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<title>宋文洲のメルマガの読者広場</title>
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<description>宋文洲の評論とエッセイ。傍目八目。単刀直入。</description>
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<title>中国人の金儲け、日本人の金儲け</title>
<description>売上げにこだわると必ず利益率が悪くなる。規模にこだわると必ず顧客視線が薄れる。AIG、シティバンク、GM、JAL、そしてあのトヨタでさえ。第二位の経済大国にこだわる限り産業構造の転換が難しい。以前皆様にこんなようなメルマガを書いたと思います。「大への決別」のようなタイトルをとって本を書くつもりでしたが、先週、「中国人の金儲け、日本人の金儲け・・・」という嫌なタイトルで発売されました。そういえば、「やっぱり変だよ・・・」などの本のタイトルも殆ど例外なく出版社からの提案でした。了...</description>
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<dc:date>2010-03-05T08:00:00+09:00</dc:date>
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売上げにこだわると必ず利益率が悪くなる。規模にこだわると必ず顧客視線が薄れる。AIG、シティバンク、GM、JAL、そしてあのトヨタでさえ。第二位の経済大国にこだわる限り産業構造の転換が難しい。以前皆様にこんなようなメルマガを書いたと思います。<br /><br />「大への決別」のようなタイトルをとって本を書くつもりでしたが、先週、「中国人の金儲け、日本人の金儲け・・・」という嫌なタイトルで発売されました。そういえば、「やっぱり変だよ・・・」などの本のタイトルも殆ど例外なく出版社からの提案でした。了承した自分も責任がありますが、中身はちゃんとした真面目なものです。<br /><br />100年に一度の金融危機が多くの人々に反省の機会を与えてくれました。当然私も例外ではありません。3年前の自分が信じていたことの多くはすっかり変わってしまいました。その反省を込めて「より大きな会社、より大きなシェア、より大きな儲け」という「大」へのこだわりに警鐘を鳴らしたいと思っていました。<br /><br />田原総一朗さんと雑談していると、彼もこの観点に賛成し、二人の本を作ることになりました。しかし、原稿が完成してもタイトルがなかなか決まりません。「大への決別」、「大の敗北」など、いろいろなタイトル候補を議論しましたが、出版社の営業責任者がなかなか納得しない様子でした。<br /><br />日本にいる時間が少ないし、営業責任者の現場感覚を尊重したいため、「タイトルを任せるよ」と言いました。これが間違いの元。先日手元に届いたサンプルに私が最も嫌なタイトルが付いていました。それが今日のメルマガのタイトルでした。<br /><br />拒否できない訳でもありませんが、「任せる」と言ってしまったことと、田原さんを含む関係の方々の苦労を思うと我慢することにしました。所詮、処女作の「やっぱり変だよ日本の営業」も嫌でした。はっきりいって今でも嫌です。<br /><br />くどくどタイトルの言い訳しましたが、内容は極めてちゃんとしたものです。私も「儲け」という言葉にアレルギーを持ちますが、この際、タイトルだけ勘弁していただきたいと思います。<br /><br />P.S.１　「まえがき」をご参考に<br />田原総一朗さんより<br /><br />2010年の今年、1968年から世界第二位だった日本のGDP（国内総生産）が、中国に抜かれる。07年まで第四位だった中国は、08年第三位、10年第二位と、急成長の階段を駆け上っている。米ゴールドマン・サックスのレポートによると、2040年頃には中国がアメリカを追い越して世界トップに躍り出るという。<br />　<br />これまで私は、何度も中国に出かけて、多くの中国人たちと対話を重ねてきた。その体験から、日本人と中国人には、発想の仕方に根本的な違いがあると考えるようになった。<br />　<br />中国は人口13億以上の大国、しかも歴史的な常識からすれば頭が固いはずの共産党が独裁を続ける国である。にもかかわらず、国や企業の決定に至るプロセスが恐ろしく速く、変化への対応がきわめて機敏だ。何事も後手後手に回る日本とは大違いである。<br />　<br />なぜ、日本人と中国人は、かくも違うのだろうか。そんな疑問を抱き、答を探しているとき、私は宋文洲さんと出会った。中国で生まれた宋さんは、それこそ裸一貫で日本にきて、北海道大学大学院で学び、1992年にソフトブレーンという会社を興して大成功した。企業経営者としても、経営コンサルタントとしても、その名を轟かせた典型的な中国人である。<br />　<br />ソフトブレーンは、2000年に東京証券取引所マザーズ上場、04年に東証二部上場、05年に東証一部上場と、祖国の発展を先取りする急成長ぶりだ。しかも、宋さんは、一部上場を果たした翌年1月1日付で取締役会長になり、同年8月末にはそれも退いてマネージメント・アドバイザーになっている。こんな発想をする日本人経営者は、ちょっと思い当たらない。<br />　<br />そこで、中国人の金儲けと日本人の金儲けはどこがどう違うのか、日本の企業やビジネスマンが克服すべき問題とは何かを、宋さんから徹底的に引き出したいと、私は考えた。<br />　<br />宋さんの主張の一つは、日本あるいは日本人は「大」にこだわりすぎていないかということだ。企業経営者やビジネスマンなど読者のみなさんにとっても、今後の生き方を考えるうえで大いに示唆に富む対談ができたと、私は自負している。<br />　<br />なお、対談をまとめるにあたっては、アスコムの高橋克佳、小林英史、ジャーナリストの坂本衛の諸氏の協力を得た。感謝の意を表して筆をおく。<br />2010年2月<br />田原 総一朗<br /><br />「中国人の金儲け、日本人の金儲け　ここが大違い！」（アスコム）<br /><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4776205955/" target="_blank">http://www.amazon.co.jp/dp/4776205955/</a><br /><br /><br />P.S.2　　観客のためのプレーを！<br />田村耕太郎さんのブログより<br />（<a href="http://www.kotarotamura.net/b/blog/index.php?itemid=5453" target="_blank">http://www.kotarotamura.net/b/blog/index.php?itemid=5453</a>）<br /><br />私の畏友、宋文洲さんが移籍祝いの夕食会を開いてくれた。彼は今回の私の移籍を心から喜んでくれた。その喜びと私への応援の気持ちを込めてTwitterをわざわざ始めてくれたくらいだ。<br /><a href="http://twitter.com/sohbunshu" target="_blank">http://twitter.com/sohbunshu</a><br /><br />その宋さんが「経営センスがあるからこの決断ができたんだよ。必要としてくれて活躍の舞台を与えてくれるチームに移るなんて当たり前だよ。すごいサッカー選手と同じだよ。観客（国民）のためにプレーするんだから！」と激励してくれた。<br /><br />「より観客を魅了し幸せにしてくれるなら、活躍できる舞台にいってよ！さすが田村さんだよ！田村さんだからできた決断だよ。」と熱く激励してくれる。宋さんは心から日本を憂いている。日本の政治に足りないのは<br /><br />・グローバルな視点<br />・経営センス<br /><br />完全に意気投合。そして悪いのは政治だけでなく、大企業にも日本停滞の責任あるとの見解でも一致。「政治の方が選挙のおかげで新陳代謝進んでるよ」との見方。<br /><br />株主のプレッシャーも受けず、実質オーナー不在のまま迷走する日本の財界の方が問題だ。大企業が世界のとの競争に勝てなくなっていることが日本衰退の大きな一因であると思う。<br /><br />外国人参政権についても「なんであんなややこしいことに民主党は一生懸命なの？われわれ中国人は本国でも選挙したことないのに、日本で選挙したいなんて思っていないよ。関心ないよ」と一蹴。<br /><br />宋さんが日本で築き上げた来た体験談もおもしろかった。畏友に感謝！爽快な夕食会であった。<br /><a name="more"></a>

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<title>トヨタ自動車がはまった本当の罠</title>
<description>              宋 文洲トヨタの社長が米国に行かないニュースをみた時、私は思わず「営業が下手だな」とつぶやいてしまいました。トヨタ自動車への愛情を込めてその悔しい思いをツイッター（http://twitter.com/sohbunshu）でもつぶやきました。結局米国議会の要請で行かざるを得なくなりましたが、困難の旅を多難の旅にしたのは豊田社長ご本人でした。ご存知の方も多いと思いますが、５年前、トヨタ自動車の張富士夫社長（元）が「やっぱり変だよ日本の営業」を賞賛し、...</description>
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<dc:date>2010-02-22T16:54:04+09:00</dc:date>
