日本人が知らない日本の農業

前回はたくさんのコメントをいただき、心より感謝しています。これまで通り、ふざけた書き方ではない限り、全部掲載させていただきました。

「小沢さんを絶賛したことがあるので民主党支持だと思いますが・・・」との読者のコメント通り、私は昔から政権交代可能な政治を主張してきました。小沢さんこそ立場と名誉を顧みない、二大政党政治の総設計者であり実行のキーパーソンです。欠点を抱えても「嫌われ者」の彼は日本に残るわずかな「政治家」なのです。

多くの読者が前回のメルマガを「不自然」に感じたと思いますが、それは私の狙いでもあり、性でもあります。物事には必ず幾つかの側面があって皆の視線が同じ側面に集まった時に、誰かがその視線をほかの側面に分流させる必要があります。同質性の高い日本社会には特にそのような努力が必要だと思います。

短いメールで多くのテーマに触れると誤解を招くので、今日はまず農業問題を取り上げます。

実は民主党も自民党も農業の本質に触れることができないのです。ここは大票田であり、皆が媚を売っています。農業問題の本質は政府の過保護と長い間に形成された利益団体の巨大さです。そこにはタブーがあり、ウソと欺瞞が作られるのです。

カロリーで食料自給率を計算するのは日本と韓国です。他の国は金額で計算します。カロリーで計算すると支出の高い野菜類はほぼゼロになります。餌を輸入している牛、豚、鶏からの製品(牛乳、肉、卵)の国産率はなんとゼロです。ばかばかしいと思いませんか。材料を輸入しているために製品も輸入品として計算するならば、Made In Japanのものがなくなります。

たまたま農薬のことを言うついでに中国のことを言ったので一部の方の反感を買ったと思いますが、中国の品質管理の不味さを弁解するつもりは一つもありません。日本の10倍の人口を抱え、教育の質もマネージメントの質も収入も巨大な格差が存在するため、日本の10倍以上の問題があってもおかしくありません。

しかし、だからといって中国に多く存在する安くて質のよい産物を否定すべきではありませんし、日本食品の問題を無視すべきでもありません。出身地の山東省には日本と韓国の食品工場がたくさんあります。そこで働いている中国人が工場の製品を食べたくないというのです。

なぜならば、あれこれたくさんの添加物を入れるからです。当然、その添加物は日本や韓国から持ち込んだ「ハイテク」なものです。中国本土の保存剤の主流は未だにコストの安い塩です。日本は「減塩」を過信しているため、その代わりにたくさんの「ハイテク」な添加剤を入れる訳です。

例の農薬使用量ですが、2002年の”OECD,Environmental Performance Reviews:Japan”に出ています。私は覚え間違えていました。日本の農薬使用量は世界平均の3倍ではなく、OECD加盟国平均の6倍でした。下のデータをみれば分かるように日本と韓国がトップに並んでいます(耕地の単位面積)。

日本=1.5トン、韓国=1.2トン、イタリア=0.78トン、フランス=0.59トン、イギリス=0.58トン、ドイツ=0.29トン、アメリカ=0.21トン、カナダ=0.07トン、OECD平均=0.25トン。

感情論を排除するため言っておきますが、農薬が多いからといって危ないわけではありません。工学博士取得の経験を持つ私はデータの計測方法と評価には厳しく、好きなデータで主観を膨らませるのが嫌いです。農薬への誤解はイメージ先行で酷いものです。戦後の質の悪い農薬を使った野菜を食べた人達は「高齢化問題」を起こしている訳ですから推測してほしいのです。

今でも日本滞在中には千葉で農業をしている私ですが、農村の現場に居ないと絶対分からない実態を知っています。ここで言えるのは日本の農業を知らない人が多すぎるということです。皆、役所や利益団体が誘導したとおりの方向を見ているだけです。

それが日本のためならばいいのですが、日本の農業と将来を悪くしている訳ですから、苛立つのです。「自動車が強くなったのは国が早く保護を止めたからです」。昔この話をしてくださったのは他ではなくトヨタ自動車の張富士夫会長でしたが、私が言いたいのは「農業が弱いのは国が保護しすぎたから」です。
この記事へのコメント
おはようございます。
今回も素敵なお話をありがとうございました。
今回はゾマホンさんのお話が特に感動しました。
生きることは覚悟そのものなんだということをあらためて教えられたような気がします。
ありがとうございました。
Posted by ごろんた at 2009年09月04日 08:43
毎回、楽しく拝見させていただいております。今回の農業分野では私も同意見です。いみじくも、宋様の千葉県君津市のすぐそばに弊社の実験農場があります。農薬は、ご指摘とおり農協の最大の収益源です。産品の弱い農協は、その収入源を農薬の売上に頼っています。米国ではオバマ政権になりグリーンニューディル政策から化学合成殺菌剤から生物殺菌剤(人体や環境に影響を与えない微生物を駆使した製剤)に移行してきています。
第2次世界大戦では毒ガス兵器を生産していたBASFが、米国の生物農薬を開発しているベンチャー企業との提携を今年4月には発表しました。このニュースはロイターが取り上げ、世界に8カ国語に翻訳され大きなニュースになりましたが、日本ではどのマスコミも取り上げませんでした。こんなことで食の安全、安心、さらには環境保全を守れるのか、正直不安になります。
これを改善させる方法は、消費者からの大きな発信ではないでしょうか?
コメントを読ませていただき、身勝手ではごじあますが、私なりのコメントをさせていただきました。 失礼いたしました。
Posted by 純浦 誠 at 2009年09月04日 08:50
農業に就いては良く知らないのですが、2つの面があると思います。1つめは治山と同様環境保全です。2つ目は産業としての農業です。環境保全の為の「マスト」なので補助金(価格保障)は止むを得ないのではと思います。但し、農協経由の様な仕組みは止めるべきで直接保障が前提です。産業と考えた場合は最高品質の農産物を最低コストで生産出来る場所で行うべきです。※要はプロの農業事業者になる事。行政は恣意的にこの2面をごちゃ混ぜにし独立行政法人(天下り先)や農協で大いなる税金の無駄使いをずっとやり続けてます。民主党には是非癌細胞にメス入れて欲しいと期待してます。
Posted by 山口巌 at 2009年09月04日 09:00
多分仰る通りなのでしょうが、難しい問題ですね。
マッカーサーが農地解放をやって、あれで貧富の差がなくなった。その結果農協が小さい農家をすべて指導する現在の農業ができあがった。競争原理を導入すれば、下手すれば大地主ができてしまう。
帰る土地がある。実はそれも高度成長に貢献したと思う。
地域で作ったものを地域で消費できるような、競争は地域の中でできるような、そういう仕組みがいると思う。全国、全世界で、土地や産物が一方向に集約されるようなやり方にはNOというようにしないと。
Posted by tomtittot at 2009年09月04日 09:06
「農業が弱いのは国が保護しすぎたから」同感です。サラリーマンは国から保護されないのに、なぜ農業だけが国から保護されるのでしょうか。農家は国に保護してもらった結果、自分の首を絞めているのではないでしょうか。これからは農業がとても重要な時代だと思いますが、今までの農業保護政策下では、ますます敗退する一方だと思います。

