グローバルは「主流になる」ことではない

日本企業が海外に出ていったほうがいいのは事実ですが、海外の売上を柱にしようとするのは間違っていると思います。

基本的に、グローバルは日本の事業をよりよくするための補助手段です。キヤノンのように約8割が海外での売上になることがあるかもしれませんが、それは多くの外国での売上が足された結果であり、どこかの特定国の市場を狙った結果ではありません。

グローバルビジネスはそれぞれの国における謙虚姿勢が一番大切であり、外での売上が国内市場の売上の足しにするくらいのスタンスでいるのが健全です。

マーケットが大きいからといって海外に期待しすぎるのは危険です。ましてや「どこかの国で主流になってやろう」などと考えるのは思い上がりとすらいえない幼稚な発想です。

決して、日本人にはそんなことはできないというわけではありません。外国に行ってその国で主流になるというのは、それほど大変なことなのです。こういうことには、自覚を持つ必要があります。

毛細血管までその国のことを感じ取れる人聞にならないと、主流になるのは無理です。その国の国籍を取り、その国でずっと生活をして、できればその国の女性と結婚をして、その国に骨を埋めるつもりじゃないと、その国の主流になれるはずがありません。そうなったとしても、主流になれるのはだいたい2代目、3代目からです。

現地に行って、そこに定住する。人脈を築く。アメリカで主流になりたかったら、アメリカ人になることです。味噌汁よりはハンバーガーがおいしいという人間にならないと、主流になるのは無理です。下手な英語をしゃべっていてもダメです。

中国に行って主流になりたいなら、まず中華料理を食べることです。「こんなくどいやつ、食べてられるか」と思ったら無理です。ギトギトの中国人になる必要があります。

ソフトバンクの孫正義さんは、在日三世です。日本に生まれて、日本で育って、普通の日本人とほとんど変わるところがありません。その孫さんでも、1990年に日本国籍を取らず、韓国籍のままだったらソフトバンクはここまで発展していないと思います。別に悪い意味ではなく、主流をめざすならそうすべきだと思います。それくらい、主流になるというのは大変なことなのです。

孫さんはアメリカの通信キャリアを買おうとしたのですが、間違いなく日本のビジネスを補助するためのものであって、アメリカで主流になることをこれっぽっちも考えていないはずです。

私は、日本で主流になれません。その自覚はあります。別に日本が悪いわけではなく私が悪いわけでもなく、そういうものです。そして、それでいいと思っています。

海外に出ても、その国の主流をめざす必要はありません。また、めざしても意味はありません。企業にとって本質的な目的は主流になることではなく、売上を上げて国内の売上の足しにすることです。

主流かどうかを気にするのは、男性が自分の「サイズ」にこだわるようなものです。ブライドにかかわるかどうか知りませんが、「だから何?」という話です。

もう世界のあちこちで小さく儲かって、リスク分散になっていて、合わせてみるとキヤノンのように売上の8割だったり日東電工のように7割が海外になっています。これがグローバル化の理想です。

主流になるどころか、その国で儲かっていることは誰も知らないほうがいいくらいです。目立つと、他の会社が潰しに来る可能性があります。何か問題が起こったとき、やり玉に挙げられるかもしれません。

国内の足しになる利益が上がればいいのだから、度外れた野望はもたないことです。

(私の新書「英語だけできる残念な人々」からの抜粋)
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この記事へのコメント
「売家と唐様で書く三代目」という川柳があります。その一方で「真のピアニストは三代目にして花開く」とも言われます。<DNA>は勿論ですが、『時間』とそこから出来上がってくる『環境』が何よりも大事たということだと思いました。後者の場合が、宋さんのおっしゃるところだとおもいます。参考にさせていただきます。
Posted by himagine house-KOIZUMI at 2013年05月10日 09:49
グローバルへの理解は色々ありますが、小生の理解ではグローバルとは「和して同ぜず」。他の文化を理解し、共存共栄を図ることです。最近、中国四川から日本に帰化したとはいえ、日中の共存共栄を図るどころか、日本に媚を売るだけを売りに、日本を生まれ育った祖国とけんかを唆し、跳梁する輩を見ると、噴飯しちゃうよ。日本のマスゴミも輩をちやほやしているから品格を疑うよなあ!
Posted by 得多一途 at 2013年05月10日 10:51
長年、外資系に務めています。
アメリカの研究所や本社の近くで数ヶ月過ごします。レジデンスタイプのホテルで自炊し、遊ぶのも現地の社員とであり、遊びにいくところも自分で予約してなんとか英語で生きていくのです。そういう生活をして来ました。

日本企業の海外駐在の人の話しを何人かから聞きました。
アメリカでも英語を話すことはめったにないそうです。社内で日本語で若者に指示し、若者が現地の人に伝える。遊びにいくのは、日本人相手の店か、外務省の外交官を頂点とした日本人村。
奥さんたちは、会社のブランドできっちり序列がついており、これも日本語で生きていく。
こんな状態でグローバル?ありえないです。
おそらく、始めて海外に出て行った時の人々は違ったと思います。が、いまや、そういう体たらく。

