。<br /><br />「韓国如き」との発言に反論した二週間後、新聞の一面にベトナムでも原子力発電所の受注に負けたニュースを見ました。「先進国の日本とフランスが負け、軍事援助をセットしたロシアが勝った。政府が新興国に勝てるように特別な仕組みを作れ」という論調でした。<br /><br />これは失注（注文取りに失敗）した社員が会社に戻ってあれこれ言い訳をして失敗を正当化する現象とそっくりでした。日本は韓国に敗れた時点から新興国という強烈なライバルに敬意を払い、対策と注意を払えばロシアに勝つ十分なオプションを持っていたはずです。眼中にフランスという「先進国」しかないところが前回の教訓を生かしていない証拠です。<br /><br />中国で生活して強く感じましたが、技術と品質を持っていてもシェアが取れない日系企業には大変類似点が多いのです。ライバルの現地企業に対して「安かろう悪かろう」、「モノマネ」と敬意を払わず、日本自身も同じ手法で下から勝ち上がってきた事実を知らないのです。<br /><br />これらの企業の共通項は日本人が重要ポストを独占し、現地社員の意見も聞かず、現地の友人も持たないことです。駐在員達が日本式の生活一式を持ち込み、日本人だけが行く店で用を済ませようとします。来る日来る日も日本人だけが溜まる居酒屋やバーに通い、現地のトレンドにもニーズにも無関心です。<br /><br />どこの世界でも営業の本質は変わりません。それは売ることではなく「知ること」です。しかし、「知ること｣で何よりも大切なのは謙虚な気持ちです。ここでいう「謙虚」は曖昧な文化的な意味合いではなく、「顧客と同じ視線を持ち、ライバルに敬意を払う」というきわめて具体的なビジネス行為なのです。<br /><br />「産業の構造改革」という掛け声ばかり聞こえて久しいのですが、結局他人事です。組織のトップが精神構造を変革しない限り、構造改革なんてありえない。「韓国如きの国なんか」と聞いた時は驚きましたが、ごく稀なケースだと分かっています。しかし、ビジネスでライバルに敬意を払わない現象は実に珍しくないのです。<br /><br />P.S. 私もつぶやきを始めました<br /><br />昨日、ツイッターを始めました。もっと私的にもっと気楽に会話できるからいいと思いました。<br />ツイッターをやっている読者はぜひフォローしていただきたいと思います。<br /><a href="http://twitter.com/sohbunshu" target="_blank">http://twitter.com/sohbunshu</a><br /><br />ご参考に私の最初のつぶやきをご覧ください。<br /><br />僕のマッチョの友人、田村耕太郎さんが偉い！「節操がない」という人はおかしいよ。自分だって大企業や上司に媚を売る立場なのに。理念は政党に属するのではなく個人のもの。耕太郎さんが理念があるからこそできたことよ。妬いている人が多いのでは。<br />・・・・・・<br />@xxxx　宋です。ありがとうございます。東京には月１週間から10日ほど滞在していますよ。なんといっても25年間もいると日本を外国と思えないです。何をしようかと迷っています。不惑なんて嘘だよね。一生続きそうです。<br /><a name="more"></a>

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<title>今も中川昭一さんに電話をかける</title>
<description>友人中川昭一さんに私は今でも電話をかけます。もちろん留守電になっています。私は無言で留守番電話の案内を聞き、そして無言で電話を切る。それだけなのですが、もう何回かけたか忘れたくらいです。昭一さんとの共著「どうした、日本」（ダイヤモンド社）を読んでくださった知人の多くから「マスコミから伝わるイメージと違う」、「意外と魅力的な人」との感想をいただきました。私にしてみればこれこそ意外でした。あれだけテレビや新聞に露出してきた方なのになぜこれほど誤解されるだろうかと。ローマでの会見は...</description>
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<dc:date>2010-02-05T08:00:00+09:00</dc:date>
