日本では「商売上手」は必ずしも良いイメージの言葉ではありません。この言葉の裏に「したたか」、「薄情」など暗示が見え隠れします。
しかし、長い間経営者と付き合ってきた私ですが、商売上手な人達は殆ど「良い人」であるという確信を持っています。彼らには2つの共通点があります。
まず彼らの多くは面倒見のよい人です。それも無理して作った見せ掛けの美徳ではなく習慣や癖のようなものです。女性にモテる男性が癖でついつい女性に気を遣ってしまうことと似た感じです。
次に彼らの殆どは無意識のうちにいろいろなことに投資します。ここでいう投資は決して単純に株や不動産を売買することではありません。一見メリットがないことにお金をかけて損しているように見えますが、そのことが将来に大きな価値をもたらしてくれます。
後輩や部下におごること(領収書なし)も、勉強会や食事会に参加することも、無条件に顧客の利益を考えることも、どれも立派な投資なのです。やっている本人は見返りを期待してやっていないとしても投資である事実には変わりありません。だから商売上手な人は商売上手な自覚はないかもしれません。
逆に商売下手な人に商売下手な自覚がないのも同様です。商売下手な人の殆どは相手のメリットに無頓着です。たまに自分のメリットにも無頓着な人も居ますが、殆どの人が本能で自己のメリットにより敏感なはずです。
例を挙げると分かりやすくなります。営業下手な人の共通項は顧客のメリットに無頓着です。私が「やっぱり変だよ日本の営業」の中で最初に指摘したのは根性で売る、いわゆる押し売りの営業行為です。決してモラルの高い次元ではなく、「商売下手」という現実論からの批判でした。
顧客は我々と同じく、自分が一番大切な生身の人間です。こちらのメリットを根性で押し込んで顧客が一時的に負けても、ずっと付き合ってくれるはずがありません。結果的に、労力がかかる上リピート客を作れないのでコストの高い営業になってしまうのです。
ではなぜ商売下手な営業マンに限ってそんなことをするかというと、彼らは投資の感覚がないからです。要は「せっかく交通費と時間をかけて来たのですから、買ってもらわないと損だから」、「会った客に買ってもらえば他に探す苦労が減るから」です。目の前の短期メリット(売上げ)に拘るのです。
しかし、ケチな人ほど自分のケチに気付かないものです。この損したくない発想、損をしない習慣は結果的に他人の心情に対する想像力を削ぎ落とし、顧客志向を損ない、利益を投げ出しているのです。
成功しないベンチャー経営者のビジネス・モデルをみると驚くほどの共通点があります。自分が少しでも損しない、少しでもリスクをとらない、できるだけ相手の褌で相撲を取りたい「意志」が丸見えです。
他人の成功を妬む人々はよく「金持ちほどケチ」といいますが、それは一面しか当たっていないのです。金持ちがお金を無駄にしないのは挑戦と投資に回すためです。貧乏人がお金を無駄にしないのは消費と貯金のためです。ここに格差の遠因も垣間見ることができるのです。
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此処にきて景気悪いせいか益々顧客利益を斟酌しない企業・営業マンの増殖を感じます。
余裕がないと言うのが言い訳ですが評価を落とし益々顧客利益に思いを巡らす余裕を無くしと。。。これはもうデフレスパイラルですね!今回ご指摘の内容は単なる商売の話だけでなく「人」と言う字はお互いが支えあって成り立っているとか、コミュニテイーと個人の係わり合いとか、或いは幸福とは何かとか示唆する内容大きくちょっと考えさせられました。
「貧すれば鈍す」富だけでなく発想が貧しければ相手に対する思いやりも無くなり、やがて周囲の誰からも相手にされなくなってしまう。と言うことでしょうか。確かに、物理的にも精神的にも貧しくなると投資する(与える)モノが無いので、どうしても「損したくない」と思うようになるのは仕方無いのかもしれません。そういう人間は自分に対する投資も惜しみますから、いつまで経ってもそのことに気づく事ができません。悪循環ですね。親が子を思う心さえ詐欺のネタにする、社会や他者から収奪することしか考えない社会は寂しいものです。昔は親から日本の商道には昔から「三方よし」の習慣がある事を教わったもんですが、今やそんな事、誰も教えてくれなくなりましたね。