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              宋　文洲<br /><br />トヨタの社長が米国に行かないニュースをみた時、私は思わず「営業が下手だな」とつぶやいてしまいました。トヨタ自動車への愛情を込めてその悔しい思いをツイッター（<a href="http://twitter.com/sohbunshu" target="_blank">http://twitter.com/sohbunshu</a>）でもつぶやきました。結局米国議会の要請で行かざるを得なくなりましたが、困難の旅を多難の旅にしたのは豊田社長ご本人でした。<br /><br />ご存知の方も多いと思いますが、５年前、トヨタ自動車の張富士夫社長（元）が「やっぱり変だよ日本の営業」を賞賛し、営業系役員に配りました。思えばあの頃のトヨタ自動車は最も輝いていました。トップの張社長は米国事業を育てた張本人であり、トヨタの問題点は製造よりも営業だと看破していました。<br /><br />「やっぱり変だよ日本の営業」の最も重要な論点の一つは「営業とは売ることではなく知ること」でした。これは「カンバン方式」の本質でもあります。同じことはなぜ営業の分野にできないかと当時の経営陣が素直に問いかけていました。<br /><br />「良いものを作る」という一方的な願望を捨てて市場の必要台数に合わせて物を作るのです。この台数を知る作業は「カンバン方式」の核心でした。この原則を守れば昨年のような損害もありませんでした。<br /><br />米国のリコール問題で問われたのはトヨタ車の品質ではなく、企業としてのマーケットへの対応力、つまり営業力なのです。一番大切な顧客から重大なクレームが来た時に社長が即時に部下を連れて訪問するのは当然でしょう。こんな日本でも当たり前の経営センスは議論する余地があるでしょうか。<br /><br />一部の方はなぜ周囲が進言しないかといいますが、こんなことでも進言に頼るならばトップが進言を理解できない可能性が高いと思います。<br /><br />トヨタ自動車の品質は今でもトップレベルであることに疑いの余地がありません。リコールはよくある話ですので今回の問題のきっかけに過ぎないのです。問題の本質は対応であり営業力なのです。米国の厳しい世論を「やきもち」や「保護主義」と考える人も居るようですが、トヨタを支えてきた米国のお客様に失礼だと思います。<br /><br />張富士夫元社長が賞賛してくださった「やっぱり変だよ日本の営業」のもう一つの重要なポイントはよいものを作れば自然に売れるという神話への批判です。企業がこの神話の罠にはまると無機質の物に囚われてしまい、人間としての顧客の心情に鈍感になっていくのです。<br /><br />少し前になりますが、トヨタ自動車が中国で打った広告が問題になりました。中国の重要な象徴物である獅子がトヨタ車に頭を下げ、「敬意を表さざるを得ない」と台詞をいう表現方法でした。結局、中国の世論の反発を受けて止めたのですが、営業力の弱さが露呈したのです。<br /><br />私は当時から「トヨタが傲慢だ」という中国世論に同意しませんでした。トヨタ自動車は傲慢ではなく、「傲慢に見えること」を知らない組織になってしまったのです。<br /><br />トヨタがはまった本当の罠は品質の低下ではなく、顧客を知る力－営業力の低下なのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>「韓国如きの国なんか」と聞いた時</title>
<description>二週間ほど前、ある私的な会合で日本の産業政策について経営者と言論人達の議論が白熱していました。話が原子力発電所の受注で日本が韓国に敗れたことに及ぶとある知人が「韓国如きの国なんか恐れるに値しない」と言い放ったのです。年上の方が多い中、なるべく発言を控えていた私はついつい我慢できず「そんなことを言うから負けるんだよ」と言いました。驚いたことに私の声とほぼ同時にまったく同じことをおっしゃる方が居ました。声の主は私が日頃から尊敬している実績のある経営者の先輩でした。日本人とか、韓国...</description>
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二週間ほど前、ある私的な会合で日本の産業政策について経営者と言論人達の議論が白熱していました。話が原子力発電所の受注で日本が韓国に敗れたことに及ぶとある知人が「韓国如きの国なんか恐れるに値しない」と言い放ったのです。<br /><br />年上の方が多い中、なるべく発言を控えていた私はついつい我慢できず「そんなことを言うから負けるんだよ」と言いました。驚いたことに私の声とほぼ同時にまったく同じことをおっしゃる方が居ました。声の主は私が日頃から尊敬している実績のある経営者の先輩でした。<br /><br />日本人とか、韓国人とか、アメリカ人とかは関係ありません。ライバルに敬意を払わないといずれ酷い目に遭う。これはもう歴史が繰り返して教えてくれた教訓です。<br /><br />15年前、サムソンが世界で急成長を始めた頃、似た話はよく聞こえてきました。技術、ブランド力、資金、イメージ・・・どれをとっても韓国企業は話にならないと考える日本人は多かったのです。「サムソン如きのメーカー・・・」との声も多く耳にしました。<br /><br />ビッグスリーの凋落をみてますます日本の自動車メーカーに自信を高める関係者も多いと思いますが、トヨタ自動車が売上げ世界一の虚栄心に走った時点ではもう自ら「カンバン方式」を捨てたのです。多くの関係者がライバルへの敬意を忘れたことが今の窮状の遠因にもなっていると思います。<br /><br />「韓国如き」との発言に反論した二週間後、新聞の一面にベトナムでも原子力発電所の受注に負けたニュースを見ました。「先進国の日本とフランスが負け、軍事援助をセットしたロシアが勝った。政府が新興国に勝てるように特別な仕組みを作れ」という論調でした。<br /><br />これは失注（注文取りに失敗）した社員が会社に戻ってあれこれ言い訳をして失敗を正当化する現象とそっくりでした。日本は韓国に敗れた時点から新興国という強烈なライバルに敬意を払い、対策と注意を払えばロシアに勝つ十分なオプションを持っていたはずです。眼中にフランスという「先進国」しかないところが前回の教訓を生かしていない証拠です。<br /><br />中国で生活して強く感じましたが、技術と品質を持っていてもシェアが取れない日系企業には大変類似点が多いのです。ライバルの現地企業に対して「安かろう悪かろう」、「モノマネ」と敬意を払わず、日本自身も同じ手法で下から勝ち上がってきた事実を知らないのです。<br /><br />これらの企業の共通項は日本人が重要ポストを独占し、現地社員の意見も聞かず、現地の友人も持たないことです。駐在員達が日本式の生活一式を持ち込み、日本人だけが行く店で用を済ませようとします。来る日来る日も日本人だけが溜まる居酒屋やバーに通い、現地のトレンドにもニーズにも無関心です。<br /><br />どこの世界でも営業の本質は変わりません。それは売ることではなく「知ること」です。しかし、「知ること｣で何よりも大切なのは謙虚な気持ちです。ここでいう「謙虚」は曖昧な文化的な意味合いではなく、「顧客と同じ視線を持ち、ライバルに敬意を払う」というきわめて具体的なビジネス行為なのです。<br /><br />「産業の構造改革」という掛け声ばかり聞こえて久しいのですが、結局他人事です。組織のトップが精神構造を変革しない限り、構造改革なんてありえない。「韓国如きの国なんか」と聞いた時は驚きましたが、ごく稀なケースだと分かっています。しかし、ビジネスでライバルに敬意を払わない現象は実に珍しくないのです。<br /><br />P.S. 私もつぶやきを始めました<br /><br />昨日、ツイッターを始めました。もっと私的にもっと気楽に会話できるからいいと思いました。<br />ツイッターをやっている読者はぜひフォローしていただきたいと思います。<br /><a href="http://twitter.com/sohbunshu" target="_blank">http://twitter.com/sohbunshu</a><br /><br />ご参考に私の最初のつぶやきをご覧ください。<br /><br />僕のマッチョの友人、田村耕太郎さんが偉い！「節操がない」という人はおかしいよ。自分だって大企業や上司に媚を売る立場なのに。理念は政党に属するのではなく個人のもの。耕太郎さんが理念があるからこそできたことよ。妬いている人が多いのでは。<br />・・・・・・<br />@xxxx　宋です。ありがとうございます。東京には月１週間から10日ほど滞在していますよ。なんといっても25年間もいると日本を外国と思えないです。何をしようかと迷っています。不惑なんて嘘だよね。一生続きそうです。<br /><a name="more"></a>

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<title>[PR]注目のキーワード「競馬の儲け方」</title>
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<title>今も中川昭一さんに電話をかける</title>
<description>友人中川昭一さんに私は今でも電話をかけます。もちろん留守電になっています。私は無言で留守番電話の案内を聞き、そして無言で電話を切る。それだけなのですが、もう何回かけたか忘れたくらいです。昭一さんとの共著「どうした、日本」（ダイヤモンド社）を読んでくださった知人の多くから「マスコミから伝わるイメージと違う」、「意外と魅力的な人」との感想をいただきました。私にしてみればこれこそ意外でした。あれだけテレビや新聞に露出してきた方なのになぜこれほど誤解されるだろうかと。ローマでの会見は...</description>