農薬も添加物も同意です。私は、子供がいるというのもあり食の安全にはこだわっています。大手スーパーでは一切野菜を買いません。地元の自然食品を扱う小さな店で買っています。添加物も逐一チェックして、保存料・ゲル化剤・乳化剤・マーガリンなど入っていると買うのを止めます。

自分で食事を作るとわかりますが、添加物は無くても美味しい食事が作れます。これらが必要なのは、流通に乗せるため、保存期間を長くするため、見た目をよくするためであると感じます。消費者のためではなく、企業のための添加物と思います。
企業が添加物の問題に気がつくには、消費者が買わなくなるのが重要ではないでしょうか。

かつての日本も添加物は使っていなかったでしょう。国が発展するにつれて、様々な商品が作られて、企業の都合の良いように添加物が加えられていったんだと思います。中国も国の発展とともに企業主義中心の添加物を使うような方向に向かうのではと危惧します。
Posted by 妖怪 at 2009年09月04日 09:06
 今朝ちょうど、農薬の使用に関して、高校生の娘と何が正しく何が悪いか話していました。社会が効率化を求める為には、農薬は必要だという私に対し、農薬は全てダメと言う娘。人として考えると娘に軍配が上がります。
 カーボンオフセットもそうですが、今の社会において本当にこれが正しい!と断言する事が出来る事は無いのではないでしょうか。
 全てを一面から見て、否定するのではなく、共に歩み寄って情報を共有できる社会をこれからの社会では必要と考えます。
 豊かな社会になったと言われる、現代社会では、心は逆にやせてしまった。情報共有社会をぜひ実現したいと思っています。
 御社もITを活用した新しい情報共有作りをぜひ挑戦してください。
Posted by とんぼく at 2009年09月04日 09:24
 減塩で不思議に思うことがあります。昔から梅干を食べてきましたが、子供のころは冷蔵庫に入れる必要はありませんでした。漬物、味噌、醤油すべて常温保存が当り前だったはずです。それを冷蔵庫で保管しないと危ないモノに変えたのはなぜなのか?
 減塩が必要なのは高血圧と胃癌の予防が主な目的だったと思うのですが、摂取量を減らすことが一番の方法ですし、昔から千年以上の長い期間臨床実験を続けてきた食品添加物を危険視して、開発して数十年にしかならない化学物質を添加するというのは、私個人はまったく信用できません。
 食文化がどうのこうのという論評を良く見ますが、昔からの食品がなぜ長きにわたり私たちを生かしてくれたのかを考え直すことが大切だと思います。
 農薬の件、収量を落とさないために使うことに異存はありませんが、見てくれを良くしたり、形を揃えるために使うことを不要とする購買者の意識が必要だと思います。食品は栄養と味が大切です。見栄えは料理人の腕でカバーできるようにすれば、今ほどの農薬は必要ないはずです。
Posted by 高木 at 2009年09月04日 09:36
いつも卓抜した鋭いご意見に感心しています。前回も今回も宋さんの意図したところが自分なりによく理解できます。私もほとんど同意見です。これからも楽しみにしています。
Posted by 星野蝶次郎 at 2009年09月04日 10:16
毎回、楽しみに、拝読させて頂いております。今回は、テーマでは有りませんが<物事には必ず幾つかの側面があって皆の視線
が同じ側面に集まった時に、誰かがその視線をほかの側面に分流させる必要が
あります。>と言う言葉がとても、印象的です。
私自身、いつも、日向があれば、必ず日陰がある、全て陰陽の関係にある。物事を、表の評判がよければよいほど、裏から見てしまう、性格のねじれた者と、思っておりしたが、その必要性を、この簡単な一言で表されて、50余年もあまり何気なく生きてきたものにとって非常に、感銘を受けております。
今は、中国にて、駐在の身ですが、客観的に自国を見られるようになりました。
Posted by 大久保 隆 at 2009年09月04日 10:33
農業を保護してきたから農業が衰退したとのことですが、保護してきたのは農業でも農家でもなく、集票マシーンたる農協でしょう。これは、郵政問題における特定郵便局と同じ構造だと思います。大票田なのは、農業従事者、農家ではありません。もはや、専業農家はほとんど存在せず、更に超高齢化が進んでいて間もなく消滅するでしょう。農業が廃れても、農家が疲弊しても、農協は健在です。こういう集票組織を自民党政権は培養し農業を壊滅してしまった。
日本には耕作適地は少なく、とても自給できないのは明らかです。将来、人口が半減でもすれば可能なのかもしれませんが。私自身はデータを持っていませんので、どのくらいの人口までなら自給できるのか、述べることはできません。
食品添加物・農薬の問題は、多い少ないでは無く、正しく管理されているかどうか、の問題だと思います。私はここ4年以上中国に住んでいて中国の食物を食べています。農薬が気にならないか、というと多少気になるのは事実ですが、毎日のことですので、そう心配ばかりしていられません。防腐のための塩や添加物も、どちらにしろ多すぎれば体にダメージがあるのは同じ。私は多少血圧が高めなので、むしろ塩分の方が気になります。もともと和食派で、日本酒大好き。塩分取りすぎの傾向がありますので。ということで、正しく管理された添加物なら、容認しています。加工食品は、たぶん管理が行き届いているだろうという期待をこめて、日本メーカ系列の製品を選ぶことが多いです。
日本で農薬を大量に使う理由はは、病虫害防止、特に見てくれを良くするため、虫食い防止、が多いのではないでしょうか。虫が食ってるということは、美味しいという証明のはずなんですけれど。虫も食わない食品を、金掛けて手間掛けて生産している矛盾。問題の根源は、生産者側ではなく消費者側にありますね。
Posted by 愚痩子 at 2009年09月04日 10:56
「保護政策が日本の農業を弱くした」
これは、間違いないことです。

今、農業分野でも一部ですが保護されていない部分があります。

ミカンや牛肉等、一部の果物と食肉は全面的ではありませんが、保護からはずれているはずです。

ところが、果樹園や酪農家が自由化後、潰れたという話は聞きません!