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友人中川昭一さんに私は今でも電話をかけます。もちろん留守電になっています。私は無言で留守番電話の案内を聞き、そして無言で電話を切る。それだけなのですが、もう何回かけたか忘れたくらいです。<br /><br />昭一さんとの共著「どうした、日本」（ダイヤモンド社）を読んでくださった知人の多くから「マスコミから伝わるイメージと違う」、「意外と魅力的な人」との感想をいただきました。私にしてみればこれこそ意外でした。あれだけテレビや新聞に露出してきた方なのになぜこれほど誤解されるだろうかと。<br /><br />ローマでの会見は昭一さんに大きなダメージをもたらしたに違いありません。しかし、自尊心と名誉を命以上に大切にしてきた彼にとって最も辛いのは、その後綿々と続く侮辱的な世論でした。<br /><br />日本はもっとベンチャー企業を育てないと産業の活性化がないと彼は真剣に思いました。私が開催した外国籍（７カ国）ベンチャー経営者の夕食会に彼は飛び込み、一人ひとりの経営者に質問して意見をメモしていました。もちろん、夕食の支払いは彼のポケットマネーでした。<br /><br />中川さんのノートをみた時の衝撃は今も忘れられません。分厚いノートにメモをびっしり書き、資料も貼り付けていました。アンダーラインや色付けもあちらこちらにあり、まるで受験生のようです。<br /><br />サブプライム問題が米国で爆発し、世界が金融恐慌にはまっていた時、中川さんは日本の金融政策を指揮していました。おそらく世界のトップレベルの金融知識を持つ大臣は彼だけだと思います。<br /><br />恐慌の最中に財務と金融の２つの大臣を兼任していた彼ですが、ちょっとした油断で国に甚大な損害とパニックを引き起こす可能性がありました。巨大なプレッシャーと膨大な実務が彼の体を蝕みました。免疫力が低下した50代の昭一さんは風邪を引きやすくなり、持病の腰痛が悪化していくのです。<br /><br />世の中の会社が納会を終えた2008年の年末に、私の携帯に昭一さんから電話が入りました。「宋さん、ずっと神経を張り詰めていたから今晩くらいは仕事を離れてお酒を飲みたい」と。<br /><br />私は共通の知人を誘って食事会に行きましたが、彼は腰の負担を減らすために店から座布団を３枚もらってそれに寄りかかりながら食事をしていました。<br /><br />落選後の昭一さんともよく会いました。私はチャーチルや〓小平の事例を挙げ、起伏のある政治家が歴史を変えると説得しました。しかし、同席のほかの方々は、「あの時、結局飲んだのか」といつまでもローマの会見に興味津々でした。<br /><br />風邪を抑えるために風邪薬を飲み、腰痛を抑えるためにまた鎮痛剤飲み、そのうえ、ランチのお付き合いのワイン。後で医者から聞きましたが、知識があればこの３つの飲み合わせは絶対やってはいけないそうです。しかし、先入観と色眼鏡の塊の世論は同情するところか、徹底的に彼に追い討ちをかけました。<br /><br />昔の日本世論は知りませんが、今の日本世論は本当に狭量だと思いました。人のミスと欠点は10倍に拡大してみますが、人の貢献と良さは10倍に縮小してみます。<br />	<br />石川氏が逮捕されるニュースをみた時、私は目頭が熱くなりました。昭一さんの欠点は過剰に名誉を重んじ、図々しさが足りないことです。そんなことを薄々感じたのでしょうか、彼は私との共著中で「私は強く死を意識している」と言いました。<br /><br />日本がとても貴重な政治家を失ったことについては、中国人の私はコメントしようがありません。しかし、心から付き合った友人を失ったことについて私は未だに納得していません。<br /><br />昨日もまた中川さんに電話をかけてしまいましたが、留守電でした。きっと、彼が私からの電話に気付き、いつものように「はい。中川です」と答えてくれています。ただ、この世には雑音があまりにも大きく、彼の声がその中に埋もれてしまいます。<br /><a name="more"></a>

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<title>商売上手な人の共通項</title>