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友人中川昭一さんに私は今でも電話をかけます。もちろん留守電になっています。私は無言で留守番電話の案内を聞き、そして無言で電話を切る。それだけなのですが、もう何回かけたか忘れたくらいです。<br /><br />昭一さんとの共著「どうした、日本」（ダイヤモンド社）を読んでくださった知人の多くから「マスコミから伝わるイメージと違う」、「意外と魅力的な人」との感想をいただきました。私にしてみればこれこそ意外でした。あれだけテレビや新聞に露出してきた方なのになぜこれほど誤解されるだろうかと。<br /><br />ローマでの会見は昭一さんに大きなダメージをもたらしたに違いありません。しかし、自尊心と名誉を命以上に大切にしてきた彼にとって最も辛いのは、その後綿々と続く侮辱的な世論でした。<br /><br />日本はもっとベンチャー企業を育てないと産業の活性化がないと彼は真剣に思いました。私が開催した外国籍（７カ国）ベンチャー経営者の夕食会に彼は飛び込み、一人ひとりの経営者に質問して意見をメモしていました。もちろん、夕食の支払いは彼のポケットマネーでした。<br /><br />中川さんのノートをみた時の衝撃は今も忘れられません。分厚いノートにメモをびっしり書き、資料も貼り付けていました。アンダーラインや色付けもあちらこちらにあり、まるで受験生のようです。<br /><br />サブプライム問題が米国で爆発し、世界が金融恐慌にはまっていた時、中川さんは日本の金融政策を指揮していました。おそらく世界のトップレベルの金融知識を持つ大臣は彼だけだと思います。<br /><br />恐慌の最中に財務と金融の２つの大臣を兼任していた彼ですが、ちょっとした油断で国に甚大な損害とパニックを引き起こす可能性がありました。巨大なプレッシャーと膨大な実務が彼の体を蝕みました。免疫力が低下した50代の昭一さんは風邪を引きやすくなり、持病の腰痛が悪化していくのです。<br /><br />世の中の会社が納会を終えた2008年の年末に、私の携帯に昭一さんから電話が入りました。「宋さん、ずっと神経を張り詰めていたから今晩くらいは仕事を離れてお酒を飲みたい」と。<br /><br />私は共通の知人を誘って食事会に行きましたが、彼は腰の負担を減らすために店から座布団を３枚もらってそれに寄りかかりながら食事をしていました。<br /><br />落選後の昭一さんともよく会いました。私はチャーチルや〓小平の事例を挙げ、起伏のある政治家が歴史を変えると説得しました。しかし、同席のほかの方々は、「あの時、結局飲んだのか」といつまでもローマの会見に興味津々でした。<br /><br />風邪を抑えるために風邪薬を飲み、腰痛を抑えるためにまた鎮痛剤飲み、そのうえ、ランチのお付き合いのワイン。後で医者から聞きましたが、知識があればこの３つの飲み合わせは絶対やってはいけないそうです。しかし、先入観と色眼鏡の塊の世論は同情するところか、徹底的に彼に追い討ちをかけました。<br /><br />昔の日本世論は知りませんが、今の日本世論は本当に狭量だと思いました。人のミスと欠点は10倍に拡大してみますが、人の貢献と良さは10倍に縮小してみます。<br />	<br />石川氏が逮捕されるニュースをみた時、私は目頭が熱くなりました。昭一さんの欠点は過剰に名誉を重んじ、図々しさが足りないことです。そんなことを薄々感じたのでしょうか、彼は私との共著中で「私は強く死を意識している」と言いました。<br /><br />日本がとても貴重な政治家を失ったことについては、中国人の私はコメントしようがありません。しかし、心から付き合った友人を失ったことについて私は未だに納得していません。<br /><br />昨日もまた中川さんに電話をかけてしまいましたが、留守電でした。きっと、彼が私からの電話に気付き、いつものように「はい。中川です」と答えてくれています。ただ、この世には雑音があまりにも大きく、彼の声がその中に埋もれてしまいます。<br /><a name="more"></a>

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<title>商売上手な人の共通項</title>
<description>日本では「商売上手」は必ずしも良いイメージの言葉ではありません。この言葉の裏に「したたか」、「薄情」など暗示が見え隠れします。しかし、長い間経営者と付き合ってきた私ですが、商売上手な人達は殆ど「良い人」であるという確信を持っています。彼らには２つの共通点があります。まず彼らの多くは面倒見のよい人です。それも無理して作った見せ掛けの美徳ではなく習慣や癖のようなものです。女性にモテる男性が癖でついつい女性に気を遣ってしまうことと似た感じです。次に彼らの殆どは無意識のうちにいろいろ...</description>
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日本では「商売上手」は必ずしも良いイメージの言葉ではありません。この言葉の裏に「したたか」、「薄情」など暗示が見え隠れします。<br /><br />しかし、長い間経営者と付き合ってきた私ですが、商売上手な人達は殆ど「良い人」であるという確信を持っています。彼らには２つの共通点があります。<br /><br />まず彼らの多くは面倒見のよい人です。それも無理して作った見せ掛けの美徳ではなく習慣や癖のようなものです。女性にモテる男性が癖でついつい女性に気を遣ってしまうことと似た感じです。<br /><br />次に彼らの殆どは無意識のうちにいろいろなことに投資します。ここでいう投資は決して単純に株や不動産を売買することではありません。一見メリットがないことにお金をかけて損しているように見えますが、そのことが将来に大きな価値をもたらしてくれます。<br /><br />後輩や部下におごること（領収書なし）も、勉強会や食事会に参加することも、無条件に顧客の利益を考えることも、どれも立派な投資なのです。やっている本人は見返りを期待してやっていないとしても投資である事実には変わりありません。だから商売上手な人は商売上手な自覚はないかもしれません。<br /><br />逆に商売下手な人に商売下手な自覚がないのも同様です。商売下手な人の殆どは相手のメリットに無頓着です。たまに自分のメリットにも無頓着な人も居ますが、殆どの人が本能で自己のメリットにより敏感なはずです。<br /><br />例を挙げると分かりやすくなります。営業下手な人の共通項は顧客のメリットに無頓着です。私が「やっぱり変だよ日本の営業」の中で最初に指摘したのは根性で売る、いわゆる押し売りの営業行為です。決してモラルの高い次元ではなく、「商売下手」という現実論からの批判でした。<br /><br />顧客は我々と同じく、自分が一番大切な生身の人間です。こちらのメリットを根性で押し込んで顧客が一時的に負けても、ずっと付き合ってくれるはずがありません。結果的に、労力がかかる上リピート客を作れないのでコストの高い営業になってしまうのです。<br /><br />ではなぜ商売下手な営業マンに限ってそんなことをするかというと、彼らは投資の感覚がないからです。要は「せっかく交通費と時間をかけて来たのですから、買ってもらわないと損だから」、「会った客に買ってもらえば他に探す苦労が減るから」です。目の前の短期メリット（売上げ）に拘るのです。<br /><br />しかし、ケチな人ほど自分のケチに気付かないものです。この損したくない発想、損をしない習慣は結果的に他人の心情に対する想像力を削ぎ落とし、顧客志向を損ない、利益を投げ出しているのです。<br /><br />成功しないベンチャー経営者のビジネス・モデルをみると驚くほどの共通点があります。自分が少しでも損しない、少しでもリスクをとらない、できるだけ相手の褌で相撲を取りたい「意志」が丸見えです。<br /><br />他人の成功を妬む人々はよく「金持ちほどケチ」といいますが、それは一面しか当たっていないのです。金持ちがお金を無駄にしないのは挑戦と投資に回すためです。貧乏人がお金を無駄にしないのは消費と貯金のためです。ここに格差の遠因も垣間見ることができるのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>[PR]注目のキーワード「CR-Z」</title>
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<dc:date>2010-01-22T08:00:00+09:00</dc:date>
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<title>ベンチャーブームはいつ戻るだろうか</title>
<description>もう年のせいでしょうか。私はどうしでも懐かしむ数年間があります。それは2000～2005年の5年間でした。インターネットの普及、ベンチャー市場の育成、規制緩和、郵政民営化・・・。経済の活性化に繋がるすべてがこの5年間に起きました。高度成長後、はじめて日本の若者が起業に憧れるようになり、一流大学の卒業生が大手を蹴ってベンチャーに就職したり、仲間とベンチャーを興したりするようになりました。日本の社会には危機感がありました。新しい産業と企業を育成しないと日本経済は再生しないという危...</description>