それどころか、高品質を武器に、日本の果物や牛肉、ましてや保護されているお米まで、海外に輸出し、海外の富裕層が自家消費分や贈答品として、日本の倍以上の値段で売られているにもかかわらず、購入しています。

政府は、その実態を全く見ていないのでしょうか?

実はそうではなく、高品質の農作物を栽培している人達は、独自に販売ルートも確立し、国の政策とは決別しているので、そもそも国策に注文を付ける気はない状態なのです。

国策に注文を付けているのは、自分達で販売する努力を放棄した、多くのたかり農家だけです。

選挙になると、貧乏人も金持ちも、国策に注文がある人間もない人間も、みんな等しく一票なので、人数が多いところに有利な政策となるだけです。

政治家なんて、落選したらただの無職者ですから。

また、中国産野菜の農薬問題等ですが、収穫した後に、船便で輸送する際に防腐剤を使わざるを得ない事は事実ですが、それ以前に、中国の多くの農家が高価な農薬を購入できるわけが無く、そもそも日本の商社が中国に農作物を栽培して貰うときに、虫食い等があると日本の消費者は購入しないので、多量の農薬、化学肥料を提供しているのが実態です。

そもそも、中国は、今一部の日本人が必死で取り組んでいる無農薬有機農法だったのですから。

日本の消費者がバカなのです。

クリーンルームに匹敵する植物工場で栽培した野菜でもない限り、虫も食わないような野菜が安全な訳ありません。

農薬問題は、消費者に正しい教育をしてこなかった、農協を含め業界全体の責任だと思います。
Posted by 大澤 at 2009年09月04日 11:10
岐阜市郊外に住んでいます。農地がありますが、自家用生産が主な地域です。農家ではなく農地所有者が高齢化し、米作りは営農組合に依託して行っています。効率化だけが求められ、除草剤使用過多が現状です。夏だというのに畦は除草剤で枯れ草で覆われ、犬の散歩も危険が伴います。自家用のお米も生産調整区域に入ると生産ができず、購入しなくてはなりません。勿論助成金はばらまかれているので、お米の購入資金にどころか、営農組合への手数料で消えていきます。日本の農業は危機的です。
Posted by 水野由美 at 2009年09月04日 11:30
追伸
一つ忘れてしまいました。

日本の商社が供給するのは農薬と化学肥料のみで、防除マスク等の装備は一切供給していないそうです。

その為、今中国の農村地帯で、日本向け食料を栽培している農民の多くが、農薬にまともに被爆し、多くの健康被害が出ているそうです。

マスコミがほとんど取り上げないため、多くの日本人は全く知りません。

こんな事をやっている限り、いつまで経っても日本人と中国人が和解することはないと思います。
Posted by 大澤 at 2009年09月04日 11:56
初めてお便りします。
いつも興味深く読ませていただいています。
私は中国の歴史とシルクロードが好きで10回以上中国各地を歩きました。感じたことは中国人の中には優れた人がいるということでした。日本人としてここ僅か数十年足らずの経済的成功に優越感を持っていた私には痛棒でした。宋さんのように普遍的な考えの持ち主には、私自身の偏狭さを修正していただけるものがあります。
民主党の小沢さんは強い個性があって嫌われやすい人だと思いますが、私も貴重な人材だと思います。今後もいろいろとご意見をお聞かせください。楽しみにしています。
Posted by 安藤 鐘利 at 2009年09月04日 12:02
食料自給率ですが、この数値が低いからと言って、決して悪いことばかりではありません。「食料を他国に頼る」ということは、逆に言えば、他国だって日本への輸出に頼っているわけなので、この必須の貿易によって日本は、外国との関係維持に努める義務が生じます。その結果、輸入国と輸出国は常に良好な関係になるわけなので、結果的に良いとも言えるでしょう。

農業の保護については、ニュージーランドが良い例ですね。補助金をほぼ全てカットして、失業率を下げずにソフトランディングさせました良い例です。
Posted by 知識収集家 at 2009年09月04日 12:07
日本の農業政策に問題が多いと言う認識は共通認識であろうかと思う。今回提示されている農薬についても、商社の方が言うには塩を摂取すると血圧があがるなどという事と比較すると安全性は極めて高いということである。
 政治、農協、農家との関連により農業政策も消費者の方向を向いていない。治水、治山的なことと関連づけて考察をするとテーマがずれてしまうのでここでは分けて考えて見たい。他の産業のようにマーケットが求めるものを受入れられるように作るという原則からあまりにもかけ離れているとということでは無いだろうか。
 農業助成がどの程度のものであるのか、未調査であるが今後行われるであろうさまざまな助成を含め議論をしなおしたほうが良いのではないか。助成がなければマーケットから受入れられるモノを創れないならそれは研鑽が足りないのではないか。イノベーションを起こさなければ生きて行けないという認識が不足しているように思えてならない。
Posted by 藤田 at 2009年09月04日 12:52
いつもながら宗さんの見識の高さや物事を見る目の鋭さに感心しきりです。
食料自給率の低さについては、私もいささか疑問を持っていたのですが、そんなからくりがあったとは知りませんでした。

いつものことながら、農水省というのはやり方が汚いですね。 (農水省に限りませんが)
金額で正確に表すとどのぐらいになるのか、知りたいところです。
そもそも食料自給率が低いことにこだわりすぎではないかとも思っています。
いくら自給率を上げたところで、いざ戦争になったら働き手は軍隊に送られ、農作業自体をすることができなくなり、かつての戦争のときと同様食糧難になるわけで、言われているほどの意味は無いと思うのです。

危機感をあおって予算をとろうとの魂胆が見え隠れしていますが、莫大な予算を使ってとんでもないことをした前科があるだけに、警戒が必要だと思います。
前科の中の最たるものは、杉の全国的な大量植林でしょう。

いくら予算を使ったのか想像もつきませんが、山に行くと、よくもこんなところにまでと思うようなところまで杉が植林されており、これが全国どこに行っても同様なのですから驚かされます。