<description>日本では「商売上手」は必ずしも良いイメージの言葉ではありません。この言葉の裏に「したたか」、「薄情」など暗示が見え隠れします。しかし、長い間経営者と付き合ってきた私ですが、商売上手な人達は殆ど「良い人」であるという確信を持っています。彼らには２つの共通点があります。まず彼らの多くは面倒見のよい人です。それも無理して作った見せ掛けの美徳ではなく習慣や癖のようなものです。女性にモテる男性が癖でついつい女性に気を遣ってしまうことと似た感じです。次に彼らの殆どは無意識のうちにいろいろ...</description>
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<dc:date>2010-01-22T08:00:00+09:00</dc:date>
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日本では「商売上手」は必ずしも良いイメージの言葉ではありません。この言葉の裏に「したたか」、「薄情」など暗示が見え隠れします。<br /><br />しかし、長い間経営者と付き合ってきた私ですが、商売上手な人達は殆ど「良い人」であるという確信を持っています。彼らには２つの共通点があります。<br /><br />まず彼らの多くは面倒見のよい人です。それも無理して作った見せ掛けの美徳ではなく習慣や癖のようなものです。女性にモテる男性が癖でついつい女性に気を遣ってしまうことと似た感じです。<br /><br />次に彼らの殆どは無意識のうちにいろいろなことに投資します。ここでいう投資は決して単純に株や不動産を売買することではありません。一見メリットがないことにお金をかけて損しているように見えますが、そのことが将来に大きな価値をもたらしてくれます。<br /><br />後輩や部下におごること（領収書なし）も、勉強会や食事会に参加することも、無条件に顧客の利益を考えることも、どれも立派な投資なのです。やっている本人は見返りを期待してやっていないとしても投資である事実には変わりありません。だから商売上手な人は商売上手な自覚はないかもしれません。<br /><br />逆に商売下手な人に商売下手な自覚がないのも同様です。商売下手な人の殆どは相手のメリットに無頓着です。たまに自分のメリットにも無頓着な人も居ますが、殆どの人が本能で自己のメリットにより敏感なはずです。<br /><br />例を挙げると分かりやすくなります。営業下手な人の共通項は顧客のメリットに無頓着です。私が「やっぱり変だよ日本の営業」の中で最初に指摘したのは根性で売る、いわゆる押し売りの営業行為です。決してモラルの高い次元ではなく、「商売下手」という現実論からの批判でした。<br /><br />顧客は我々と同じく、自分が一番大切な生身の人間です。こちらのメリットを根性で押し込んで顧客が一時的に負けても、ずっと付き合ってくれるはずがありません。結果的に、労力がかかる上リピート客を作れないのでコストの高い営業になってしまうのです。<br /><br />ではなぜ商売下手な営業マンに限ってそんなことをするかというと、彼らは投資の感覚がないからです。要は「せっかく交通費と時間をかけて来たのですから、買ってもらわないと損だから」、「会った客に買ってもらえば他に探す苦労が減るから」です。目の前の短期メリット（売上げ）に拘るのです。<br /><br />しかし、ケチな人ほど自分のケチに気付かないものです。この損したくない発想、損をしない習慣は結果的に他人の心情に対する想像力を削ぎ落とし、顧客志向を損ない、利益を投げ出しているのです。<br /><br />成功しないベンチャー経営者のビジネス・モデルをみると驚くほどの共通点があります。自分が少しでも損しない、少しでもリスクをとらない、できるだけ相手の褌で相撲を取りたい「意志」が丸見えです。<br /><br />他人の成功を妬む人々はよく「金持ちほどケチ」といいますが、それは一面しか当たっていないのです。金持ちがお金を無駄にしないのは挑戦と投資に回すためです。貧乏人がお金を無駄にしないのは消費と貯金のためです。ここに格差の遠因も垣間見ることができるのです。<br /><a name="more"></a>

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