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もう年のせいでしょうか。私はどうしでも懐かしむ数年間があります。それは2000～2005年の5年間でした。<br /><br />インターネットの普及、ベンチャー市場の育成、規制緩和、郵政民営化・・・。経済の活性化に繋がるすべてがこの5年間に起きました。高度成長後、はじめて日本の若者が起業に憧れるようになり、一流大学の卒業生が大手を蹴ってベンチャーに就職したり、仲間とベンチャーを興したりするようになりました。<br /><br />日本の社会には危機感がありました。新しい産業と企業を育成しないと日本経済は再生しないという危機感から、東証マザーズなどが新設され、社会全体がベンチャー精神を支えようとしたのです。<br /><br />日本経済の数字がみるみるうちによくなり、海外に居ても「日本経済が復活した」とのコメントがよく聞こえるようになりました。<br /><br />しかし、嫉妬心に満ちたおじさんたちがベンチャーに逆襲をかけたのはその直後でした。もちろん行儀の悪い一部のベンチャー経営者と投機家が居たのも事実でしたが、それは泥棒がどこの国にも居ると同様にベンチャー企業に特有な現象ではないはずです。<br /><br />魔女狩りのような空気が日本中に蔓延し、ベンチャーブームが一気に冷え込みました。政治家でも芸能人でもないのにテレビや週刊誌などがベンチャー経営者の金銭や愛人トラブルに熱をあげ、経営以外では凡人の彼らから欠点を探そうと懸命でした。<br /><br />日本経済を10年も失わせた張本人のおじさんたちは急に元気が出てきました。「我らこそ主流なんだ」のような顔をして経済の復活が自分達の成果のような顔をし始めました。<br /><br />文化大革命も経験した私ですが、2006年のムードに不吉な臭いを感じました。本当は経営者としてもう2，3年頑張るつもりでしたが、とてもあの険悪なムードに勝てないと思ってあきらめました。それまでの思い出を胸に日本のベンチャービジネスから手を引きました。<br /><br />2006年に起きたことは、変革しようとした日本経済を再び後退モードに引き落としました。未だにあの改革が格差を拡大させたと非難する人は多いのですが、あの改革が続かないから格差が一向に縮まらない上、経済が袋小路にはまってしまったのです。日本は貴重なチャンスを自ら断ち切ったのです。<br /><br />私は今でもベンチャー精神が日本経済を救う唯一の出口だと思うのです。大手企業の役割は重要ですが、たぶん、未来の日本経済においてはもうこれ以上のウェイトを示すのは無理だと思います。一部の死に掛かっていた日本の大手企業の再生は、大手企業のサラリーマン経営者には到底無理です。<br /><br />そもそも大手企業の多くは一般社員よりも管理職（あるいは管理職に相当する年功社員）が多いため、思い切った改革を望むのは少数派です。JALはいい事例ですが、潰れなければその辺の中小企業よりずっと条件がいいのですから、思い切った改革は幹部と年功社員を損させるだけです。<br /><br />元気なベンチャー企業による「老害企業」の買収と合併が起きない限り、日本経済にダイナミズムが生まれないでしょう。しかし、日本にはそのようなベンチャーブームがいつ戻るだろうか。必ず戻ってくると思いますが、それが5年後や10年後ではないことを祈らないで居られません。<br /><br />P.S.<br />「美女軍団」の店に行きました<br /><br />大学のクラスメイトに食事に誘われました。中華か、和食か、韓国料理かと聞かれましたが、彼が延吉出身の朝鮮族だと思い出して「韓国料理がいい」と言いました。きっと本場の良い店を紹介してもらえると思いました。<br /><br />当日、もらった住所を頼りに私は早めに店に着きました。迎えてくれたウェートレスは朝鮮の民族衣装で美人でした。容姿がいまいちの人が多い中華の店と違うなと思いました。部屋に案内してくれる人も美人でした。少し驚きましたが、「まあ、朝鮮族の女性は美しい人が多いのだな」と思いました。<br /><br />お手洗いに寄ろうと廊下を歩くとサービス中のウェートレス達と会うのですが、一人も漏れず皆美人でした。嬉しいのですが、いくらなんでもこれは異常だと思い始めたところに同級生がやってきました。<br /><br />「お前、ここのウェートレス達はどうしてこんなに美人揃えか」と聞くと、彼は淡々と答えました。「あ、言い忘れた。ここは北朝鮮の国営店だよ。この子達は北朝鮮の政府派遣で歌も踊りもプロ級だよ」。<br /><br />料理は日本で食べた韓国料理より辛さが控えめでとても美味しかったのです。同級生の話によると食材も汚染の少ない北朝鮮から持ち込まれたものだそうです。<br /><br />途中、同級生が美女達と楽しそうに何かを話していたら、その中の一人がマイクをもって北朝鮮のカラオケで歌い出しました。テレビ画面にピョンヤンの町並みが映し出され、彼女は踊りながらプロの歌手のように歌ってくれました。<br /><br />横から見ていると彼女は日本のアイドルの誰かと似ていると思いました。何を歌っているかは分かりませんが、国に厳選され、ウェートレスをしながら客の宴席を盛り上げる彼女達の働きぶりに感心しました。<br /><br />日本ならこんな明るくて可愛くて才能のある子はもう既にどこかの芸能プロダクションにスカウトされ、皆にチヤホヤされているところだと思うと、当人の努力に寄らない運命の定めを思わざるを得ませんでした。<br /><a name="more"></a>

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<title>十年で流れが変わる</title>
<description>「宋さん、勤続十周年の社員を祝いたいので言葉がほしい」。ソフトブレーンの企画責任者からこんなメールをいただいた時、びっくりしました。以前は社員の転職に悩まされていた私ですが、十年も居てくれた社員が現れたとは感無量です。今日は自分の会社の話をするのではありません。来る2010年を前に十年で世の中がどのくらい変わるかについて皆さんと考えてみたいと思います。1989年、私はまだ北大の大学院の博士課程におりました。日本経済は絶好の中にあり日経平均は3万5千円でした。カラーテレビも贅沢...</description>
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<dc:date>2009-12-25T08:00:00+09:00</dc:date>
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「宋さん、勤続十周年の社員を祝いたいので言葉がほしい」。ソフトブレーンの企画責任者からこんなメールをいただいた時、びっくりしました。以前は社員の転職に悩まされていた私ですが、十年も居てくれた社員が現れたとは感無量です。<br /><br />今日は自分の会社の話をするのではありません。来る2010年を前に十年で世の中がどのくらい変わるかについて皆さんと考えてみたいと思います。<br /><br />1989年、私はまだ北大の大学院の博士課程におりました。日本経済は絶好の中にあり日経平均は3万5千円でした。カラーテレビも贅沢品であった中国は天安門事件を起こし世界から孤立しました。遅れていた経済がますます遅れると私も思いました。この時、私は月8万円で生活する留学生でした。<br /><br />1999年、世界はITバブルを謳歌し、日本経済もやっと失われた十年から回復する光が見えました。日経平均も1万7千円に回復しました。中国は文化大革命へ逆戻りする心配は無くなりましたが、マイカーはごく少数の富裕層の贅沢品でした。2000年、私が創業したソフトブレーンが東証マザーズに上場しました。<br /><br />2009年、戦後最大の経済危機に世界が陥り、そして何とか「大恐慌」まで行かず生還しました。日本は政権交代も実現し、念願の二大政党制を果たしました。しかし、経済は構造的な不況から脱出する道筋が見えないままです。世界の金融から隔絶してきた中国は幸運でした。中国の都会では自家用車が道に溢れかえり、8％の成長を維持しました。私は創業した会社の経営から手を引き、24年ぶりに生活の拠点を中国に移しました。<br /><br />2つの十年を日本と中国の間、そして生活者と経営者の間を生きてきた自分として「十年で流れが変わる」と実感したのです。<br /><br />未来の十年間がどうなるかは予測できませんが、間違いなく言えるのはこれまでの十年と違う流れができるということです。自信を失う日本ですが、十年後はすっかり自信を回復し、生き生きしているのではと考えております。それは読者の皆さんへのお世辞ではなく、本当にそう思うのです。なぜならば、「十年で流れが変わる」からです。<br /><br />中国の古い言葉に「十年河東、十年河西」というものがあります。河の東岸に住む住民と西岸に住む住民が十年毎にその繁栄が入れ替わるというニュアンスの言葉です。現在ではこの言葉は決して「繁栄が十年しか続かない」という意味ではなく、十年も経てば別の価値観と流れが出来てしまうということを意味します。<br /><br />皆さんがご自分の会社やご家庭を冷静に観察していただければ気付くと思いますが、見た目が変わらなくても十年もあればすべてのものがすっかり変わっているはずです。十年経っても変わらない発想と構造があるならば、それは間違いなく陳腐している発想と構造と考えたほうが無難でしょう。<br /><br />年末年始にあたり、この少々乱暴な基準をもって経営者の口癖、評論家の持論、政治家の政策を点検すると如何に古い人が多いかに気付きます。もちろん、我々自身も自己点検を忘れてはなりません。<br /><a name="more"></a>

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<title>「副社長」と「第二位経済大国」</title>