杉だらけにされたせいで山の地盤がすっかり弱り、少し豪雨があるとしばしば土砂崩れを起こしてしまいます。
土砂災害が発生するたびに気候変動のせいにされていますが、実際には杉の植林のやりすぎだというのが本当のところではないでしょうか。
山に詳しい人はそう言っていますし、実際杉林に入ってみると雑木や雑草すらほとんど無く、地肌がむき出しになっています。
これでは素人から見ても保水力が大幅に低下しているのは明らかです。

杉花粉症の主犯であり、紅葉という日本の山の美を奪ったこの杉の植林、本来の目的だったはずの木材としての利用もコストが合わないということでは、莫大なお金を使って悪いことばかり引き起こしたという、笑い話にもならないひどい話ではないでしょうか。
役人と組んで杉の苗などを大量に育成して大もうけをした連中とか居るのではないかと、疑心暗鬼にもなります。

以上日ごろの鬱憤が爆発してしまいました。

Posted by 中道 徹 at 2009年09月04日 13:29
メルマガを拝見しました。他の方のコメントを見たくて、しばらく待ってみました。
で、わかったことは読者に農業関係者が非常に少ない、ということです。私は親族に農業をやっている者がいます。よく話をしますが、彼らはバカじゃありません。ちゃんと学校を出て、農業だけじゃ食べられないから普通の会社勤務もしています。一般の人ですよ?
もちろん農協の問題もわかっています。彼らは商品としての農産物と自家用の農産物は別けています。親戚である我家に来るのは自家用です。農薬は最小限だから野菜は虫が食ってるし、すぐ腐ります。
商品としての農産物は、農協が指導するように作らないと引き取ってもらえないのです。農協が農産物の流通ルートを持っているので仕方がない、といっています。おそらく農協と流通業の間、ひいては農産物に無知な都会の消費者の好みのために、今のようになっているんだと思います。
米を作るために、どれほどの時間が必要かは都会の人の想像を絶しています。連休に世の中の人が千円の高速道路に乗って遊びにいっている間にも農作業をしています。それでも先祖代々やってきたということと、素直に考えて、国内で食料生産をやめてしまうことに疑問をもつから続けているのです。要するに多少の補助金ごときじゃ追いつかず赤字でやっているのが兼業農家の実態です。
だから一方的に農産物が高いとかいわれると、農家の人にすれば心外です。身を削って出しているものを、高いといわれるのです。
新聞や、テレビのごく一部の報道を根拠に日本の農業の現場の軽々しい断定は、避けてほしいと思います。そうでなくても農村は高齢者ばかりで、体力的に農作業ができず、田が荒れているのです。
親戚の農家にかわって、ご理解をお願いしたいと思います。
Posted by たかお at 2009年09月04日 13:35
宋さんの文章の繰り返しになりますが、官僚主導の政治が続いてきた一例が、まさにご指摘のように食料自給率の計算根拠を知らないまま、日本の食料自給率が40%の低さだと信じ込んでしまうことです。カロリー計算や金額計算だけでなく、個々の食品の消費量に対する国内生産量と輸入量などの統計があればより実態が明確になるのですが、そういったデータを国民の側から政府に要求する賢さがこれからは必要になってくるのではないでしょうか。
「カロリーで食料自給率を計算するのは日本と韓国です。他の国は金額で計算します。カロリーで計算すると支出の高い野菜類はほぼゼロになります。餌を輸入している牛、豚、鶏からの製品(牛乳、肉、卵)の国産率はなんとゼロです。ばかばかしいと思いませんか。材料を輸入しているために製品も輸入品として計算するならば、Made In Japanのものがなくなります。」
政府が発表する数字の根拠や問題点をこれからもご指摘くださることを期待しております。
Posted by 憂国人 at 2009年09月04日 13:40
私は割と長く宋さんのコラムの愛読者でいるつもりなので、宋さんが敢えて物議を醸す物言いをされているのを承知で、今回もいろいろツッこませて頂きます(笑)

小沢さんが二大政党政治の総設計者であれば、何故福田首相に大連立を持ちかけられた時、それに応じようとしたのでしょうか?大連立が実現していれば自公政権どころではない巨大与党が出来上がり、二大政党政治とは全く逆の状況が生まれていたはずです。
もっとも「政界の壊し屋」小沢さんのことですから、その後民主党も自民党も分解し、両党から自分と考えを同じくする者たちを率いて新たな党を立ち上げたかも知れません。今回の選挙でも大勢の「小沢チルドレン」が生まれ、小沢さんの意のままになる議員はゆうに100名を超えているわけですから、もし小沢さんがその議員たちを引き連れて民主党を出、自民党に合流すれば再び与野党が逆転する可能性もあるわけです。

そもそも基本的に保守の小沢さんが元社会党や日教組や自治労と肌が合うはずがありません。小沢さんは党に大連立を拒否されたとき「民主党に政権担当能力はない」と言い放ちましたが、その考えは今も変わっていないと思います。
私は今回の民主党政権は長く続かないだろうし、民主も自民もダメなので政界再編が望ましいと思っていますが、そのキャスティングボードを握っているのが小沢さんなのでしょうか。
新聞の座談会である識者が小沢さんを「自分が首相になることなど望んでいないが、自分が実権を握ることにあれほど執着している政治家はいない」と評していました。小沢さんにとって今はまさに望んだ通りに事が運んでいるのかも知れません。


以前地方テレビ局で報道に関わった経験のある知人は、中国でSARS問題がクローズアップされたとき、日本のテレビのニュースの、街を行く人が皆マスクをしているかのような映像を見て「相変わらずだな」と思ったと言います。当時彼は中国に駐在しており、実際はマスクをしているのはごく一部の人だけだということを知っていたからです。
前回宋さんは「国民が知らないのは知りたくないから」だと述べられましたが、マスコミは教えたくない事実は伏せ、都合の良い部分だけ見せるのが常套手段です。都合の良いデータがなければ自ら創り出しさえします。

宋さんは「政治家がビジョンを示さないから夢が持てないとよく聞く」と書かれましたが、実際には宋さんがその耳でそんな声を聞いたわけではないと思います。つまり宋さんは、自分の考える「日本人像」を表現するのに都合が良いので、その人を想像(創造)したのです。

こんな話を蒸し返すのは、工学博士であり、データの計測方法と評価には厳しく、好きなデータで主観を膨らませるのが嫌いであるはずの宋さんが「バンキシャ!」での捏造報道を擁護し「テレビで嘘を言って何が悪い」とまで言うようになったのは、マスコミに関わるようになって変質したからなのかと思ったからです。