実は私は今期で47年間勤めた会社を辞めることになっていますが、オーナー会長から、「あなたの頭の中にぎっしり詰まっているものを全部置いていってください」と何度も言われております。私は営業の才能が有るとは思いませんが、お目にかかった方とは出来るだけ接点をもって、つながりを持続して行こうと常に心掛けておりました。今回ご指摘のように、出来るだけ多くの集まりに参加してつながりを深めてきたつもりです。病気で1月ほど入院した際にも、関連会社のレストランの紹介を先生から看護師さんにまでPRして、主治医や看護師さん方が「あんたに勧められては行かないわけにはいかない」と言って何度かおいでくださいました。私が名刺交換をした方のリストは会社に残しておきますし、すでに後任のものには紹介をしておりますので、それから先の人脈作りは彼ら彼女らの仕事であると思っております。私は「人間大好き」なので、人との出会いは実に楽しく、そこから沢山のことを学んできました。勿論中には好感の持てない方もおいでしたが、「苦手を作らない」を信条にしてこれまでやってきました。宋さんのお話をこれからも参考にさせていただき、少ない「残り人生」を充実させてゆきたいと思っております。
“投資に回すためのケチ”と“直接な投資ではないがお金を使う”の境目にはいつも迷ってしまいます。指示を出した後、または自分で実行した後、いつも「これでよかったのか」と悩んでしまいます。
しかし今回、宗さんのメルマガを見、少なくとも両方の考えがあって、使い分けを行っていく、そのことは間違っていないと自信を持てました。
ありがとうございました!
たまたま先日発売のPRESIDENTで、林成之さんというお医者様の脳科学理論についての記事とも共通したものを感じました。
北京五輪で金メダルを獲得した北島康介選手をサポートした林さんが北島選手に、「結果を求めすぎると、逆に結果は逃げていく。損得勘定抜きに、結果を求めず、全力投球する時に、人は信じられないような集中力を発揮する」そんなことを伝えたようでした。結果は皆様のご存じの通りですよね。
若造で未熟な自分には、まだまだまだ邪念でいっぱいです。でも、いつか宋さんや北島選手のような突き抜けるようなさわやかな笑顔で人に勇気を与えられるようになりたいです。
今日もがんばります。
初めまして、前田啓次と言います。
このコラムをよんでいつも関心しております。ありがとうございます。
私は今、サラリーマンをしていますが、
4年程前は小さな会社を14年程経営しておりました。
会社設立のきっかけは、
以前勤務していた会社の倒産でした。
その時、多くの方々に助けられ会社を設立する事が出来ました。
私は会社の利益よりお客様に満足頂ける事を最重要に考えていましたので、社内では軋轢があった事もありました。
幸い結果として業績が抜きん出ていた事で社内の批判はおさまリましたが、これは私のお客様が私にそのようにお付き合いして頂いた事から気がついた事でした。
さて、私が自分で会社を経営する段になると難しいものです。どうしても利益がちらついてしまいます。お客様に喜んで頂くような仕事の仕方はそのままのつもりでしたが、利益がないと会社はやっていけません。きっと何処かで間違っていたのでしょう。業績の低迷と共に私の存在感は薄れ会社を去る事になりました。
創業時は多くの方々に支えられ沢山の仕事と利益を頂きましたが、それを有効に生かす手立てが出来なかったとうい事ですが、お客様との関係はそのまま続いていて現在の私があり、感謝の毎日を過ごしております。