英語だけできる残念な人たちは、日本に上陸する外資系の会社を騙すようにして生きている人が多いのは事実です。ロクに仕事しないで食い物にしている人は数多く見ています。

英語「も」できるスキルのある人は残念ながら、外資系では上位のマネージャにはなれないですね。
これは外資系で日本に送り込まれる人は今はたいした人ではなく、遊び半分という実情もあります。
成長しない日本はキャッシュカウであって、本気で投資する国ではないようです。
Posted by たかお at 2013年05月10日 10:58
うちも石平さんみたいなひと、堪忍してくださいよーって想っちゃう‥

孫さんは普通に好きです。
宋さんも情報源として、参考にさしてもらってるし。

日本に居たいひとにとっては、国籍が大事ではないですよ。
程度の低い日本人こそ、生活者には鬱陶しくて辛いわぁ@なんで。

政治が気になるようになったのは、また戦争の悪臭が漂ってるから。

大体エネルギー争奪戦って決着つけれるんかいね。

政治が何を求めてるのかよう分からん。
素人には安倍さんも自民党も最低に見えてます。
特に日中なんかやーっと楽しそうにやれそうやったのに。

むしろ、アメリカ対策をしっかりしてくれないと困る。



Posted by 原口 智衣 at 2013年05月10日 17:25
宋さん自身に何かあってのコメントでしょうが、納得できません。偏見と卑屈に満ちた話に聞こえます。主流になれるなれないの「主流」とは何ですか?定義がわかりません。業種業態に関わらずの話でしょうか?iphone、キヤノンのカメラ、マクドナルド、スターバックス…映画などエンターテイメント。
国籍や人種や性別の違いなど関係なく、世界中のファンから好かれる・重宝がられる、欲しがられるモノやスタイルはいくらでもあります。一方、携帯電話の日本仕様は如何でしょう。どこでも展開できたはずが、日本国内に重きを置いたがゆえに「世界で使えない技術」に成り果てています。規制や不動産事情など国や地域の制約条件を利用して成立している企業が自らを知らないままに海外進出だけを目的として出ていくのはうまくいかないのは当たり前です。そんな企業は頭の中に顧客も夢も不在ですから。日本が肥沃で恵まれた市場であるのは間違いはありませんが、異国の地で「主流になれない」話は納得できません。日本人は創造力に欠けるという事?卑屈になれと?日本に限らずどこの国民も同じというならば貧しい国に生まれた人たちは「世界を変える」「お客様に喜んで欲しい」「豊かになりたい」と夢を見て世界を舞台にチャレンジしたらダメなのでしょうか。 自国に専念すべき理由がわかりません。
Posted by まつ at 2013年05月10日 23:51
日本の田舎のご近所付き合いでもありますよ
余所から引っ越してきた家と、先祖代々その土地に住んでた家々とじゃ距離はやっぱりありますし、外国の方だと更に接し方が分からず最初は距離が出来てしまいがちです

長い時間をかけてコミュニケーションをとったりしていかないと、なかなか馴染めません^^;

人と人との繋がりは、やっぱり対話から得られる信頼が大切なんでしょうね

ところで宋さんは日本のアニメ「ヘタリア」をご存じですか?国が擬人化しているコメディショートアニメでアニメが好きな女の子に人気がある作品です。中国も擬人化されててとってもかわいいです(笑)
Posted by nan at 2013年05月11日 07:28
日本が世界で主流派になるかどうかはユダヤや華僑4000年の歴史に学ばないと決して達成できない事柄であると思います。その点では宋さんのおっしゃる通りです。日本がバブルのころアメリカのエンパイヤステートビルを買い込んだり、著名な絵画を高値で買ったりとても主流になれない所業でした。日本人のDNAの中には長期にわたって耐え忍ぶことが出来ない感情因子が組み込まれているとつくづく思います。その点、北朝鮮に学ぶべき点が多々あると感じています。北朝鮮は決して核兵器を放棄しませんし、その開発を止めることはありません。何時しか核保有国として国際的に認められる存在に近づきました。しかしアメリカはイラクと違い、決して自国の若者をこの国との戦いで亡くすことはしません。イスラエルに影響を及ぼさないからです。日本はこの戦略を学ぶべきです。日本と中国との戦いは今始まったわけではなく、日清戦争から続いているのです。日清戦争で一時的に勝利して日本人は有頂天になりました。それが支那事変につながり、日本の敗戦につながりました。グローバル化とは草になることだと思っています。ユダヤの様に、華僑の様に深く静かに相手国に潜伏し、主要な政策決定にそれとなく間接的に影響を与えるようになることです。その為の戦略は500年単位で国際関係を見る目が必要です。尖閣を譲っても中国大陸を手に入れることを考えれば安い投資といえることでしょう。戦前の日本は少なくと半分以上を入手していたのですから。まずはアメリカ対策から始めましょう。
Posted by 都田 隆 at 2013年05月11日 11:43
国内に需要がない, 市場規模が縮小している時代では, 市場が大きいところに目を向けるしかありません。今後日本人は海外に働きに行かざるおえないと思う。人口の減少に歯止めが効かない現状では移民の受け入れしかないが, 相当, 国内の世論に抵抗があると考える。
Posted by 立野亮 at 2013年05月22日 08:09
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Posted by 腕時計 ロレックス at 2013年08月12日 19:07
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