今回の民主党の圧勝は、国民が民主党を信頼したわけではなく、自公政権にお灸をすえるために民主に投票した有権者が多かったからだと思いますが、マスコミの偏向報道も大いに寄与していると思ったからでもあります。
これもマスコミに踊らされる国民自身の問題でもあり、宋さんの仰る通り「政治のレベルは国民のレベル」なのですが、日本は民主主義の国なのでそれは当然とも言えます。政治のレベルと国民のレベルが乖離しているのは北朝鮮や中国などの独裁国家です。


農業に関するお話は大変勉強になりました。保護政策がその産業をダメにするのは、GMがよいお手本です。安くて品質の良い日本車が米国市場を席巻したとき、ビッグ3が政治の力で日本車を排除し、競争力をつけることを怠ったことが今につながっています。
日本の農業の場合治水の問題など、ある程度の保護は必要かも知れませんが、単なる甘やかしの保護では、かえって衰退を早めることになるでしょう。


P.S.
ゾマホンさんは私も以前からファンですが、改めて素晴らしい人ということが分かりました。こういう人のことを知ると自分が今までろくな努力も苦労もせず、のうのうと生きてきたことが恥ずかしくなります。(それは宋さんに対しても同じです)
ゾマホンさんに執筆を依頼された宋さんに感謝します。これからの連載楽しみにしています。
Posted by カワセ at 2009年09月04日 15:34
いつも本当に勉強になる時事をありがとう御座います。 そのまま社員に話すと受け売りに成りますのでいつも自分のフィルターを通して咀嚼しています。

今回のメルマガ、一部私の理解度の問題で不明な点が有ります。 

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カロリーで食料自給率を計算するのは日本と韓国です。他の国は金額で計算し
ます。カロリーで計算すると支出の高い野菜類はほぼゼロになります。餌を輸
入している牛、豚、鶏からの製品(牛乳、肉、卵)の国産率はなんとゼロです。
ばかばかしいと思いませんか。材料を輸入しているために製品も輸入品として
計算するならば、Made In Japanのものがなくなります。
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この点に付き、もう少々ご教授頂ければ幸いです。 何卒お願い申し上げます。





Posted by 尾関 好一 at 2009年09月04日 15:47
毎週楽しみに拝見しています。
農業・食品については以前から何か胡散臭いなあ、と思いながらもいったい何が正しい情報なのか今もって分かりません。なにしろ公式情報が怪しいうえに、批判勢力も常に攻撃的で不安をあおるばかりのように見えるのです。もう少し冷めた目で、俯瞰できる場はないものか、と切に思います。
Posted by はっしー at 2009年09月04日 15:53
宋さん、こんにちは。5年ほど前にIBM箱崎事業所で1時間程度のミーティングを通して一度だけご一緒させていただいたことがありますが、それ以来コミュニケーションを取らせていただくのは今回が始めてです。よろしくお願いします。

宋さんのメッセージには、正義感・勇気・やさしさなどといった(崇高な)精神の上に、一本筋の通った明快な主張と問題提起があり、いつも素晴らしい内容だと感心させられます。松下幸之助流に言うと、素直な心でものごとの本質がよく見えているということなのでしょうね。いい刺激になります。

食料の自給率や農薬の過剰使用などの日本の食に関する問題は、言うまでもなく、もっとクローズアップされて然るべきであり、本格的な国民的議論が求められる非常に重要なテーマでありますが、そのためにはまず日本人が事実と問題の本質を正しく理解しなければなりません。私自身、食の問題については「世界の食卓(仏映画)」や現在読んでいる「DIET FOR A NEW AMERICA(JOHN ROBBINS)」などを通して考えることがありますが、そこから一歩先に進むためには、具体的な行動を誘導するきっかけ(刺激)が必要です。そういう意味で、宋さんの(啓蒙)活動は非常に意義あることであり、(なんとなく危機感に希薄な)日本人の一人として感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。これからも宋さんの勇気ある歯に衣を着せぬ正義の情報発信に期待しています。

私は、これからのライフワークとして、動物愛護・自然保護の理想実現のためにいろいろと構想を練っているところなのですが、できれば新しい組織を発ち上げてみたいと考えています。願わくは、そのうち良心でつながるネットワークを通して、具体的なつながりが実感できるようになればと思っています。

それでは、季節の変わり目、ご自愛ください。
Posted by 松本 修明 at 2009年09月04日 18:49
この際、輸入肥料や輸入農薬を使っている場合も自給ではないとして農水省に計算し直してもらいましょう。「自給率」はほとんどゼロになることでしょう。カロリーでの自給率計算のばかばかしさが明らかになります。
Posted by 痴本主義者 at 2009年09月04日 19:38
メールマガジンが届くたびに、思うことがあります。それは先頭に個人名を書いてくださっていることです。なんでもないことかもしれませんが、ちょっと心温まりますね。
農業がダメなのは、農協があるからです。農協の歴史的役割は終わったのです。
Posted by ドラゴンツービート at 2009年09月04日 20:06
当方は兼業農家です。

1. 塩については、旧専売公社時代(現JT)の精製塩=塩化ナトリウム100%=NaCl と現在主流のミネラル分が含まれる岩塩、海水ベースで製造されるものを区別。

ミネラル分を含有する塩であれば、味の深みもあり使用量は減らせます。
精製塩と高血圧の因果関係は特に深い。

2.JAの方針では味は2の次。 見栄え、色、形の良さでランク付け。
しかも、ランク最上のものを信じられないような安値で買い付ける。

JAは物品販売から手を引くべき。
農林中央金庫がサブプラ問題で事実上破綻していることを契機に
JAを解体または処理すべき。

JAの農薬使用指針(防除暦)に忠実に従い使用すれば膨大なコストとなる。
(単にJAや農業指導員の言うなりで自分の頭で考得ていない農家は問題である。
自分の頭で考える農家=普段から気象、農園の状態を良く観察している農家のこと)
まともに考えれば、農薬はできるだけ削減し除草剤を使用しません。
化学肥料も必要ない・・・自然農法に近い方法論を獲るべき。
労力と効率を天秤にかけ いかに楽をするかに頭を支配されている農家が多すぎる。