要は商売には大きく分けて2種類有り、じっくり稲を育てる種まき営業と、どんどん稲を刈り取り、次々に新転地を開拓していく刈り取り営業があるのだと思います。どちらがどうと一概には言えないと思いますが、後者を延々とやり続けるのは、やっぱりしんどいですね。
「一見メリットがないことにお金をかけて損しているように見える・・」
投資をしている私にとって、とてもタイムリーな嬉しいお言葉でした。
厳しい経済環境ですが、「お客様に喜んでいただいて、幸せになる。」
という今年の目標の元、努力してまいります。
宋様もお元気で、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
後輩や部下へのおごりは本当に自分への投資ですね。もちろん、見返りを期待しているわけではありません。宗さんがおっしゃるように、まさに自分への投資です。
しかし、この投資が少なくなってきています。もちろん残業代のカットも影響していますが評価が中途半端に変わってきた弊害もあるのではと考えています。
「おごり」は、ある種、先輩からの説教であったり、評価としてほめあげる場面でもあります。これは重要な教育の一環であると同時に、思いも込めて、企業や部の方針を伝えていく場だと思います。
ところが、会社の評価が異なってきたため、3年後輩は、すでに立派なライバルです。
個人で結果や数字を出せば良い評価がもらえる仕組みに中途半端に移行したため、「ライバル」を意識して、会得した「心得」や「ノウハウ」を教える面倒みの良い先輩がどんどん減ってきています。
こんな状況を見て、経営が語り継がれなくなってきたことに危うさを感じています。
経営者.jpの井上和幸と申します。
いつもメルマガ楽しみに拝読しつつ学ばせていただいております。
このコラム、まさにその通り!と感動しました。
これからますます、「商売上手」と「商売下手」の格差は広がると感じています。自分のために、「商売下手」な方々には、早く自分の身の危機に気付いていただきたいものなのですが…。
私のブログに転載ご紹介させていただきました。もし問題ありましたらご指摘ください。
http://blog.livedoor.jp/kazuyuki0329inoue/archives/51645965.html
これからも「宋メール」を楽しみにしております!
重要だったか、改めて感じ取ることができました。ありがとうございました。
小生が営業として持っていたキーワードは
*商売(営業)力=人間力+会社力
・基本姿勢・安心感と信頼感を
良い人だ・会社だ、
力がある人だ・会社だ
・営業姿勢・取引きから取り組みへ
提案力こそが、相互の信頼感
(メールでの商売は取引だ)
・自己姿勢:熱意・誠意・創意を 相手への自己アピール力
営業は、人間力を如何に鍛え、相手に共鳴・共感を戴くかが、勝負です。
その為にも、良い人になる為の自己投資を
し続けること肝要です。
今後とも、営業って変だ・・・をベースに
変な部分の遡及頼みます。
メルマガは楽しみです。
ありがたく拝読いたしております。
今日のコラムも、なるほど、そのように捉えればよいのかと感心いたしました。
残念ながら既に第一線を退いていますが、「商売上手」を目指すか「商売下手」に気付かずにいるのかでは、天地の差となることでしょう。
後輩にも、このコラムを転送させていただきました。
ただ、後輩に借金を頼まれ「投資」と思って融通しますが、回収回転率は良いのですが回収期間が長く香典に化けるのではないかと悩む今日この頃です。
商売上手な人と、商売下手な人の違いが良くわかりました。
気づきの機会を得られたことに感謝いたします。
そもそも、なにが「生きる金」でなにが「死に金」か、と少しでも長期にモノを見ることができる人間は限られています。経験も必要です。
特に、ここ数年は売る側のみならず、買う側の知性が落ちてきているのも確かです。二言目に「安く」とか、商品、サービスのアラを探して「見積もりから支払いを減らす」といったことを平気でする企業担当者が増えました。これが顧客利益だとしたら、売る側はどうやって食べていけばいいのでしょう?