<description>５年ぶりワシントンから東京に戻った友人とお茶を飲んでいると、「日本人は第二位経済大国をアイデンティティにしてきただけにそれが無くなりそうな現在では方向感がない・・・」と聞かされました。「GDP規模をアイデンティティにするのか」という私の反論に友人が「教科書も総理大臣の施政演説も日米首脳会談もよく使う言葉だよ。全員とはいわないが、かなりの人がそう思っている」と堅持しました。元研究者の癖でしょうが、さっそく自分なりの調査をしましたが、どうも友人の説が正しいようです。しかし、ショッ...</description>
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<dc:date>2009-12-11T08:00:00+09:00</dc:date>
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５年ぶりワシントンから東京に戻った友人とお茶を飲んでいると、「日本人は第二位経済大国をアイデンティティにしてきただけにそれが無くなりそうな現在では方向感がない・・・」と聞かされました。<br /><br />「GDP規模をアイデンティティにするのか」という私の反論に友人が「教科書も総理大臣の施政演説も日米首脳会談もよく使う言葉だよ。全員とはいわないが、かなりの人がそう思っている」と堅持しました。<br /><br />元研究者の癖でしょうが、さっそく自分なりの調査をしましたが、どうも友人の説が正しいようです。しかし、ショックを受けました。長い間多くの会社を見てきましたが、経営者の立場や業界順位にこだわる経営は大体理念のない経営であり、行き詰まりやすいのです。<br /><br />「第二位経済大国」にこだわることは「副社長」、「業界No.2」にこだわることと殆ど変わらないことです。個々の社員（国民）の幸せと何の関係もないことです。もし、「第二位経済大国」にアイデンティティを求めてきた人がいるならば、彼らはたぶん個性と自立心のない人々です。<br /><br />個性のない人々は「ボリューム」や「大きさ」にこだわるのです。独裁者でもないのに国家の大きさにこだわり、それを誇りやアイデンティティにするなんて市民としてはかなり幼稚ではないかと、宋は思うのです。<br /><br />これは日本人に限った話ではありません。中国人にもそのような人がいます。社会から脱落し個人のポジションを見付けられない人々に限って天安門広場のパレートに感動を覚えるのです。<br /><br />しかし、中国が成長してきたのは間違いなく多くの個人が豊かさに憧れ、政治や国家と関係なく直向きに個人の努力を重ねてきたからだと思います。国家は個人の向上心を邪魔しないように、あるいは奨励するような政策さえ取ればそれでよいのです。<br /><br />日本においても、もともと「GDP第2位」が日本国民の目的ではないはずです。戦争と貧乏を嫌う先人達が無我夢中で自分の豊かさを求めた結果として日本のGDPが2位になったのです。本来、関係のないその後の人達がこのGDP第2位を自慢する資格もなければ必要もないのです。まさにこれをアイデンティティにすること自体が先人達にとって迷惑千万の話です。<br /><br />幸いにも、今の中国では車、家電、鉄鋼、などが世界一になっても、メディアや世論は滅多にそれに触れないのです。というよりも誰もそんなことに関心がないのです。自転車の数、ゴミ袋の数、泥棒の数・・・世界一の人口を抱えていると何でも一位になりやすいのです。それは個々の個人の恥や誇りと何の関係もない話です。<br /><br />この発想でいうと、冷戦時代のいわゆるG7の中で、2番目の人口規模を持つのは日本です。そんな日本がそのシステムの中でGDP第2位になるのは当然のことであり、アイデンティティとして語り誇ること自体、勘違いでした。<br /><br />案の定、冷戦が終わり、世界が自由経済とグローバルに向かうと自然に他の国も人口に比例してGDPが増大するのです。中国やインドやブラジルのGDPが成長し、いずれ日本のそれに迫り超えることは歴史の大河が自然に流れ至る結果です。<br /><br />「副社長」や「業界No.2」の立場にこだわると個人の幸せが失われるだけではなく、企業も経営理念が持てなくなる。こんなことはどなたにも理解できるはずですが・・・。<br /><a name="more"></a>

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<title>気遣いにも長短があり（その２）</title>
<description>日本の街は便利な街です。地下鉄駅の中にも売店があって新聞・雑誌、飲み物などが買えます。道を歩いているとあちらこちら喫茶店やファミリーレストランがあって足を休めるところには困りません。深夜になってもたくさんのコンビニエンスストアが一晩中照明を煌々と灯しています。日本の街は丁寧な街です。ホテルやレストランの対応はもちろん、営業マンのマナーの良さも世界一流です。どんなクレームでも根気よく丁寧に対応してくれるし、わずかな注文でも届けてくれます。その気遣いは徹底したものです。しかし、今...</description>
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<dc:date>2009-11-27T08:00:00+09:00</dc:date>
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日本の街は便利な街です。地下鉄駅の中にも売店があって新聞・雑誌、飲み物などが買えます。道を歩いているとあちらこちら喫茶店やファミリーレストランがあって足を休めるところには困りません。深夜になってもたくさんのコンビニエンスストアが一晩中照明を煌々と灯しています。<br /><br />日本の街は丁寧な街です。ホテルやレストランの対応はもちろん、営業マンのマナーの良さも世界一流です。どんなクレームでも根気よく丁寧に対応してくれるし、わずかな注文でも届けてくれます。その気遣いは徹底したものです。<br /><br />しかし、今日は日本の長所を褒める内容ではなく、それがビジネスに与える影響について述べたいと思います。<br /><br />私は東京に居た時はかなり怒りっぽい人だったと思います。社員によく怒りました。家族にもよく怒りました。そして店のサービスや社会のあり方についてよく怒りました。<br /><br />なぜそうだったのかについて最近よく考えるようになりましたが、やっぱり私自身に問題がありました。私は営業の専門で過剰に顧客に気を遣うことが癖になり、自分自身も神経質になったからだと思います。<br /><br />そのストレスが悪いとは思いません。それがあるからこそ組織の引き締めになりサービスの品質を保つことができたのです。しかし、その分、自分にも社員にも家族にもストレスを与えてしまうのです。「サービスとビジネスのあるべき姿」を堅く守れば守るほど、他人のそうではない部分が目に余るのです。（私自身の限界です）。<br /><br />「顧客が近くにいるのにお喋りするなんて」、「廊下で来客とすれ違って無表情で通り過ぎる社員はマナーがなっていない」、「電話しても自動案内ばかりで最後まで聞いてもよく分からない」・・・自分が自分のビジネスの中で絶対やりたくない、やってはいけないことだと思うからこそ、他人のあり方に怒りを感じるのです。<br /><br />会社では「お客様は神様です」といつも言われると、社員はそれを信じてしまうのです。仕事中は理不尽なことを顧客から言われても何もかも我慢できますが、職場を離れるとそのぶん発散したくなります。特に自分が顧客になる時は知らずに神様のつもりでいるのです。<br /><br />タクシードライバーが運びたくない客の一つは水商売の人々だそうです。それは職業への差別などではありません。直前に店でお金のために嫌な顧客に気を遣ってきた人々の振る舞いを知っているからです。過剰に人に気を遣う人はそれだけ人からの気遣いに飢えるのです。<br /><br />そろそろ自分なりの感想を述べるタイミングになります。私は過剰な気遣いが過剰サービスに繋がり、店舗過剰、ストレス過剰を招いているのではないかと思うのです。さらにいうと、これが日本の高コスト体質の遠因であると推測するのです。<br /><br />自動改札口に磁気の切符を用意する必要があるだろうか。ATMはコインを出す必要があるだろうか。100mも離れていないのに複数のコンビニが必要だろうか・・・存在しているのだから必ず必要だという人がいるに違いありません。<br /><br />しかし、少数の人の、わずかな便利と気持ち良さのために多数の人が大きな精神的代価と金銭的コストを払っています。このことに気付いたうえでもう一度その必要性について問いかけていただきたいと思います。<br /><a name="more"></a>

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<title>気遣いにも長短があり（その１）</title>
<description>遠足に行く小学校の生徒達がバスに乗り込む際、バスガイドさんに挨拶しませんでした。これをみた先生は生徒達全員を降ろして乗車をやり直しました。子供達は一人ずつちゃんとバスガイドさんに挨拶してからバスに乗りました。これは私の子供が居た日本の小学校で起きた実際の出来事ですが、家内からこの情景を聞いた時、思わず目頭が熱くなりました。皆さんは当たり前と思うかもしれませんが、中国のわがままな「小皇帝」達を見慣れた私はその対比で感動しました。北京のジムで汗を流していると、となりの中年女性が雑...</description>
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<dc:date>2009-11-13T08:00:00+09:00</dc:date>