農家は自分で散布する(農薬を買い処方)場合は、気象、畑の状態、農作物の状態、病害虫の被害実態を勘案して使用を加減します。

当然、自家用野菜には散布しません。

果樹については、高温多湿の日本においては、それなしにはまともに収穫できません。
それにしても、JAの指針は過剰投薬、一片の病虫害の葉も出さない程です。
(苦情や問い合わせへの対応が面倒でしょう)

JAおよび流通の仕組みが、異様に揃った見かけが綺麗な規格品を生み出し、
消費者を洗脳し、生産農家もイヤイヤながら従う。

自分で販路を持った農家はその限りにあらず、特に宅配贈答用の品質は味を最大優先。
それを知った顧客は、見栄えを2の次と理解できています。
(もちろん、不ぞろい、大きさの大小はある程度選別して揃えますが・・・)

因みに、私はお米に雑穀を入れます(+紫米)
白米のみだと、たとえ魚沼産コシヒカリでも甘いだけで旨みがない
ので、もう食しません。
粟、もちキビ、そばの実は国産が中国産の3倍の価格です。
(最近は最寄の道の駅、農産物売り場で地元で栽培したものを中国産の1.5倍の価格程度で買ってます。
ヒエなどは雑草として駆除されますが、立派な雑穀。

都会(首都圏など)在住の人は、自分の目で確かめられる生産者や
農産物売り場(道の駅など)に自ら赴いて選んで普段から買うのが
良いでしょう。
黙っていてもスーパーの売り場に供給される安楽な情況では、
確かで安全で納得できる生鮮野菜、果物は手に入らないのです。

JAの防除暦のアスパラガスの項目を見て絶句しました。
・・・・こんなに投薬するのか!
しかも、流通品はこんなに不味い!
(家の畑に自生するアスパラを朝獲りで生で食すると、柔らかく、甘く、水分が滴り落ちます)

農業の問題の議論はここに満載。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/fbc815bb367b8e25d16e6f889bd24668
Posted by B4 at 2009年09月04日 20:10
政権交代自体に意味はありません。大事なのは良い方向に変える事であって、悪い方向に変わるのなら変えない方が良いのです。変える事に意義はありません。
新しく政権を取った民主党は農業と漁業の所得保障をする、と言っています。事実上の国有化、これは絶対にやってはいけない事です。
各種のバラマキ政策にしてもそう。今までは、中身は無駄な事業かも知れないけど仕事をする事で報酬を得ていたのが、これからは仕事をしなくても金が貰える。この政策が長期的に日本をどのように変えるのか?、良い方向に変わるとは思えません。
Posted by kenken at 2009年09月04日 20:45
初めてコメントさせていただきますが、いつも興味深く拝見しております。
私は農学部卒で、現在イタリア在住で食品を輸出する仕事に携わっております。
大学では農薬に関する卒論を書きましたが、現場に従事する人たちや農協の人たちのいろんな意見を伺った上で、総合的に考えてみると、確かに日本の農薬の使用量はかなり多いのは事実ですが、農薬を判断する場合、農薬自体が持つ毒性の高さや残留能力もきちんと判断してトータルで判断する必要があるのも実際のところですので、使用量を比較するだけでは一概にどの程度影響を及ぼすかは結論づけることはできません。

残念ながら諸外国の中には残留濃度の高い農薬が日本よりも長く使われていたために、使用のなくなってからもかなり長い間土壌に残ってしまっているという問題もあります。

日本の農薬に限って言えば、毒性も高いものもあり、散布に従事する人間は完全防備でやらなくてはならないものもありますが、その反面、残留期間という観点から言えば、短いものがほとんどのようで、かなり農業従事者へ与える農薬散布時の健康害のほうが大きな問題になるように思います。

ただ、一番の問題は日本のように自給率の低い国が海外から農作物を輸入する際に使用されるポストハーベストの農薬の取り締まりがざる法であまりしっかりと取り締まれていない実態もあるようです。
また認可されているものでも、果実や穀物に直接施されるポストハーベスト農薬はプレハーベストの残留量とは比較にならないほど、人体に与える影響が考えられるため、日本の食卓はある意味かなり毒されているといっても過言ではないはず。

現在輸出する立場にあって思うことは、日本への食品輸入の届出に際し、かなり入念なチェックが強いられていますが、ここまで海外からの食品に細かいチェックをするのであれば、同様に国内で生産され流通される食品に関しても厳しく取り締まるべきだと思うことがよくあります。

さて、日本が添加物を多用する一因として、消費者の意識の問題も一つ大きな要因として挙げられると思います。
食品害虫が出るとすぐにクレームを挙げたり、見た目の悪い青果物を嫌ったりする消費者を満足させるために、見た目を良くするのに農薬を多用させたり、添加物を多用する傾向があるのではないかと思います。

何を持っていい食品と定義づけるのか、一度日本の消費者はしっかりと考え直す必要があるのではないかと思います。

これだけ自給率が低く、要求も多くてはそのうち諸外国から分けてもらえる食べ物もなくなり、自分たちの首を絞めるだけでしょう。

今でもかなり手遅れではありますが、何もやらないより、何かを始めようという姿勢で食料自給問題に真剣に臨まないと遅かれ早かれ危機的な状況に置かれるのは必至だと思います。


Posted by ANAN at 2009年09月05日 01:31
メルマガいつも興味深い視点を提示していただきありがとうございます。

民主党は農業と漁業の所得保障ですが、うまく行えば農業を再生できるのではないかとも思います。

即ち輸出しようとする農家に海外価格との差額を保障すればいい。いままで国内のコスト高で輸出できなかった農家が輸出できるようになります。欧州の農産物(チーズ・ワイン等)がいくらコストが高かろうと世界を席巻しているように。

少なくとも自民党農政のように、農家が農業をしないことにお金を使うよりよほどましだと思いますよ。
Posted by 長井伸一 at 2009年09月05日 02:58
 他の方のコメントを見ていて、自家消費分+α位ですが、実際に農業に携わっている立場から申し上げます。
 農作業で何が大変かは、やはり草取りと病害虫対策です。
 で、国内で一番問題視されているお米ですが、我が家では、代掻き後、一回だけ除草剤をまく以外は、何にも蒔きません。
 肥料も、酪農家にわらを提供したお返しとして、牛糞を頂けるので、それをトラクターですき込んでいるだけです。
 そんな程度ですが、過去に一度も病気が発生したことはありません。
 実際の管理ですが、大変なのは以下の作業ですが、

 代掻き

 田植え

 稲刈り(はざ掛けまで当日終了)

 脱穀

 次年度に向けての保全

実際には、規模にもよりますが、それぞれ一日かかりません。

週末一日当てれば十分です。

田植え後、収穫までに管理することと言えば、日々の水の管理だけですが、健康のためのウォーキングと兼ねているため、時間をわざわざ割いている訳でも無く、また、多少ヒエやアワが発生しても気にしておりません。

最近では雑穀米がはやっている位ですから、健康にも良いと思って、脱穀や精米時に混ざっても気にしておりません。

まあ、こんなレベルでは現在の消費者には出荷できないかも知れませんが、消費者への啓蒙活動次第で何とかなるのでは?

