東京証券取引所のおかげで、中南海にある釣魚台のパーティーに出席することができました。渡辺金融大臣をはじめ、東証の会長や社長、日本証券業界のキーパーソンが大勢出席していました。
中南海の釣魚台は、私の北京の自宅から30分も離れていませんが、私にとっては、ドバイよりも遠い存在です。あそこは中国の要人たちが集まり、海外の要人を接待する場所です。
日本にもし、国会議員専用の接待エリアや施設があったら大変な批判を浴びると思いますが、革命後の中国には外国要人の接待に適した民間施設がなかったので釣魚台は中国の庶民にとって、まさに皇居内の接待施設のようなものになりました。
渡辺大臣は、父親譲りのユーモアと気さくさで大変センスのよいスピーチを行い、会場の笑いと拍手を博しましたが、これに対して中国の証券トップは用意された原稿を棒読みしただけで、人間的魅力を感じませんでした。しかし、彼が私と同年齢(1963年生まれ)で同じ元日本留学生だったと聞いた時、親近感を覚えると同時に日本のリーダーの高齢化も痛感しました。
中国の街で、美味しい洋食を探すのは大変な苦労が必要です。もちろん美味しい和食とカレーを探すのも至難な技です。だから私は基本的に、中国にいる間に美味しい中華を探して食べて、その代わり日本に戻ったら中華を食べないようにしています。
釣魚台で行われた東証のパーティーになんと洋食が出されました。「美味しくないだろう」と思って口に運ぶとびっくりしました。これが日本で食べてきた美味しい洋食よりも美味しかったです。「社会主義国家」でも御用ともなればやっぱり別世界でした。
ご存知のように、中国はA株や人民元の売買を自由化せず、国際金融から隔離しています。上場基準も日本ほど厳しくなく、インサイダー事件も絶えません。東証への上場には多くのハードルがあるので、大量の中国企業が東証に上場できるとは思いません。
しかし、不思議なことに、中国企業は、ニューヨークや香港によく上場します。日本と中国以外の市場について、知らない私にとって、不思議な現象なのです。逆にいうと、中国企業が日本よりもニューヨークや香港に上場しやすい状況が続く限り、積極的に東証に上場する姿勢を持たないのでは、と思いました。
中国企業に東証上場を誘うと同時に、渡辺大臣が日本への投資も呼びかけました。「日本はオープンですのでどうぞ投資してください」と言った後、「いま、日本の株は大変お安いです」と続けました。この言葉が会場の雰囲気を和らげ出席者の笑いを誘いました。
渡辺大臣は、本気でそうおっしゃったのでしょうが、ソースメーカーやビールメーカーの実例をみていると、結局実際の運用はうまくいかないと、一人で密かに思いました。日本の金融街においては、政治よりも村の論理がより大きな影響力を持つからです。
間に合わせのような会議録のような今回のメルマガですが、どうかお許しください。
P.S.
時間の余裕のある方は「エコノミスト」と日本テレビACTIONに掲載したコラムもご覧ください。
東京は地方か
東京には、日本の政治、経済、教育、文化の精粋が集まっている。にもかかわらず、東京は新潟県などと同じように「地方自治体」として振る舞う。誰も東京を地方だと思っていないのに。
東京を「地方自治体」というから、地方が格差解消に躍起になる。国家を動かす多くの人々の資産は東京にある。北海道の議員も沖縄の議員も、大手企業の経営者もマスコミの記者も東京に不動産を持つ人がどれだけいることか。日本の優秀な人材のほとんどが東京に集まり、東京の地価に資産価値を託している。
総理官邸や国会議事堂や政府機関は、東京という地方にある「中央」であり、租界のようなものである。東京が中央を人質に取るから地方との格差が解消できない。この矛盾が日本の成長を阻害している構造だ。
とはいえ、いまさら遷都や首都機能の移転などといっても、日本を動かす人々の資産価値を一瞬にして下げるので賛成は得られまい。ならば、東京を国の直轄市に改定し、大阪、名古屋、福岡、札幌などにも同様の地位を与えてはどうか。トップは首相が任命する行政長官とし、例えば、福岡を丸ごと「アジア特区」とするような国策を取る。福岡の魅力と特色は一気に高まり、人材と資本が集まるだろう。
これは中国がとってきた手法だが、やる気があれば、日本でも不可能ではない。人的資産と財的資産が合理的に国土に分散してこそ、産業や文化の多様性が開花し、国土の利用効率も上がる。東京を地方にしたからこそ、日本は地方を失ったのである。
ロバの毛がどこから?