個人でも、価格サイトを見て最安値でパソコンを購入した後、トラブルが起きてしまった。サポートに電話したらなかなか繋がらず「サポートが悪い」という人間は少なくありません。サポートに対価を払うつもりは当初、あったでしょうか?
信用とは一方的なものではないと思います。個人的には売る側が信用を蓄積していくことも大事ですが、買う側の信用力を見極めるのも大事な時代になってきたと思います。
信用力のない買い手に信用を売っても得るものはありません。
今回のお話、まったく同感です。
私の営業の師匠は、ある大手メーカーの営業責任者を長年勤め、定年後、弊社に来られた方です。常に言われていることは、「相手が困っていることを解決する。相手が儲かる。これをベースに商売をするのだ。」ということです。Win・Winの関係を構築すること、誠実に対応することが、対等な関係を生み出し、本当に信頼しあえる関係になれるということを学びました。
最近のサラリーマンは社内に向かって仕事をしている人が多いですね。こういう人は絶対にビジネスマンと呼ばれる人にはなれないと確信しています。私が何かを購入するときに、相手が社内向き営業マンだと本当にがっかりしてしまい、他所から買おうと思ってしまいます。
宋さんのお話には渦中では見えなくなっていることも多く、非常に為になります。
私も江戸商人の継家に生まれ自分でも商売を始めましたので
「お客様の為を考え、後でお金が付いてくる。」という門前の小僧ならではの考えで至っています。
しかし、気になるのは昨今の(加藤憲一さん仰る様に)国内の結果能力主義と、
関係はより親密になるであろう隣国中国の価値観です。
昨年Laoxを傘下に収めた蘇寧電器社長も、
愚息の中国語の上海の方である家庭教師も
「中国では何を売りたいか、なんて考えない。何を売れば儲かるかだ。」と断言されます。
どう思われるでしょうか?
物豊かになって心貧しく、というのでは余りにも未来が暗く、悲しいことです。
私はワーキングプアですが毎月寄付もしています。
消費も貯蓄する余裕なんてありません。
この世は地獄ですよ。
小沢さんがマスコミや検察から叩かれていますが、小沢さんほどの大物政治家が私腹を肥やすため蓄財をしているはずも無く、ただ良い政治を行うためにお金を使っているはずです。
一方で日本のマスコミや検察の人々は既得権と税金によって、世界一の身分を終身保証されながら、それに見合うような国民のためになるような仕事をしてきたとはおもえません。
最近の日本が暗いのは、政治でも商売でも少しでも成功しようとするとそういう人間を妬む大衆の心を利用して、やたらと足を引っ張り、失脚させる「エリートたち」の力が目立っているせいだとおもいます。
かれらはエリートではなくただ自分をエリートだと思っている傲慢な小人にすぎないのですが。
他の反応が想像できず、自分勝手、わがままな人は、やはり社会の中・組織の中で上手く生きていくことが困難となります。
それでもいいと考える輩は、この枠から出て行くべきですが、それをしない(出来ない/解らない)のもこの種の人種です。
「思いやり」は大切です。これはあらゆるものの感謝に繋がり、人生の充実に繋がります。
思いやりを、打算として活用するのではなく、思いやりは対価を求めない意識をしないものとしての人格です。
自分にも言い聞かせています。
じつは今回は日本の政治状況をも連想させられました。
自分の票田にのみ顔を向けている政治家のなんと多いことか。 国を心から思い、国民の利益を考えている政治家の少ないことに憂慮を覚えます。
株式会社ネクスゲートの芝田と申します。
いつもためになるお話ありがとうございます。
私の尊敬する方々も、宋さんがおっしゃっている項目に共通し
「なるほど!」と思わせていただきました。
自分だけでなく他人に対しても、きちんとベクトルをあわせれる人は、
どこへ行っても「商売上手」なんですね。勉強になります。
素晴らしかったのでブログに転載させていただきました。
http://syodan.biz/?p=349
もし問題があればお申し付け下さい。
今後とも応援しています!