米という字は、収穫までに八十八回の手間が掛かる事から成り立っていると聞いております。

が、八十八回もの手間が掛かるのは、農業資材が整っていない過去のことで、現在のトラクター、田植機、除草機、稲刈り機、コンバイン等や、除草剤等を併用することにより、ある程度の物であれば本当に片手間で作れるようになってきています。

農家には申し訳ありませんが、野菜栽培に掛かる手間から考えたら、今の米価はあまりに高すぎます。

だから小麦を原料とするパンの方が、調理の必要もない上に破格に安いので、調理に手間取り、洗浄に手間取り、なおかつ高い国産米が、幾らおいしくても、今以上に受け入れられることはないでしょう。

 ブランド米だったとしても、現状の半額以下になっても、共働きが多く、家事に時間が割きにくい、現在の家庭状況から考えても、パン食より手間が掛かる分、高いと思います。

 実際に栽培している立場からしても、国際相場の10倍以上と言う現在の米価は異常です。
Posted by 大澤 at 2009年09月05日 10:09
週刊エコノミストの「闘論席」を面白く読ませていただいていました

カロリーベースの(と付けて)、日本の食糧自給率は40%とニュース報道がされていたのでなぜかな? と思ったことがありますが、
「日本人が知らない日本の農業」で指摘されている、食糧自給率の計算方法について、8月にTV朝日のサンデープロジェクトが20数分?の特集をされました。その時の記憶では、金額ベースの食糧自給率は、日本が66・?%、イギリスが60・6?でイギリスのほうが低い
農水省はわざわざ、イギリス政府が発表している金額ベースの食糧自給率を独自にカロリーベースに計算しなおしてまで、カロリーベースの数字を意図的に用いるようにしている。
その心は、税金(農業振興予算)を少しでも多く獲得するためで、成果があるようです。
農林省は20年ぐらい前まで金額ベースの数字で発表していたようです。(雑誌の記事?)

8年前から、公園の落ち葉と米ぬかで発酵堆肥を造り、完全有機で400u程度の家庭菜園を始めましたが、高温多湿で生物に適した日本の環境では、虫と草への対応が大変です。
一部の例外はあるが、工業に比べ生産性(お金)の低い農業が自立できるのか?
Posted by 大田 修 at 2009年09月05日 10:49
前回、食料自給率の問題や、政府が発表するデータの数字の根拠についてコメントさせていただきましたが、朝日新聞9月5日の朝刊【Be on Sanday】丹羽宇一郎の負けてたまるか!−「パラパラの統計データ」−の記事でもこの問題を指摘されていますので、その一部を抜粋してご参考に供したいと思います。
「データが省庁によって見事にばらばらなのだ。たとえば[中小企業]という言葉だが、従業員数で見るのか、資本金で見るのか、どの程度の規模の会社を指すのかは省庁によって異なる。データが不統一では正しい判断が下せない。国内くらい統一すべきだろう。こんなところにも縦割り行政の弊害が表れている」
農水省は食料自給率をカロリーベースで発表していますが、米だけはずっと以前から生産量と消費量の統計を前面に押し出して過剰生産を強調し、減反政策を進めています。
丹羽宇一郎氏は結論として「新政権ではせめて政府と国民の[会話]が成り立つようにしてほしいものだ」と述べておられますが、政府が発表する各種データをよく吟味して実態を把握する努力が国民にも求められていることを認識すべきではないでしょうか。
Posted by 憂国人 at 2009年09月05日 12:07
宋さん、こんにちは。

よく「日本の農業をダメにする」みたいな
議論がありますが、逆じゃないでしょうか。

農業が日本をダメにしていると思います。
農業が言いすぎなら「農協」といっても
いいです。
Posted by ゆう at 2009年09月05日 12:17
とても勉強になりました。
農業こそ自由化すべきですね。
現代病のひとつである「鬱病」なども食品の添加物の摂りすぎだという見解を持った医師もいます。
Posted by クルーズ at 2009年09月06日 11:30
前回の「政治に期待するな」と併せてブログを拝見しました。政治に関しては色々な意見があると思います。
ただ、農業に関しては日本として具体的な方向性を確立するべきですね。
今回、コメントされてる方々のご意見が非常に具体的で勉強になりました。ありがとうございます。私の実家は兼業農家にて、小さい頃は父や母が作った野菜や、果物を食べて育ちました。農協との絡みも少しは理解しています。
コメントされている方々のようにいかないまでも、各人が問題意識を持てば、正しい方向に持っていけるかも知れませんね。


さて、中国における食の問題ですが、消費者(周りの一部中国人)は結構素材に気を使っているように感じます。それと、暑さや寒さに対する耐性も強いですね。お茶ですかね、秘密は。年中飲んでます。
一般人にとって、医療費が高いという事もあるかもしれません。日本ようにちょっと風邪をひいたら病院で薬を処方ってわけにはいかないのです。皆(くどいようですが、周りの一部中国人)自力で治す傾向があります。
暑いからと言って、コーラとか、ビールばかり飲んでるからダメなんでしょうね、私は。

※本題からズレたコメントですみません。

ゾマホンさん、同じ年齢でしたか・・・次回も楽しみにしております。
Posted by mao at 2009年09月06日 13:31
2009年9月4日付け「第129号」の「論長論短No.97」について、感想を述べます。日本の「農業問題の本質」と「農薬問題」についての宋さんの見解に同感です。又、「(日本)国産」だからと言って安全であるという保障はありません(単に安心しているだけです)。従って、「国外産」を「「国(内)産」と偽って輸入/販売するのは愚の骨頂です。唯、一つ言って置きたいのは、例の「餃子問題」です。未だにハッキリ結論を出さずに有耶無耶にしているのは如何なものでしょうか? 凡そものごとを曖昧にして置き風化を待つのは、疑心暗鬼を生じ、不信感を募り、信用・信頼を益々失うばかりです。その典型的な例が、日本に於ける「原発事故」若しくはそれに準ずる事柄への初期動作・対処に伴う一連の状況が物語っています。更に、肝腎な時に逃げも隠れもする政治家に対して信頼が生じないないことも例外ではありますまい。
Posted by 宇田川 榕一郎 at 2009年09月07日 00:01
NHK BS1  あなたの知らない食のはなし