夕張市は彼女とよくドライブに行った思い出の地です。メロンの名産地でもあるこの地方の町は今でも私にスイートな思いを抱かせます。
しかし、このスイートな町の住民が財政破綻の苦い瓜を噛み締めています。あの頃では考えられなかったことですが、今は歴然とした現実です。
夕張と程度は違いますが、財政破綻寸前の地方自治体はたくさんあります。日本第二の人口を誇る大阪でさえ、5兆円の借金を抱え連続9年も赤字を流し続けます。
>>>続き http://www1.ntv.co.jp/action/blog/critic1/
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東証の上場については、変化に対応して判断をしない体質から来ているのだと思います。
基準があるのは仕方のないことで、どういう背景や前提条件でその基準があるのかは関係なく硬直的に判断しているのではないでしょうか。会社の規定などでも杓子定規に判断して、実態に合った運用が出来ず、最終的には規定に応じて組織活動の枠が出来てしまうようなものです。
本来であれば、実態に応じて判断し、弾力的な運用が出来るようになればいいのですが、そのあたりは組織としての意思決定力に依存することなのだと思います。そこが問題なのかも知れません。
東京の直轄市化については、発想が違っていて面白いですね。確かに、地方都市自身でそれに近いことを発想しても、国から認められそうにはありません。また、住民からのボトムアップでは、こういったダイナミックな提案は、目の前にある問題に対する具体策が優先されて上がってこないでしょう。
ただ、首長と国に戦略眼とリーダーシップがあれば、その市の特色として何が求められているのかは明らかに出来るでしょうし、それぞれの市の特殊性を際立たせることで、その場所で生活をする付加価値もバラエティに富むことに国民の理解を得させることが出来ると思うのです。
今、日本も道路等で一部もめてはいますが、基本的にインフラストラクチャーの不備が問題となる時代は終わっていると見ていいと思います。
教育にしても、わかりやすい少人数クラスが議論されたりしています。でも、文盲がいる、高度教育を受けられる人が極端に少ない、というものではありません。勉強をする気があれば、出来る環境は基本的には整っています。
アジア間での交流がしやすい街。町中に小さなサッカー練習場があって、やたらサッカー競技レベルの高い街。
東京には決して真似出来ないような生活に付加価値を与える行政に期待したいところです。
神楽坂なんかは、古い日本の街並みにフランス料理屋がしっかりと溶け込みながら点在しています。行政が絡めば、また深まりをますのではないでしょうか。
東京一極集中という切り口は日本人の切り口であって、外人からみれば東京以外に存在する価値を彼らの目で評価してきているのではないでしょうか。しかもそれは高い評価です。日本の地方で日本人の目によって低くプライシングされたものが、彼らの目からは適正価格ではないと気づいてきたのかもしれません。こうしたことを考えると、地方の再評価が海外発で起こってくる気配を感じます。
翻って”東証の株は安いですよ”という誘致は軽いジョークにしても以前のように値段が安いだけでは、海外の投資家はもう触手を動かさない時期に来ているのではないでしょうか。規制緩和を含めた投資環境整備を国を挙げて本気でやらなければならない時期でしょう。白馬のことを考えると日本全体が”安い”ということに外国人は肌で感じているのかもしれません。
ロバの毛の話、これも根は同じですね。
「ありもしない何かに頼り、何かのせいにし、自らの付加価値向上・生産の努力は放棄する」その象徴が、一施策でしかない道路の財源問題が国会のメインテーマになっていること。立派な道路や新幹線ができました、国は滅びました、となるのは誰にでも容易に想像がつきます。
そんなくだらない社会に、子供たちが希望を持つわけがない。
女性たちが子供を産もうと思うわけがない。
ガソリンの暫定税率廃止に、47都道府県の全知事が反対したという。もはや何をかいわんやです。今の日本に、高い見識のリーダーなど皆無。
いろんなことが根本的に間違ってきてしまっていること、それに気がつかない(あるいは気付かないフリしてる)こと、どうすれば変わっていけるのか非常に悩ましいです。
このメルマガだけでなく、あなたの発表文を、いつも熱読しています。ご著作も2冊読みました。実に多くのことで、啓発されています。
日中間に問題が多発している現在では、あなたは、特別に貴重な存在です。
今後も、日本と中国のために、歯に衣着せない、指摘、提言を期待しています。
どうかお元気でご活躍して下さい。
軍隊を持たない日本では経営を支配する事を意図する投資は事前にお断りする方が賢明であると思います。
ちなみに自衛隊は見かけは軍隊そのものですが似て非なるものです。敵の弾で死ぬことも敵を殺すことも出来ない(民間人を殺すことはありますが)軍隊などは軍隊ではないからです。
明治維新は富国強兵を求めて強力な中央政権の樹立を目指して官僚支配の確立を急ぎましたが、今はその弊害が大きく地方分権が叫ばれ地方自治が理想のように語られています。
このような状況で安易に外資を呼び込むことはこの国を切り売りすることに繋がります。
経済の開放は自衛隊が軍隊として敵を殺すことも殺される可能性もある事も覚悟し、領海侵犯に断固とした処置をとる事を国民が了承した時(自らが戦死する可能性を容認した時)に初めて他国と対等に出来ると思います。
従って、地方分権なら鎖国をすべきです。食料は原則輸出入禁止にすべきです。