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遠足に行く小学校の生徒達がバスに乗り込む際、バスガイドさんに挨拶しませんでした。これをみた先生は生徒達全員を降ろして乗車をやり直しました。子供達は一人ずつちゃんとバスガイドさんに挨拶してからバスに乗りました。<br /><br />これは私の子供が居た日本の小学校で起きた実際の出来事ですが、家内からこの情景を聞いた時、思わず目頭が熱くなりました。皆さんは当たり前と思うかもしれませんが、中国のわがままな「小皇帝」達を見慣れた私はその対比で感動しました。<br /><br />北京のジムで汗を流していると、となりの中年女性が雑談を始めました。彼女は京都の旅行から戻ったばかりで、私が日本に長く暮らしていたことを知って<br />言いました。「日本の人々は本当に丁寧だわ」。<br /><br />気遣い。これは間違いなく日本の良さのひとつです。自己中心でわがままな中国人が学ぶべき多くのことの一つは他人への気遣いだと思うのです。<br /><br />しかし、物事には常に表と裏があるのです。日本の気遣いも裏があります。しかもとても褒められない裏があるのです。<br /><br />日本の地下鉄やバスでは、小さな子供も大人と同じように大人しくしないと白い目で見られてしまいます。「うるさい」子供達に微笑んでくれる人はまず居ません。「躾けが足りない」と思っているからです。<br /><br />サラリーマン達の邪魔にならないようにと、ベビーカーに赤ちゃんを乗せる主婦は懸命に気遣っています。おまけに車内放送でもベビーカーを畳むようにしきり放送するのです。（最近はベビーカーを畳まなくても大丈夫なバスもあるようですが。）揺れる車中、片手に赤ちゃんを抱き片手に畳んだベビーカーを持つ経験を、皆さんも一度してほしいものです。<br /><br />年配の方が乗車してもなかなか席を譲る人がいません。無頓着な人もいると思いますが、多くの人々は相手を年寄り扱いして席を譲ることを躊躇しているのが原因だそうです。なんと｢格好を付けている｣と思われたくないことも理由になっているそうです。<br /><br />気を遣いすぎると人間は人間関係に敏感になりすぎて返って自分の殻に閉じこもってしまうことはないでしょうか。北京の町を薄着の子供をつれて歩いていると知らないおばさんからよく「どうしてこんなに薄着なの？」と言われました。無愛想な表情に怒鳴るような声。日本人ならびっくりして何も言えなくなります。<br /><br />北京の道路にいると車は絶対歩行者に道を譲りません。義理の弟の車に乗ると彼も譲りません。「どうして譲ってあげないのか」と聞くと「赤信号でも渡るから譲ったら前に進まない」というのです。そんな弟と車を降りて横断歩道を渡る際、大人しく「車さま」に道を譲るしかありません。<br /><br />「気を遣わない」とは、他人に気を遣ってもらえないだけではありません。他人に気を遣わなくてもいいということです。東京に住んでいた頃、自転車に乗っていると、前方に三人並びの歩行者がいても後ろから隙間が開くのを待ってしまいます。<br /><br />しかし、北京にいると安心して自転車のベルを鳴らすことができます。最初はびくびくして鳴らしましたが、当然のような表情をして道を空けてくれるのを見てほっとしました。次に私も後ろから鳴らされるときは、何も感じずに機械的に道端に寄るのみです。<br /><br />日本に長くいましたが、振り返るとホームパーティーの少なさに驚きです。住居が狭いと言いますが、外国人は別に広い家の持ち主だけがホームパーティーをしているわけではありません。日本人は家に他人を呼ぶと大変気を遣うからです。2，3日前から力が入り、日常用品をたんすに入れ込み、服からメニューまで精密に計画し、接待するように来客に気を遣うのです。<br /><br />それでは来るほうも迎えるほうも疲れるに決まっています。客が帰った後も的確に御礼の電話や葉書を出さないと気遣いの知らない人になってしまいます。結局ホームパーティーはお互いに疲れるだけなのでやる人がいなくなります。<br /><br />ここまで書くと日本人の気遣いを褒めているのか貶しているのかについて自分も分からなくなります。良いか悪いかの結論を出すメルマガではないので皆さんが読んで思考の体操になればいいと思います。<br /><br />次回はこの「気遣い」がどのように日本のビジネスに大きな影響を与えているかについて述べてみたいと思います。<br /><a name="more"></a>

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<title>権力、富、心</title>
<description>「民主党政権が予想以上に政権運用にこなれている」。こう感じるのは私だけでしょうか。自民政治に飽き飽きなのになかなか野党に政権を渡す勇気が無かった多くの人が「なんだ、もっと早くやればよかった」と思っているに違いありません。権力と富には魔力があります。人間は一度手に入れたらなかなか自ら手放さないのです。しかしその結果、大体の人は志を失い、どこかで大きく行き詰まります。賢い富豪が子孫に富を残さないのは他人のためではなく、自分の子孫のためです。生きる力、働く意欲を奪われたくないからで...</description>
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<dc:date>2009-10-30T08:00:00+09:00</dc:date>
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「民主党政権が予想以上に政権運用にこなれている」。こう感じるのは私だけでしょうか。自民政治に飽き飽きなのになかなか野党に政権を渡す勇気が無かった多くの人が「なんだ、もっと早くやればよかった」と思っているに違いありません。<br /><br />権力と富には魔力があります。人間は一度手に入れたらなかなか自ら手放さないのです。しかしその結果、大体の人は志を失い、どこかで大きく行き詰まります。賢い富豪が子孫に富を残さないのは他人のためではなく、自分の子孫のためです。生きる力、働く意欲を奪われたくないからです。<br /><br />企業に権力に長くすがる人間がいるとその企業は必ず活力を失います。国に権力に長く執着する政治家がいると国は必ず大きな壁にぶつかります。これはもう民主主義とか社会主義などの主義主張と関係ない原理原則です。<br /><br />中華人民共和国が成立した当時、前政権の国民党の腐敗を批判してきた著名民間人が毛沢東に聞きました。「中国共産党が腐敗したらどうしますか」と。すると毛沢東は「我々は腐敗を防ぐ新しい手法を見付けました」と答えたそうです。<br /><br />確かに初期段階では大変清潔な時期がありましたが、数十年がたつ今、ご存知の通り、腐敗は中国政治のガンになっているのです。<br /><br />政党、体制、国家、文化などは関係が無いのです。我々人間は権力と富に憧れ、権力と富に溺れていくのです。よほどの精神的鍛錬がない限り、なかなかその魔力から逃れることができないのです。だから政権交代の仕組み、だから経営者の流動性が必要です。<br /><br />私は権力と富を無条件に批判することに賛成しません。権力のない人、富のない人が同じ立場になると同じ振る舞いをするのです。いつもマスコミの権力を批判する大手の経営者を知っていますが、彼が満足すれば新聞が彼の社内報になり、テレビが彼の社内放送になってしまいます。<br /><br />中国の地方官僚や成金の多くは傲慢で威圧的ですが、貧乏な田舎者に同じ権力と富を与えた場合、果たして彼らはもっとましな振る舞いをするでしょうか。高級車に乗る金持ちの運転マナーは目に余りますが、やっと手に入れた大衆車を運転する田舎者が自転車の人にもっと傲慢な態度を見せているのです。<br /><br />今朝、築地を散歩していると足が脹れたかわいそうな老人浮浪者を見かけました。近くの交番の警官に「あの人は大丈夫か」と聞きましたが、「あ、あのひとですか。彼は施設からすぐ逃げ出すし、競馬もするんだよ。お酒も二級酒じゃなくて一級酒しか飲まないですから」と。<br /><br />私は急に安心して交番を離れましたが、警官の呟きがまだ後ろから聞こえてきます。「癖の悪い人が多くてね、近所の人が善意で家の風呂を入れると盗みをするんだよ・・・」<br /><br />権力と富が必ず人をダメにすると言いたかったのですが、権力と富と無縁だからといって人が善に帰する決まりもないな、と複雑な思いを抱く今日この頃。<br /><a name="more"></a>

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<title>官僚よりも民間に問題がある</title>
<description>官僚の天下りを問題にしている間に、民間企業では、高齢になっても毎日会社に来る人がたくさんいます。オーナー企業ならまだいいのですが、国の発注と政策に守られている民間企業に高齢者がゴロゴロしているのはなぜでしょうか。正直言って以前よりかなり改善してきたと思いますが、それでも日本企業の経営者の平均年齢の高さは格別です。60過ぎてやっと社長の椅子に辿り付いたのですから、社長退任後、当然数年会長をやります。その後は名誉会長、顧問、相談役などを歴任するので80過ぎても取締役会に留まる事例...</description>
<dc:subject>メルマガ</dc:subject>
<dc:creator>sou</dc:creator>
<dc:date>2009-10-16T08:00:00+09:00</dc:date>