8/31〜9/5 (9/4の仏製作番組が漏れてます)

http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/090709.html


この番組を見た方は全国でも多いと思います。
世界の優先命題は食糧・水・エネルギーです。
(環境問題は常にいつも重要ですが、CO2を犯人とした温暖化対策が今世界の最優先課題という認識は造られたもの。
その陰では、食糧と水の偏在が人間の生命にとっての驚異である。)

資本主義の行き詰まりが見えている人ならば、食糧は利益を追求する産業から外すことが必要という時代が目前に来ている・・・と感じられるでしょう。
Posted by B4 at 2009年09月08日 06:18
御無沙汰しております。
と言っても宋さんはもちろん覚えておられないでしょうが・・・ずいぶん前にコメントさせていただきました。

以前、煙台で自動車部品の製造工場の立ち上げ、今は中国、青島で農業(食用、工業用)を環境改善をすることも含め開始しております(駒木董事長とは名刺交換させていただきました)。今回も作物の生育状態を確認、一昨日日本に戻りました。

おっしゃるように日本の農業は大問題ですね
、ただし一方では相当進んでおります。

農薬問題についても、人体に対する薬害と同じく結局、土地を傷めること、やせた土地になってしまうことに気づき新しいタイプの農業が革新的に始まっています。

また添加剤についてはもっともな意見です。
日本が間違った減塩信仰なのも困ったものです(ただし専売公社の塩は減塩が正解)。
現在、私自身が塩を扱っている関係で、多くの方の間違った考えを知らせているところです。

ただし中国の、お塩については問題が多いと思います。保存料として塩が最高の製品であることは認めますが、何社か工場を見ましたが(塩田も)、いくら安くても私はノーですね安全とは思えません(化学的なものは問題外ですし)。
塩の元である沿岸部の海水の汚れも(メッキ廃液の垂れ流しなどなど)緊急を要するのではないでしょうか?

おっしゃるように食品関連の企業でも
日本よりも素晴らしい検査設備を持ち出荷されている企業もありますし。
日本のマスコミの報道の仕方には問題は大いにありますが・・・・

とにかく未来の子供たちのため地球のために、食の安全、環境改善が急務だと思います。いきつくところ人体環境も地球環境も同じなのですから。

Posted by piccally at 2009年09月10日 01:06
日本の農業団体がEPA、FTAに猛反対している実態が、パイが小さくなっている部分しか見たことがない内向き志向な人が多いのだと実感します。
世界に目を向ければ、市場が何十倍にも増えることを考えてほしいです。
日本酒が世界で売れ始めているのと同じように、海外でも日本米は売れる商品です。世界中で寿司は大流行していますが、それに適した米が海外ではなかなか手に入らないのが実情です。農家は自信を持ちましょう。必ず売れるはずです。

韓国は、ヨーロッパともFTAを結びました。ヨーロッパではすでに家電製品の売り場では、日本製品が駆逐されて、サムスンとLGばかりが置いてあります。危機的状況はむしろこちらではないでしょうか。

FTAを結ぶではなく、努力するといった民主党には、さらに頑張って反対派を抑えてきちんと推進してほしいですね。

Posted by アルテ at 2009年09月11日 14:30
はじめてコメントさせていただきます

食糧自給率には換算方法がいろいろありますが、カロリーベースでの算出方法が一番現実に近いのではと思っています。また、どの方法で算出しても日本は低いですね

日本農業脆弱さは、そもそも耕地が狭くて欧米のように大規模化できないという事があり、生産性が低いという弱点を背負っています。他の製造業のように、安い賃金の外国に工場を建設して製造コストを削減することもできませんので、他の製造業と一律に比較するのは、ちょっと可哀相かなとも思います

だからといって、農業だけが過剰な保護を受けても良いとは思いませんが、少なくとも国はある程度の自給率を確保しなければなりませんので、産業としての保護を受けるのは仕方がないとも思います

また、農薬の使用量については、その土地の気候条件や作っている作物等によって変わってくると思いますので、島国で多様性の多い日本は害虫や病原菌が多いので、使用量が多くなるのは仕方がないのではないかと思います


Posted by kaze at 2009年09月16日 23:57
農業が保護されてきたといいますが、トヨタ社長の発言は、欧米が保護してこなかったという
誤解に基づくものです。米国は農業は戦略的な輸出産業として保護し、補助金を大量に農家
に投入してきました。マーシャルプランの経験から、食料が世界戦略の要となることを米国は
知悉していました。末期のソ連は穀物を大量に米国から輸入しており、これが、ソ連崩壊の一
因となったことは、専門家の間ではよく知られています。世界各国では農業を司る官庁の規模
は庁レベルである場合が多いのですが、米国では省レベルで扱われています。農業セクタの
生産規模が1%以下であるにも関わらず、、、それは、米国の世界戦略における食料戦略の重要
性を物語っています。
 農業は、経済のレベルで考えるべきではなく、戦略レベルで考えなければならない問題です。
保護されてきたから弱くなったというのは、およそ見当違いに思います。日本の農業政策は、
それが保護と言われようと、そうでなかろうと、およそ持続性を無視して行われてきたのが事実
です。農業の担い手の大半が既に65歳を越えているのです。ということは、遠からず、日本の
農業が死滅するということです。前回の米の不作は、乗り切れました。しかし、50年に一回の
不作は果たして乗り切れるでしょうか?米国は少なくともそういう事態を想定して戦略を組ん
でいます。そして、そのときに否応なしに自身に都合のよいように外国政府にいろいろ条件を
のませるでしょう。ソ連にそうしたように(1980-85にソ連は連続的な不作に見舞われた)。私が
米国大統領なら目障りなトヨタを差し出せと言うでしょうね。国家100年の計がなければ、泣き
寝入りするしかありません。人智に天変地異を止めるすべはありません。いつか、その日は
必ずやってきます。
Posted by Qinye at 2009年09月20日 13:00
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