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官僚の天下りを問題にしている間に、民間企業では、高齢になっても毎日会社に来る人がたくさんいます。オーナー企業ならまだいいのですが、国の発注と政策に守られている民間企業に高齢者がゴロゴロしているのはなぜでしょうか。<br /><br />正直言って以前よりかなり改善してきたと思いますが、それでも日本企業の経営者の平均年齢の高さは格別です。60過ぎてやっと社長の椅子に辿り付いたのですから、社長退任後、当然数年会長をやります。その後は名誉会長、顧問、相談役などを歴任するので80過ぎても取締役会に留まる事例は枚挙にいとまがないのです。<br /><br />私も上場企業の取締役会を長く主催してきましたが、社長経験者は会長や名誉会長、そして顧問や相談役になっても、役員会での影響力は現役の社長より強いのです。現在の日本の上場企業にも社長が社内のNo.3やNo.4であることは決して珍しいケースではありません。<br /><br />CEOがCEOのように仕事できない。このことを言い換えれば、権力のトップは結果責任を負う必要がないということです。おまけにこういう会社には大体、株主らしい株主も存在しないから、外部からの監督は実質的に不可能です。派閥が蔓延り、政治闘争に仕事以上のエネルギーを使ってしまうのです。<br /><br />官僚や政治家のせいで経済は元気がないとの論調にいつも腹が立ちます。経済は一つ一つの企業、一人ひとりの人間の活性化によってのみ活性化されるのです。政治や官僚のせいにする企業は裏返せばそれだけ政治や官僚に依存してきた企業です。<br /><br />我々ベンチャー企業は決して政府や政治や官僚に何かを期待することがありません。人間様が地球上に繁盛している以上、かならず「食べる、着る、楽しむ、働く」などの行為をするのです。一国、一分野、一時期に自分を縛り付けず身軽に変化を成し遂げれば必ず成長の道が見付かるのです。<br /><br />しかし、この身軽さと自ら変化する強い願望は高齢者には少ないのです。良い悪いの問題ではなく、我々は動物であり自然の摂理に勝てないのです。「高齢者が元気だ」といってもそれはその年齢に対して元気だという意味であり、70代の経営者が50代のように働きチャレンジできる訳がないのです。<br /><br />私は以前、面白いタクシーに乗ったことがあります。ドライバーは明らかにご高齢でした。興味半分でご年齢を聞いたのですが、確か70歳前後だったと思います。「いつまでおやりになるつもりですか」と聞きましたら、「おらは死ぬまでやりたい」とおっしゃいました。<br /><br />死ぬ直前まで仕事したいお気持ちは分かりますが、一緒に乗っている人はたまりません。<br /><br /><br />P.S.日経平均が語るもの<br /><br />大半の時間を北京で過ごしている現在、私はよく日本に初めて行った時のことを思い出します。24年前の今、北大のキャンパスがもう肌寒かったあの秋。<br /><br />もし私があの時に日経平均を1株買っていれば今日はまだ損したままです。85年10月の日経平均は1万2千円以上だったからです。これに対してニューヨークと香港で買えば今日で6倍になります。最も資本主義の成熟したロンドンで買っても今日で2倍以上になります。<br /><br />株の話ではなく経済の話です。結果に原因があるのです。<br /><br />取締役達が集まった勉強会によく講師として呼ばれますが、女性が一人も居ないケースが殆どです。保守的な風土、高いコスト体質、株主軽視の風潮が重く日本経済に圧し掛かっています。これらの短所は長所のテクノロジーと社員の勤勉さを食いつぶしてもたりません。<br /><br />「日本では今、素晴らしい事業がどうにも見当たらない」。これは著名投資家ウォーレン・バフェット氏の1998年10月の発言です。彼が正しいかどうかを評論するつもりはありませんが、投資家は評論家と違って判断を間違ったら膨大な賠償金（損害）を払わなければならないのです。<br /><a name="more"></a>

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<title>負けたほうがいい</title>
<description>同期より少しでも早く昇進しようと、あれこれ上司に媚を売るサラリーマン達。子供が塾や学校などで近所に負けないために、懸命に頑張る母親達。少しでも他人を出し抜こうと、頻繁に車線を変更するドライバー達。毎日、ほとんどの人々は知らないうちに他人との勝負に参加しています。しかし、社長まで昇進できた人は同級生の中ではただ一人、しかも実力でもなく努力でもなく運が決め手。塾や学校で負けなかったが、子供は親と同様に人生の意味に気付かない。何台も追い抜いたドライバーは、結局同じところで信号を待っ...</description>
<dc:subject>メルマガ</dc:subject>
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<dc:date>2009-10-02T08:00:00+09:00</dc:date>
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同期より少しでも早く昇進しようと、あれこれ上司に媚を売るサラリーマン達。子供が塾や学校などで近所に負けないために、懸命に頑張る母親達。少しでも他人を出し抜こうと、頻繁に車線を変更するドライバー達。毎日、ほとんどの人々は知らないうちに他人との勝負に参加しています。<br /><br />しかし、社長まで昇進できた人は同級生の中ではただ一人、しかも実力でもなく努力でもなく運が決め手。塾や学校で負けなかったが、子供は親と同様に人生の意味に気付かない。何台も追い抜いたドライバーは、結局同じところで信号を待っている・・・・・・。<br /><br />決して「成功者」への嫉妬ではないのですが、勝負に執着する人の多くは、勝っても負けても人生が負けてしまうのです。株式投資を見れば分かるのですが、必ず株が上がる時に市場に資金がどんどん集まり、下がる時に市場から資金が一気に逃げ出します。<br /><br />長年他人のお金を預かって運用してきたファンドマネージャーの友人が、私に密かに言いました。「宋さん、株は儲からないようになっているよ」と。少しでも他人に勝とうと「機敏」に売買したところで、ほとんどの投資家が損してしまうのです。<br /><br />「勝ちたい」、「他人に遅れるまい」。そんな勝負の心が、残念ながらどんな人間にも本能として潜んでいます。しかも目の前にある相当くだらないことでむきになり、自分が見えなくなるのです。その先に何があるか、何のためにこんな勝負に参加しているかはまったく考えないのです。<br /><br />なぜ走るか、走る人がいるからだ。なぜ行列に並ぶか、並ぶ人がいるからだ。なぜ良い学校に入りたいか、できる人が皆良い学校にいくからだ。残念ながら、この程度の理由で多くの人は人生を浪費してしまうのです。<br /><br />趣味に没頭する時間、家族と一緒に居る時間。そんな刺激のない静かな時間に幸せを感じられるようになれば、人は本当に幸せだと思います。我々人間がなかなか幸せになれないのは、些細なことで他人と比較し、勝負する癖があるからです。<br /><br />無意味な勝負に人生を浪費している間に、公園ではきれいな花が咲き乱れ、海では真っ赤な夕日が海面に落ち、家では巣立ち前の子供が親の帰りを待っているのです。この瞬間にも多くの幸せが我々を待ち侘び、それを掴まないと二度と我々に属さないのです。我々には他人との勝負に参加する暇はないのです。<br /><br />幸せの尺度は幸せに生きる時間の多さです。勝負に勝ったとしてもその幸せは一瞬ですが、一輪の蒲公英のように静かに春を楽しみ、自然に風に自分を託す生き方こそ最後の一瞬まで幸せなのです。<br /><br />私が嫌いな日本語に「勝ち組」と「負け組」があります。人生は自分に属す幸せを自分の心で感じ取る過程であり、決して他人との勝負ではないと切に思うからです。<br /><br />経営とコンサルティングを通じて多くの方々と出会ってきましたが、仕事ができる人も幸せになる人も、決して勝負にこだわる人ではなく、むしろ自らうまく負けている人なのです。（「仕事ができる人は『負け方』がうまい」のまえがきより）<br /><br />P.S.<br /><br />前回のメルマガについてご質問をブログのコメント欄に書き込んでくださった方がいました。誠意を感じたので珍しくブログに返事を書きました。返事を書くなら全てのコメントに返事を書くべきでしょうが、物理的に対応できないのでお許してください。そのやり取りに興味のある方は下のURLをクリックしてご覧ください。コメント欄の後部にあると思います。<br /><a href="http://www.soubunshu.com/article/128235472.html#comment" target="_blank">http://www.soubunshu.com/article/128235472.html#comment</a><br /><br />返事を書いた数日後に鳩山総理が国連で行なった演説を拝見しました。正直言って感動しました。日本に長く居た人間として、初めて日本外交を誇りに思えました。理想論者と言われるかもしれませんが、理想はつまり夢です。世界の夢を率先して語る日本外交は初めてだと思います。本当の力は人々の心を動かす力です。<br /><a name="more"></a>

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<title>北朝鮮タブーが日本外交を無策にする</title>
<description>「郵政ひとつも改革できないなら構造改革なんてできる訳がない」。「日米関係さえよければ日本外交はうまくいく」。総理大臣がこんな極論で絶頂の人気を博したのですから、日本の世論は実に多様性に欠き、極端に走りやすいものです。北朝鮮に関するタブーもこのような極論によって作り出されるタブーの一つです。社会党が健在していた時代には、「拉致問題」はタブーでしたが、小泉政権以降は「拉致問題」を避けるのがタブーとなりました。誤解のなにように言っておきますが、私も強く拉致の問題を解決すべきだと思い...</description>
<dc:subject>メルマガ</dc:subject>
<dc:creator>sou</dc:creator>
<dc:date>2009-09-18T08:00:00+09:00</dc:date>
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「郵政ひとつも改革できないなら構造改革なんてできる訳がない」。「日米関係さえよければ日本外交はうまくいく」。総理大臣がこんな極論で絶頂の人気を博したのですから、日本の世論は実に多様性に欠き、極端に走りやすいものです。<br /><br />北朝鮮に関するタブーもこのような極論によって作り出されるタブーの一つです。社会党が健在していた時代には、「拉致問題」はタブーでしたが、小泉政権以降は「拉致問題」を避けるのがタブーとなりました。<br /><br />誤解のなにように言っておきますが、私も強く拉致の問題を解決すべきだと思います。問題はタブーが視線を狭め、拉致の解決をかえって遠のかせてしまうのです。<br /><br />「日米関係さえよければ・・・」と信じた人々にとって、テロ支援国家の解除に続き、直接対話にも踏み込む米国の変身は裏切りに近いと思いますが、拉致被害者のご家族達も手詰まりを感じているに違いありません。<br /><br />そもそも一部の拉致被害者のご家族達の姿勢にも問題があります。拉致問題を放置した国に対して厳しく責任を問うのは分かりますが、具体的な解決方法と手順までも国に圧力をかけ、外務大臣のように振る舞う姿勢には違和感を覚えます。また「中国人だから」と言われればそれまでですが、「純心が政治屋に利用される」現実はどこの国も一緒です。<br /><br />少しでも外交の常識を持つ人間なら誰でも分かりますが、米朝間が敵視し続ける以上、核問題の本当の解決はありえないように、日朝間が敵視し続ける以上、拉致問題の本当の解決はありえないのです。<br /><br />東アジアが世界のもう一つの経済センターになった今、その安定性の保持が日本を含む世界の共通利益です。北朝鮮の悪行に賞賛を送る国はこの世界に殆どいないのですが、平和交渉以外の手法で北朝鮮問題を解決すると考える国もないはずです。<br /><br />日本は東アジアに位置しながら、東アジアの政治と外交に関われないのはいったいなぜでしょうか。他国のせいにするのは容易いのですが、難しい問題ほどその解決に大局に立つ度量と冷静さが必要です。<br /><br />クリントン元大統領が拉致された二人の米国記者をつれて帰る前に金正日氏に何を約束したのでしょうか。気になりませんか。小泉元総理は日本の被害者を連れて帰る時に金正日氏に何を約束したのでしょうか。皆さんは覚えているでしょうか。<br /><br />同一性が極論をつくり、極論がタブーをつくり、タブーが無策をつくります。<br /><br />Ｐ．Ｓ．<br />タブーシリーズをやろうかと思いましたが、疲れそうなので今回で止めます。タブーといっても人によってはもう常識ですし、人によってはただの奇談に過ぎないかもしれません。宋メールは正論正解ではないので気楽に読み流してください。<br /><br />ところで、また新書が出ました。（仕事ができる人は「負け方」がうまい：角川学芸出版）。宋メールの近年の文章と、この春まで続いていた夕刊フジでの連載を編集したものです。<br />URL：　<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4046214872/" target="_blank">http://www.amazon.co.jp/gp/product/4046214872/</a><br /><a name="more"></a>

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<title>日本人が知らない日本の農業</title>
<description>前回はたくさんのコメントをいただき、心より感謝しています。これまで通り、ふざけた書き方ではない限り、全部掲載させていただきました。「小沢さんを絶賛したことがあるので民主党支持だと思いますが・・・」との読者のコメント通り、私は昔から政権交代可能な政治を主張してきました。小沢さんこそ立場と名誉を顧みない、二大政党政治の総設計者であり実行のキーパーソンです。欠点を抱えても「嫌われ者」の彼は日本に残るわずかな「政治家」なのです。多くの読者が前回のメルマガを「不自然」に感じたと思います...</description>
<dc:subject>メルマガ</dc:subject>
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<dc:date>2009-09-04T08:00:00+09:00</dc:date>
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前回はたくさんのコメントをいただき、心より感謝しています。これまで通り、ふざけた書き方ではない限り、全部掲載させていただきました。<br /><br />「小沢さんを絶賛したことがあるので民主党支持だと思いますが・・・」との読者のコメント通り、私は昔から政権交代可能な政治を主張してきました。小沢さんこそ立場と名誉を顧みない、二大政党政治の総設計者であり実行のキーパーソンです。欠点を抱えても「嫌われ者」の彼は日本に残るわずかな「政治家」なのです。<br /><br />多くの読者が前回のメルマガを「不自然」に感じたと思いますが、それは私の狙いでもあり、性でもあります。物事には必ず幾つかの側面があって皆の視線が同じ側面に集まった時に、誰かがその視線をほかの側面に分流させる必要があります。同質性の高い日本社会には特にそのような努力が必要だと思います。<br /><br />短いメールで多くのテーマに触れると誤解を招くので、今日はまず農業問題を取り上げます。<br /><br />実は民主党も自民党も農業の本質に触れることができないのです。ここは大票田であり、皆が媚を売っています。農業問題の本質は政府の過保護と長い間に形成された利益団体の巨大さです。そこにはタブーがあり、ウソと欺瞞が作られるのです。<br /><br />カロリーで食料自給率を計算するのは日本と韓国です。他の国は金額で計算します。カロリーで計算すると支出の高い野菜類はほぼゼロになります。餌を輸入している牛、豚、鶏からの製品（牛乳、肉、卵）の国産率はなんとゼロです。ばかばかしいと思いませんか。材料を輸入しているために製品も輸入品として計算するならば、Made In Japanのものがなくなります。<br /><br />たまたま農薬のことを言うついでに中国のことを言ったので一部の方の反感を買ったと思いますが、中国の品質管理の不味さを弁解するつもりは一つもありません。日本の10倍の人口を抱え、教育の質もマネージメントの質も収入も巨大な格差が存在するため、日本の10倍以上の問題があってもおかしくありません。<br /><br />しかし、だからといって中国に多く存在する安くて質のよい産物を否定すべきではありませんし、日本食品の問題を無視すべきでもありません。出身地の山東省には日本と韓国の食品工場がたくさんあります。そこで働いている中国人が工場の製品を食べたくないというのです。<br /><br />なぜならば、あれこれたくさんの添加物を入れるからです。当然、その添加物は日本や韓国から持ち込んだ「ハイテク」なものです。中国本土の保存剤の主流は未だにコストの安い塩です。日本は「減塩」を過信しているため、その代わりにたくさんの「ハイテク」な添加剤を入れる訳です。<br /><br />例の農薬使用量ですが、2002年の”OECD,Environmental Performance Reviews:Japan”に出ています。私は覚え間違えていました。日本の農薬使用量は世界平均の3倍ではなく、OECD加盟国平均の6倍でした。下のデータをみれば分かるように日本と韓国がトップに並んでいます（耕地の単位面積）。<br /><br />日本＝1.5トン、韓国＝1.2トン、イタリア＝0.78トン、フランス＝0.59トン、イギリス＝0.58トン、ドイツ＝0.29トン、アメリカ＝0.21トン、カナダ＝0.07トン、OECD平均＝0.25トン。<br /><br />感情論を排除するため言っておきますが、農薬が多いからといって危ないわけではありません。工学博士取得の経験を持つ私はデータの計測方法と評価には厳しく、好きなデータで主観を膨らませるのが嫌いです。農薬への誤解はイメージ先行で酷いものです。戦後の質の悪い農薬を使った野菜を食べた人達は「高齢化問題」を起こしている訳ですから推測してほしいのです。<br /><br />今でも日本滞在中には千葉で農業をしている私ですが、農村の現場に居ないと絶対分からない実態を知っています。ここで言えるのは日本の農業を知らない人が多すぎるということです。皆、役所や利益団体が誘導したとおりの方向を見ているだけです。<br /><br />それが日本のためならばいいのですが、日本の農業と将来を悪くしている訳ですから、苛立つのです。「自動車が強くなったのは国が早く保護を止めたからです」。昔この話をしてくださったのは他ではなくトヨタ自動車の張富士夫会長でしたが、私が言いたいのは「農業が弱いのは国が保護しすぎたから」です。<br /><a name="more"></a>

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